【プトラジャヤ】 マレーシア政府は19日の閣議で、物品・サービス税(GST)と売上・サービス税(SST)を統合した「ハイブリッド型税制」の導入提案について、財務省に包括的な調査・検討を命じた。現行のSST制度の課題と過去のGST導入時の教訓を踏まえ、より進歩的で効率的な税制の構築を目指す。

政府報道官を務めるファーミ・ファジル通信相が同日の閣議後会見で明らかにした。アミル・ハムザ第2財務相が詳細な評価を行い、報告書を閣議へ提出する見通し。ファーミ氏は「初期段階であり、拙速な対応は避け慎重に調査を進める」と述べた。来年度予算案に反映させるかどうかも含め、調査の完了時期は定められていない。

今回の決定は、アンワル首相が両税制の要素を組み合わせる構想に前向きな姿勢を示したことを受けたもの。ただしアンワル首相は、現行のSSTを軸とする方針を維持し、非課税層に新たな負担を強いるような広範な課税の再導入には慎重な姿勢を崩していない。

マレーシアでは2015年4月に税率6%でGSTが導入されたが、政権交代に伴い2018年6月に実質撤廃され、同年9月から旧来のSST制度へ戻された経緯がある。

専門家や経済界からは、企業間取引における仕入税額控除(ITC)などGSTの長所をSSTに取り入れることで、二重課税(タックス・カスケード)を防ぎ税収基盤を強化できるとの声が上がる一方、手続き負担や還付遅延による資金繰り悪化への懸念も示されている
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ビジネス・トゥデー、マレーシアン・リザーブ、8月19日)