【クアラルンプール】 マレーシアでは、企業と顧客のコミュニケーションにおいて、人工知能(AI)を活用した「対話型サービス」の導入が急速に進んでいる。企業向け通信インフラの世界的大手インフォビップが発表した「メッセージングトレンドレポート2026」で明らかになった。

レポートは、企業と顧客のコミュニケーションについて毎年発表しているもので同社が有する過去20年のデータと照らし最新の動向を分析している。

それによるとこの1年間でモバイルメッセージングアプリを通じたやり取りが240%増加。ワッツアップは40%増加したほか、カスタマーサポートを通じた音声やビデオ通話は38%、メールは20%増加した。

背景には、消費者と企業が対話しながら購買行動を進める「会話型コマース」の普及がある。商品検索、購入、配送確認、カスタマーサポートまでをチャット上で完結させる仕組みで、AI活用により、チャットボットによる24時間対応などにとどまらず、近年は顧客の意図を理解し、商品提案や手続きの誘導まで行う「エージェント型」に進化。これにより、企業は顧客一人ひとりに合わせたコミュニケーションを効率的に提供できるようになっているという。AIエージェントによる会話型インタラクションの91%はワッツアップを通じて行われていた。

また、電話番号に基づくショートメッセージを進化させた「RCS(リッチコミュニケーションサービス)」などの技術も普及。テキストに加え、画像やボタン付きメッセージなどの送信が可能で、双方向で高機能な顧客対応が広がっている。同社は「マルチチャネルコミュニケーション戦略の重要性がますます高まっている」と指摘している。
(ザ・スター、4月13日、ニュー・ストレーツ・タイムズ、4月10日)