小売業5万店舗以上が閉店の見込み、新型コロナの影響で

【クアラルンプール】 小売セクターのリサーチ会社、リテール・グループ・マレーシア(RGM)は、新型コロナウイルス「Covid-19」感染拡大に伴う環境の変化に対応できない小売業者は5万1,000店舗以上となっており、今後4、5カ月内に閉店することになるとの予想を示した。
タン・ハイシン社長は、9月末で銀行の融資返済猶予期間が終了したことから、国内の小売業者の15%となる5万1,000社が閉店に追い込まれると予想。閉店する動きはすでに全国的に出ており、RGMが実施した調査によると、ショッピング・センターのテナントの5%が行動制限令(MCO)実施後に閉店したと明らかにした。閉店したのはインド系マレーシア人が経営する「ママック」レストランや、カフェ、フードコート、ファッション、ヘアサロン、ビューティーサロンなど幅広い業種の店舗が閉鎖していると指摘。新型コロナの流行前にすでに厳しい状況にあった小売業者は、永久的な店舗の閉鎖を決めることになるとの予想を示した。
RGMは、今年第4四半期小売業の成長率について、ー1.5%からー2.5%に下方修正した。また通年についてもー8.7%からー9.3%とした。年末まで給与の引き下げが行われることや今後もさらに解雇が行われること、フル稼働できないことを下方修正の理由として挙げた。
(マレーシアン・リザーブ、10月12日)

新配車サービスのGOJO、2カ月間で登録者数4.5万人に

【クアラルンプール】 8月8日からマレーシアでのサービスを開始した配車サービスのゴジョ(GOJO)は、立上げから2カ月間でユーザー登録数が4万5,000人、ドライバー登録者数は1万2,000人に達し、1日あたりの配車予約数が約1,000件に上ると明らかにした。
プラディープ・クマル取締役兼最高執行責任者(COO)によると、地元ドライバーを支援するためドライバーのスケジュール管理システム「マーケットプレイス(MarketPlace)」や12カ月分の利益分配イニシアチブ「ファンダーズ・ファンド」を導入し、新型コロナウイルス「Covid-19」感染症への予防策に関しては、顔認識技術によるドライバーのマスク着用有無の検出機能をアプリに追加した。
プラディープ氏はGOJOについて、新型コロナによる厳しい経済状況下において着実な成長を続けていると言明。新型コロナの発生によりすべての業界においてデジタル変革が促進されており、同社のオープンプラットフォームを通して地元業者のデジタル変革をサポートしていくと述べた。ドライバー登録者数については、向こう数カ月以内に既存登録数から約3倍に増加するとの見込みを示した。
GOJOは世界300都市において200社のモビリティプロバイダーとアフィリエイトシステムを構築し、400万人以上のユーザーにサービスを提供しているという。
(ベルナマ通信、10月10日)

エアアジアが10%の人員を削減、新型コロナ影響で

【クアラルンプール】 新型コロナウイルス「Covid-19」大流行の打撃を受けている格安航空会社大手のエアアジアと長距離格安部門のエアアジアXは、10月上旬に従業員2万4,000人のうち10%の人員を削減していたことを明らかにした。
地上波放送「TV3」局のニュース番組「ブリティン・ウタマ」のインタビューに応じたエアアジアグループのトニー・フェルナンデス最高経営責任者(CEO)は、近い将来回復が見込まれない航空セクターの業況を踏まえ解雇せざるを得ない状況だと説明した上で、解雇は従業員のせいではないと強調し、できるだけ多くの従業員を再雇用したいとの考えを示した。
またフェルナンデスCEOは、テンク・ザフルル財務相が先ごろ、同じく新型コロナにより経営危機に陥っているマレーシア航空(MAB)へ公的資金を注入する考えはないと発言したことについて言及。正しい主張だと賛同した上で一部セクターにおいて借入れに関する支援が必要だと指摘した。また、20ー25億リンギ規模の資金調達を国内の資金源へ要求し、資金調達という形で最初の支援を10月末に受ける予定だと明らかにした。
エアアジア・グループは6月初めにも250人以上の人員を削減しており、「ベルナマ通信」は9月末に数百人規模の解雇が再び実施される予定だと報じていた。
(ベルナマ通信、10月9日)

リンギ含むアジア通貨は値上がり、UOB予想

【クアラルンプール】  米ドルの全般的な弱さと中国経済の回復を背景に、リンギを含めアジア通貨はこの先6ー12カ月間、値上がりするとシンガポール系大華銀行(UOB)のジュリア・ゴー上級エコノミストは予想している。
新型インフルエンザ禍が原因の先行き不透明、米中の緊張も相場要因だ。来年6月までにリンギは1米ドルに対し4.05リンギまで上昇するという。
外国人投資家の有価証券投資もリンギ上昇予想の根拠だ。9月の外国人投資家による株式投資は売り越し、債券は買い越しで、合算では買い越しとなり、5カ月連続の買い越しとなった。
第3四半期は、債券が106億リンギの買い越し、株式が60億リンギの売り越しで、有価証券全体では46億リンギの買い越しだった。第2四半期は24億リンギの買い越し。
しかし2月と3月が大幅な売り越しだったため、1ー9月では175億リンギの売り越しだ。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、10月9日)

エアアジア、買物&食事で使えるスーパーアプリを発表

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 格安航空会社大手のエアアジアは8日、フライト・宿泊・買い物・食事など複数のサービスを1つに集めた、東南アジア諸国連合(ASEAN)におけるスーパーアプリを立ち上げたと発表。スーパーアプリを通して▽旅行▽電子商取引(Eコマース、EC)▽金融技術(フィンテック)ーーの3カテゴリーの下、15種類以上の製品とサービスを提供する。
またスーパーアプリの立ち上げに合わせてエアアジアは、10月12ー18日間においてスーパーセールを開催すると明らかにした。航空券&ホテルのセット予約プラットフォーム「スナップ(SNAP)」やエアアジアショップで最大90%割引、国内線の50%割引や国際線の10%割引などが適用される。
ウェブサイト「エアアジア・ドットコム」のカレン・チャン最高責任者(CEO)は、スーパーアプリではエアアジアのポイント制度「BIGポイント」を使ってシームレスなサービスを利用できると言明。新型コロナウイルス「Covid-19」の大流行下における顧客のニーズに柔軟性に対応するため同社では、乗り放題パス「エアアジア・アンリミテッド・パス」や「SNAP」などを導入してきたと述べた。

薬局チェーン「ガーディアン」、新コンセプトストア開設

【クアラルンプール】 ガーディアン・ヘルス・アンド・ビューティー(ガーディアン・マレーシア)は、薬局チェーン「ガーディアン」の設立53周年を記念して、新しいコンセプトストアを立ち上げたと発表。クアラルンプール(KL)のショッピングモール「スリアKLCC」にある店舗を新コンセプトストアに改装した。
新コンセプトストアについてガーディアン・マレーシアのソレン・ローリデセン最高経営責任者(CEO)は、顧客の期待を超えて進化し続けるという同社の目標を反映したものだとし、顧客からのフィードバックに基づいてイメージチェンジを行ったと言明。市内のドラッグストアにおいてナンバーワン店舗としての地位を強化するとした。
またガーディアン・マレーシアは、10月16日ー11月15日間においてショートムービープラットフォームアプリ「ティックトック」上で誰もが参加できる「アニバーサリー・セレブレーション・チャレンジ」や、53リンギ以上の買い物をした顧客に153リンギ相当のアニバーサリーギフトボックスをプレゼントする企画(一部の店舗のみ)を開催すると明らかにした。
(ベルナマ通信、10月7日)

経営危機のマレーシア航空、「公的支援はしない」財務相

【クアラルンプール】 新型コロナウイルス「Covid-19」で過去最悪の経営危機に陥っているマレーシア航空(MAB)について、テンク・ザフルル財務相は公的資金を注入する考えはないと言明。あくまで親会社である政府系投資会社カザナ・ナショナルに任せる意向を示した。
ビジネスラジオ局BFMのインタビューに対しザフルル財務相は、MABの親会社であるMABグループ(MAG)の経営問題について「カザナが解決しなければならない問題であると一貫して言ってきた」と言明。財務省による債務保証などの他のオプションについても、省として保証を行なう考えのないことを明らかにした。
カザナは行動制限令(MCO)が発令された直後の4月にMABを支援し続けるとした上で、具体的な額は明らかにしなかったものの多額の資金を必要としていると述べていた。ただ先のロイター通信によると、債権者との交渉が不調に終わった場合にカナザはMAGへの資金提供を停止する方針であり、そうなればMAGが清算プロセスに入ることになるという。
MAGのブー・フイイー最高財務責任者(CFO)は、破産リスクは他の航空会社と変わらないと懸念を表明。従業員1万3,000人に月間5日間の無給休暇を最低3カ月、もしくは4月から1—3カ月の無給休暇のオプションを提示。経営陣も報酬をカットした。
(マレー・メイル、10月8日)

新型コロナの感染者増加、ホテルや旅行業者に不安広がる

【ペタリンジャヤ】 新型コロナウイルス「Covid-19」感染拡大による打撃から国内経済は回復の兆候を見せていたが、新規感染者数が過去最高を更新しており、ホテルや旅行、小売業界の間には再び不安が広がっている。
マレーシア・ホテル協会(MAH)のヤップ・リップセン最高責任者(CEO)は、ホテルでは全国的にキャンセルが入っており、今後2、3週間で稼働率は10ー15%低下すると予想。ホテル業界の売り上げには6,000万ー1億リンギの損失が出るとの見解を示した。
マレーシア廉価ホテル協会(MYBHA)のスリ・ガネシュ・ミチェル副会長も、廉価ホテルにもキャンセルが入っており、予約件数は50%減少すると予想。現在の稼働率は25ー30%となっているとした上で、再びの新型コロナ流行を乗り越え、従業員が長期的に仕事を続けられることを最優先すると述べた。
また旅行業界からは、マレーシア旅行代理店協会(Matta)のタン・コックリアン会長が、まだ影響については把握していないと言明。しかし旅行産業は現在、国内旅行者に完全に依存しているとし、旅行業界を回復させるために、政府はクラスターを見つけたら規制を強化して感染拡大を阻止すべきと述べた。
小売業界からは、マレーシア小売業協会(MRA)のスポークスマンが、ショッピングモールで感染が確認されたことで、買い物客数は減少しているが、売り上げにはまだ影響は出ていないと言明。食料品購入への影響は少ないが、非必需品の売り上げは大幅に減少するとの予想を示した。
(ザ・サン、10月7日)

エアアジアXが再建計画、再編&90%の減資を実施

【クアラルンプール】 新型コロナウイルス「Covid-19」で経営難に陥っている長距離格安航空エアアジアXが6日、債務及び企業再編計画を発表した。新たに副会長に昇格したリム・キエンオン氏の下で清算を回避し来年初めの運航再開を目指す。
635億リンギの無担保債務については、債権者に債権放棄を求めるなどして2億リンギまで圧縮。5年内に返済する。90%の減資を行ない、資本金を15億3,000万リンギから1億5,000万リンギとする。10株を1株に併合し、発行済み株式を10分の1の4億1,481万株に縮小する。
ネットワーク合理化や機材の見直し、オーバーホール費用の最適化などのスリム化を図った後、2021年の第1四半期に2機の航空機による運航を一部路線で再開し、2021年末までにすべての路線を段階的に再開する方針。
6月末時点での流動負債は33.8億リンギで、資産総額(13.9億リンギ)を19.9億リンギも超過している。すでに運航停止、人員削減、賃金カットを実施している。
4—6月期で売り上げは前年同期比91.0%マイナスの9,144万リンギに落ち込み、純損失は3億524万リンギに上った。上半期(1—6月)の赤字額は8億5,494万リンギに達している。
エアアジアXは、「新たな事業計画を実施するために、サプライヤー、債権者、金融業者からの大幅な譲歩が必要」と強調した。
(ザ・スター、10月7日、エッジ、マレー・メイル、10月6日、エアアジアX発表資料)

マレーシア航空、11月以降の借入金返済が厳しいと報告

【クアラルンプール】 マレーシア航空(MAS)の持ち株会社であるマレーシア・アビエーション・グループ(MAG)は、「政府系ファンドのカザナ・ナショナルから追加の資金調達ができない場合、11月以降の借入金返済義務を果たすことができない可能性がある」と貸し手、債権者、主要サプライヤーに報告した。情報筋の話として「ロイター」が報じた。
「ロイター」が入手した通知書によると、MASの一月あたりの平均キャッシュバーン8,400万米ドルに対し、8月31日時点の流動資産は8,800万米ドルで、カザナから受け取れる追加資金は1億3,900万米ドルだという。12月以降の追加出資には「リストラ条件についてすべての利害関係者と合意する」ことが条件とされており、MASは英国の裁判手続きを通じてリストラを実施し、貸し手と割引について交渉する予定だ。情報筋によるとMASは貸し手に75%の大幅な割引を求めているが、金融機関は現在の業況を踏まえると実行不可能だと見ている。MASの貸し手は、アイルランドの航空機リース企業であるエアキャップやアボロン、英スタンダードチャータードのリース部門など。
「ロイター」の取材に応じたカザナ・ナショナルは、MASのリストラ計画を支持しているとした上で、計画が失敗または年末までにリストラを実施しなかった場合、マレーシアへの国際接続を確保するためすべての資金を代替会社に転用するなどと言ったオプションを検討する必要があると述べた。代替会社や11月以降の追加資金の提供についてはコメントを控えた。
MASとその姉妹会社およびMAGは、2019年に導入した長期ビジネスプラン(LTBP)が奏功し、同年の総収益が前年から7%増加。有効座席キロ(ASK)とASKあたりの売り上げ(RASK)はそれぞれ5%と3%アップした。MASの顧客満足度指数は過去4年間で最高の78%、ネットプロモータースコア(NPS、顧客ロイヤルティを数値化する指標)はプラス14にそれぞれ上昇した。2016年のNPSはマイナス22だった。同グループは2020年も勢いを維持すると見ていたが、新型コロナウイルス「Covid-19」の大流行により再び経営が悪化。MAGは、経営陣とパイロットの大幅な給与削減と無給休暇を導入し、支払いの延期や契約の再交渉などあらゆる対策を講じてきたが、これらの結果が得られない場合、より抜本的な見直しを講じる必要があるとしている。
(ロイター、エッジ、10月2日)