【バヤンレパス】 独系物流企業DHLサプライチェーンは、マレーシアに1億3,100万ユーロ(約6億5,107万リンギ)の投資を行う計画を明らかにした。

同社の東南アジアへの投資額としては最大となる。近隣国に対しては、シンガポールに1億400万ユーロ、フィリピンに8,000万ユーロ、インドネシアに3,500万ユーロを投じる計画で、投資総額は3億5,000万ユーロとなる見込み。

具体的には、ペナンに2カ所、クアラルンプールに1カ所、ジョホールバルに1カ所、新施設を設置し、倉庫容量を現状の21万7,300平方メートルから11万3,000平方メートル増加させる。ペナン州バヤンレパスに建設中のペナン・ロジスティクス・ハブ5(PLH5)に高度なオートメーション設備も導入する。PLH5は2024年に完成予定。クアラルンプールにも5G網などに接続したコントロールタワーを建設予定で、標準化・集中化された輸送サービスの提供を目指す。また、最新の自動パレット保管・検索システム、ロボット技術などのデジタル化への投資も継続し、デジタル化・自動化の推進により、2024年までに450人の雇用を創出する見込み。

DHLサプライチェーン東南アジアのアンドリース・レティーフ最高経営責任者(CEO)は、東南アジアにおける倉庫容量や労働力を増加させ、持続可能性への取り組みを拡大するため、今後5年間で投資を行っていくと説明。サプライチェーンの世界的な再編成が進んでおり、マレーシアでは特に製造業においてその恩恵を受けるとし、数多くの自由貿易協定に参加しているマレーシアは、調達先の多様化を目指す企業にとって魅力的な選択肢となっていると述べた。
(エッジ、10月17日)