【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 出光興産(本社・東京都千代田区)は5日、国営石油会社ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)との間で、持続可能な航空燃料(SAF)のサプライチェーン構築・強化に向けた共同検討に関する覚書(MoU)を締結したと発表した。

両社はMoUの下で、SAFの安定的かつ効率的なサプライチェーンを構築するため、バイオ原料のより大規模な確保、生産コスト分析、安全・安定性などの実現可能性調査を実施する。また、その一環としてポンガミア(種子からの油収量効率の高い、非可食のマメ科植物)やジャトロファ(種子が油分を多く含む落葉低木)など、非食用油原料の供給可能性調査も行う。さらに、SAFの流通・販売網を確立し、航空業界がより安定的にSAFを確保できるよう取り組んでいく。

出光興産は、「2030年までにエアラインによる燃料使用量の10%をSAFに置き換える」という日本政府および航空業界の目標実現に向け、年間50万キロリットルのSAF生産体制の構築に取り組んでいる。