【クアラルンプール】 国営石油会社ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)は2月28日、石油管理(MPM)部門を通じ、マレー半島沖の発見済資源機会(DRO)2カ所について、生産分与契約(PSC)2件を締結した。

2件のうちBIGSTクラスターは、ペトロナスの上流部門子会社ペトロナス・チャリガリとJX石油開発(本社・東京都千代田区)の現地子会社JXニッポン・オイル&ガス・エクスプロレーション(BIGST)がそれぞれ50%の権益を取得。もう1件のテンバカウ・クラスターはIPCマレーシアとIPC SEAホールディングがそれぞれ 90%、10%の権益を取得した。

BIGSTクラスターは高濃度な二酸化炭素(CO2)を含むガス田5カ所で構成されており、天然ガス生産量は約4兆標準立方フィート(TSCF)の見込み。ガス生産時に産出するCO2は、CO2回収・貯留(CCS)技術により地中に貯留する。JX石油開発は2003年からサラワク州沖SK10鉱区で操業を行っており、米国・インドネシアなどにおいてもCO2の回収・貯留利用(CCUS)に取り組んでいる。

一方、テンバカウ・クラスターは、未開発ガス田2カ所からなる小規模開発で、約2,600億標準立方フィート(BSCF)のガス生産が見込まれている。
(ベルナマ通信、2月28日、ペトロナス発表資料)