マレーシア日本国際工科院、研究コンペ開催

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 国際協力機構(JICA)は、マレーシア日本国際工科院(MJIIT)が7日に、マレーシア日本人商工会議所(JACTIM)基金による、2023年度の研究コンペを実施したと発表した。

MJIITは毎年JACTIMから研究助成支援を受けている。2023年度の研究コンペでは、「持続的発展のためのスマート技術」をテーマとし、33件の応募を受け付けた。JACTIMから3名、マレーシア国内大学から3名の合計6名が外部評価員として参加し、選考を実施。選考会は、応募者が事前に作成した研究ポスターに基づき、評価者へ向けた研究目的やこれまでの成果を手短に発表する形式で行われた。

各カテゴリー(学部、修士、博士)で5人・チームが優秀賞として表彰され、バナジウム電池技術や磁気粘性グリースの高速機械への応用、都市部の洪水予測、A型インフルエンザの予測モデル、パルスレーザー技術、カボチャの皮を媒介するセレンナノ粒子など、多様なテーマが選ばれた。

また、MJIITの各講座(研究室)からの応募件数を考慮し、エンジニアリング材料・構造講座、都市環境風工学講座、化学エネルギー変換・応用講座の3つの講座が講座賞を受賞した。優秀者・チーム、講座にはそれぞれJACTIM基金より賞金が授与され、研究資金として活用される予定だ。

受賞した博士課程学生からは、「JACTIM基金研究コンペは、学生が研究成果をアカデミア以外の人に向けて発表するとても貴重な経験だった」との声が寄せられた。

JICAプロジェクトは、今後も学生と産業界の接点を増やし、多様な連携を促進していく方針だ。

住商とENEOS、SEDCとクリーン水素サプライチェーン契約

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 住友商事(本社・東京都千代田区)とENEOS(本社・東京都千代田区)は18日、サラワク経済開発公社(SEDC)傘下のSEDCエナジーとマレーシアにおけるクリーン水素サプライチェーン構築に向け共同開発契約を締結したと発表した。

サラワク州ビントゥルにおいて、2030年までに水力発電による再生可能エネルギー由来の電力を用いた水素製造の開始を目指し、基本設計を開始する。年間9万トン規模のCO2フリー水素を製造する。約2,000トンの地産地消分を除き、効率的な水素の輸送形態の一つであるメチルシクロヘキサン(MCH)に変換して日本の需要地に海上輸送する。

住友商事は共同開発スコープ全体の事業性評価やファイナンスの組成、電力調達をサポート、ENEOSは日本の需要規模に合わせたメチルシクロヘキサン(MCH)製造に関するエンジニアリング、SEDCエナジーは電力調達と水素製造に関する検討をそれぞれ主導する。

サラワク州は現在、合計約3.5ギガワット(GW)の水力発電所が稼働中で、再生可能エネルギー由来の電力の確保が期待できる。ビントゥルは、大規模な石油化学工業団地を有しており、MCHの輸出にあたり、港湾や桟橋などの出荷設備を活用できるという利点もあるという。

アンワル首相の訪日、65.6億リンギの潜在的投資を誘致

【東京】 日本ASEAN(東南アジア諸国連合)特別首脳会議の開催に合わせ、15日から5日間の日程で日本を訪問したアンワル・イブラヒム首相は、今回の訪日で65億6,000万リンギ相当の潜在的投資の誘致に成功したと明らかにした。

アンワル首相は18日の記者会見で、マレーシアに進出済みのローム・ワコー、NEC、三井物産の3社との会談で投資拡大の意向を伝えられたとし、さらに別企業からの新規投資の可能性もあると言明。中でもクランタン州コタバルに工場を設立しているローム・ワコーはマレーシア人労働者の規律や労働倫理に満足しており、第2期の開発を計画していると述べた。連邦政府はインフラ提供で同社を支援するとしている。

アンワル首相はまた、日本ではメディアがマレーシアに好意的で、大企業だけでなく、中小企業もマレーシアへの投資に関心を抱いており、今後、再生可能エネルギー、電気・電子(E&E)、化学、デジタル分野からの投資が期待できるとした。貿易・投資促進使節団が6月に訪日し獲得した230億リンギと合わせ、今年の日本からの潜在的投資額は295億6,000万リンギに達したという。
(ザ・スター、ニュー・ストレーツ・タイムズ、12月19日、フリー・マレーシア・トゥデー、エッジ、ベルナマ通信、12月18日)

イオンビッグ、ミッドバレーの店舗を新装開店

【クアラルンプール】 イオンビッグ(M)は、クアラルンプール(KL)の「ミッドバレー・メガモール」の店舗を新装オープンした。

シェイク・モハメド社長によると、同店舗は1999年に設立されたもので、改装工事は今年3月に開始し、6カ月を要して完成した。以前よりも高級感のある外観になっており、このような外観のイオンビッグの店舗は国内初で、来年の旧正月を前にパハン州クアンタンの「イースト・コースト・モール」など他の店舗でも同様のコンセプトを導入する計画だ。

 新装した店舗には、化粧室や祈祷室などの施設、最新型のカートやセルフレジも導入し、レジの30%がデジタル決済専用となった。

  店舗では「オレンジデー」に合わせて16ー17日にかけて全商品を最大で80%割り引くキャンペーンを実施した。物価上昇に伴う国民の負担を軽減するために実施する「慈悲(ラーマ)セール」は日用品に重点をおいているが、「オレンジデー」では全商品が対象となったという。

(ニュー・ストレーツ・タイムズ、12月17日、マレーシアン・リザーブ、12月16日)

日本ASEAN特別首脳会議が東京で開催

【クアラルンプール】 日本ASEAN(東南アジア諸国連合)特別首脳会議が17日、東京で開催された。

同会議は日本ASEAN友好協力50周年記念活動の集大成となるもので、ASEANのうちミャンマーを除く9カ国、およびオブザーバーとして東ティモールの首脳が参加した。

アンワル・イブラヒム首相は同会議の場で、パレスチナ戦争に対するマレーシアの立場を表明し、イスラエルによるガザ破壊を改めて非難。マレーシアはASEAN諸国とともに、人道的停戦と人質の解放を求める国連総会決議が12日に採択されたことを歓迎すると述べた。また、サイバー空間における日本の専門知識を評価し、ASEAN地域と日本の間でのサイバーセキュリティ分野における協力促進を希望しているとした。

アンワル首相はさらに、ASEANのアジア太平洋・インド洋地域への関与の指針となる「インド太平洋に関するASEANアウトルック(AOIP)」や日本が提唱する「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」を通じ、日ASEAN間で緊密な協力が行われていると言明。特にマラッカ海峡における船舶交通や国際法に関する訓練プログラムから、マレーシアは多大な恩恵を受けていると指摘した。マレーシアは、航海の安全性と航海計画改善に向け、さらなる取り組みを提案するとしている。ASEAN海域での中国との緊張が高まる中、安全保障での協力が強調されたもようだ。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、マレー・メイル、12月17日)

アンワル首相が訪日、日本との戦略的関係強化で合意

【東京=マレーシアBIZナビ】 アンワル・イブラヒム首相は、日本ASEAN(東南アジア諸国連合)特別首脳会議の開催に合わせ、15日から5日間の日程で日本を訪問した。昨年11月に首相に就任してから、訪日はこれが初めて。
岸田文雄首相が議長を務めた日本ASEAN特別首脳会議では、人的交流、経済協力、安全保障協力の強化などについて協議が行われ、130項目の実施計画が採択された。

16日にはアンワル首相と岸田首相との間で二国間会談を実施。両国の関係を「包括的・戦略パートナーシップ」に格上げし、経済、防衛・安全保障、科学・技術、イノベーション、環境、文化交流などの分野における協力の機会を拡大し、さらに、貿易・投資、教育、防衛、エネルギー、環境における協力を発展させる方法についても協議が行われた。会談終了後、両首脳は、日・マレーシア共同声明を発出した。

アンワル首相は同日、マレーシアに進出しているローム・ワコー、NEC、三井物産のトップとの会談や日本企業25社が参加した座談会にも参加し、投資拡大の可能性について協議を行った。

CIDB、東京の「建設DX展」でマレーシアのサービスを紹介

【クアラルンプール】 公共事業省傘下の建設産業開発局(CIDB)は14日、東京ビックサイトで13ー15日に開催される「建設DX(デジタルトランスフォーメーション)展」にマレーシアの建設関連企業から15人の代表団が参加し、製品やサービスを紹介すると発表した。

CIDBの声明によると、展示会参加はマレーシアで導入可能な最新デジタル技術に触れることが目的。また、2025年の大阪万博参加に向け、日本におけるマレーシア企業の市場性やビジネスチャンスについても調査する。代表団のメンバーには、建設業者、技術・プロジェクト管理コンサルタント会社、建築情報モデリングの専門家、鉄橋業者が含まれているという。

CIDBは、代表団は、日本の政府機関や業界団体との間で数回の会談も行うとし、今回の活動は建設関連サービス輸出支援の一環だと述べた。

建設DX展は2021年より年1回実施されている建設業界向けの展示会。BIM(建物情報構築)、CIM(建設情報モデル化)、CAD(コンピュータ支援設計)、ICT建機(情報通信技術を取り入れた重機)、次世代足場、現場管理、工程管理システム、測量機器、業務効率化システム、建設ロボットなど、建設業のDX技術が出展されている。
(ベルナマ通信、12月14日)

ジェトロKL、マレーシア進出日系企業の実態調査結果を発表

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 日本貿易振興機構(ジェトロ)クアラルンプール(KL)事務所は15日、ジェトロが11月28日に公表した「アジア・オセアニア進出日系企業実態調査」結果からマレーシア含むASEAN(東南アジア諸国連合)6カ国(マレーシア、シンガポール、タイ、インドネシア、ベトナム、フィリピン)を抽出し、分析した結果を発表した。

ジェトロKL事務所によると、主要ポイントは6点。マレーシアはASEANで唯一、営業利益見込みが3年連続上昇した国となり、2023年度の見通しでは、改善(34.2%)と悪化(34.8%)が拮抗した。2024年は改善比率が上昇する見込みとなっている。

また、事業拡大を検討している企業は50.2%で、5年ぶりの5割超えとなった。拡大する機能として、販売のほか、高付加価値品生産や研究開発を挙げる割合が相対的に高くなった。マレーシアの投資環境上のメリットとしては、8割の企業が「言語・コミュニケーション上の障害の少なさ」を、次いで「駐在員の生活環境や安定した政治・社会情勢」を挙げた。一方、リスクは、人件費高騰、離職率の高さ、労働力不足・採用難など、人材関連に集中している。

人材不足に直面している企業はマレーシアでは63.5%と、ASEAN主要国で最も高くなった。専門職と工場作業員が特に不足している。対策としては、福利厚生の充実やコミュニケーション強化で、(削除)定着率上昇を図った例があり、生産ライン自動化への取り組み・関心度合いでもASEAN中首位に立った。
脱炭素への取り組みを行う企業は45.4%、実施予定も含むと80.5%となり、中小企業でも進展が見られた。人権問題を経営課題と認識する企業は85.7%に上り、ASEAN主要国で3年連続首位となった。

市場開拓では企業対企業(B2B)取引において、「現在のターゲットは進出日系企業だが、将来は地場企業となる」と回答した企業の割合が高くなった。一方、企業対個人(B2C)取引のターゲットは主に中間層だが、将来は富裕層を狙う企業の割合が増加し、両者は逆転する見込みとなっている。進出先における主な競争相手は日本企業で、市場開拓の課題としては、市場の小ささ、政府・産業界とのコネクション不足、多様な人種ゆえのマーケティングの難しさといったマレーシア特有の事情も挙げられている。

サイムダービーがUMWを子会社化、株式61%を取得

【クアラルンプール】 コングロマリットのサイム・ダービーは、間接子会社であるサイムダービー・エンタープライズを通じ、UMWホールディングスの株式61.18%を35.7億リンギで取得した。UMWホールディングスは、自動車のUMWトヨタ・モーター(UMWT)やダイハツ系プルサハアン・オトモビル・クドゥア(プロドゥア)の親会社。

サイム・ダービーが13日付けでブルサ・マレーシア(マレーシア証券取引所)に宛てた声明によると、国営投資会社ペルモダラン・ナショナル(PNB)から7億1,481万3,100株を取得し、UMWを間接子会社とした。今後残りのUMW株も強制公開買付けにより取得し、上場廃止を目指す。

UMWの経営層も一新され、サイム・ダービーの最高財務責任者(CFO)だったムスタミール・モハマド氏がUMWの社長兼グループ最高経営責任者(CEO)に就任した。ムスタミール氏の後任には、2020ー2023年にサイム・ダービーの自動車部門のCFOを務めていたムハンマド・ノール氏が就任する。

ムスタミール氏は、サイム・ダービーとの統合局面でUMWを率いることを光栄に思うとし、UMWはマレーシアの自動車セクターの要として長年高い評価を得ており、その強固な基盤を土台とし、サイム・ダービーの確立された流通網や地域的影響力を活用することで、新たなビジネスチャンスを開拓することを目指すと述べた。
(ザ・サン、12月14日、ザ・スター電子版、マレー・メイル、ベルナマ通信、12月13日)

ジェトロ、マレーシアの高齢者介護市場に関するセミナーを開催

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 日本貿易振興機構(ジェトロ)クアラルンプール(KL)事務所は、来年1月11日、マレーシアにおける医療ビジネスに関心のある日本企業を対象に、「マレーシア医療ビジネス解説セミナーー注目が集まる高齢者介護市場」と題するセミナーを開催する。

AGECOPE(マレーシア高齢者介護住宅事業者協会)などから講師を招き、高齢化・高所得化に伴い注目が集まるマレーシアの高齢者介護市場やマレーシアにおける支援技術および関連サービスへの需要について解説する。

セミナーはZoomによるオンライン形式で実施され、参加料は無料。日本語もしくは日本語字幕付きの英語となる(通訳なし)。定員は200名で、申込締切は1月9日。メールでの問い合わせは、ジェトロKL事務所(MAK@jetro.go.jp)まで。