中国・吉祥航空、上海ーペナン線を初就航

【ジョージタウン】 中国・吉祥航空は5月31日、上海―ペナン線を初就航した。
上海浦東国際空港からの初便が同日午後10時54分にペナン国際空港に着陸し、歓迎を受けた。

使用機材は乗客定員180名のエアバス「A320neo」型機で、所要時間は約5時間30分。月、水、金、日曜の週4便運航だが、6月22日からデイリー運航に増便する。

ペナンへの国際直行便は全15線で、今年2月にはフライドバイがドバイ線、4月にタイ・ライオンエアがバンコク線を就航した。また、7月27日には深セン線も新規就航される予定。2023年12月から中国人観光客のビザが免除された影響で、中国からペナンを訪問した観光客数は今年1-3月には前年比4.7倍の2万2,420人に達したという。

ペナン州観光創造経済委員会のウォン・ホンワイ委員長は、上海からペナンへの直行便の就航により、より多くの観光客がペナン州を訪れるようになり、ホテル、レストラン、小売、娯楽業など、ペナンの観光産業の様々な部門が大きな恩恵を受けると言明。さらに上海線は観光客にとどまらず、出張者にとっても重要なルートとなり、両都市間のビジネス交流、投資機会、企業提携の新たな道を開くことで、ペナンと上海双方の経済成長と発展に貢献すると述べた。
(マレーシアン・リザーブ、ベルナマ通信、6月1日)

首都圏鉄道ラピッドレール、1日の利用者数が100万人突破

【クアラルンプール】 首都圏クランバレーの鉄道運営会社、ラピッド・レールは、5月29日に1日あたりの合計利用者数が初めて100万人を突破し、過去最高を記録したと明らかにした。目標を6カ月前倒しで達成した。

利用者数の内訳は、軽便鉄道(LRT)ケラナジャヤ線が28万7,102人、LRTアンパン/スリペタリン線が22万4,184人、KLモノレールが6万1,236人、大量高速輸送(MRT)カジャン線が27万4,302人、MRTプトラジャヤ線が15万7,767人で、合計100万4,591人。前年の同じ日の73万9,818人から35%も増加した。

ラピッド・レールは利用者の増加について、LRTケラナジャヤ線とMRTカジャン線の輸送量増加、不通となっていたLRTアンパン/スリペタリン線のマスジッド・ジャメ駅とバンダラヤ駅間の2月17日の復旧、沿線における新施設のオープン、スクールホリデーなどが貢献したと説明。毎日鉄道サービスを利用している首都圏の住民からの強い支持の表れだとして、利用者に感謝の意を表明した。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ザ・スター、6月1日、ベルナマ通信、5月31日)

米アップル、マレーシア1号店をTRXに6月オープン

【クアラルンプール】 米アップルは、小売店舗「アップルストア」のマレーシア1号店を、クアラルンプール(KL)の国際金融地区「トゥン・ラザク・エクスチェンジ(TRX)」のショッピングモール「エクスチェンジTRX」で6月22日にオープンすると発表した。

「アップルストア」には製品販売エリアのみではなく、無料でデザインや音楽、ビジネス、プログラミングなどを学べるスペースや、テクニカルサポートを受けられる「ジーニアスバー」なども併設する。

「アップルストア」1号店については2021年4月に開設計画が明らかになり、2023年1月に求人開始が報じられていた。当初は今年2月にオープンする予定だったが、遅れが生じていたという。

アップルは東南アジア事業を強化しており、数年前からマレーシアでパソコン「Mac」の一部生産を開始し、ベトナムではワイヤレスイヤホン「AirPods(エアーポッズ)」の生産を行っている。「アップルストア」はシンガポールに3店舗、タイに2店舗を構えており、新店舗は東南アジア6店舗目となる。
(ザ・スター電子版、ソヤチンチャウ、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ブルームバーグ、5月29日)

QRコードによる入国審査を6月より開始、陸路国境2カ所で

【クアラルンプール】 ファディラ・ユソフ副首相は27日、6月1日から、シンガポールとの陸路国境にあたるジョホール州バングナン・スルタン・イスカンダル(BSI)およびスルタン・アブ・バカル・コンプレックス(KSAB)での入国審査において、パスポートの代わりにQRコードを利用できるようになると正式に発表した。

同氏によると、QRコード入国審査は3段階に分け導入する。第1段階ではバスとオートバイを利用するマレーシア国民に対象を限定し、3カ月間実施する。第2段階では自家用車利用者、第3段階ではシンガポール人や他外国人に対象を拡大する。

バス利用の場合、ピーク時のBSIでの待ち時間は現状120分だが、15分に短縮でき、KSABでも90分から15分への短縮となる。オートバイの場合はBSIで40分から30分に、KSABでは45分から30分に短縮できる見込みだ。QRコードは、「マイセジャテラ(MySejahtera)」、「マイトリップ(MyTrip)」、「マイデジタルID(MyDigital ID)」アプリから利用できる。
(フリー・マレーシア・トゥデー、ビジネス・トゥデー、エッジ、ベルナマ通信、5月27日)

5Gネットワークのカバー率85%の目標を達成=デジタル省

【コタバル】 マレーシアで整備が進められている第5世代移動通信(5G)ネットワークが、人口集中地域におけるカバー率の目標である85%を達成した。クランタン州コタバルで行われたイベントに出席したデジタル省のロジ・モハマド事務次官が明らかにした。

ロジ氏は「コタバル・マイ・デジタル・ツアー」出席後に会見を行い、「5Gネットワークのカバー率は電話通信のために重要であるだけでなく、様々な業界でより大きな役割を果たす」と強調。「5Gは電話接続だけではなく、経済の触媒として機能する。5G通信があれば産業界は効率的なものになり、業界の成長を促進するのに役立つ」と述べた。

具体的には、ドローンを使用した農業における作物の監視や肥料の効果的な使用、公共交通機関においてはバスや鉄道、タクシー含むすべての交通システムの完全な統合が可能になるとし、医療分野では遠隔手術が可能になるとした。

同ツアーにはマレーシア・デジタル経済公社(MDEC)のサイド・イブラヒム・サイド・ノー会長とクランタン州地方自治体・住宅・保健・環境委員会の ヒルミ・アブドラ議長も出席した。
(ビジネス・トゥデー、エッジ、ベルナマ通信、5月25日)

メイバンクのシステムが23日に一時ダウン、故障は今年2回目

【クアラルンプール】 銀行最大手のマラヤン・バンキング(メイバンク)のウェブサイトやアプリ、デビットカード取引が23日午後5時頃から利用できない状態となったが、午後8時過ぎに復旧した。

メイバンクはソーシャルメディアへの投稿で、システムは復旧したが、一時的にカード情報の閲覧ができない状態になっていると説明。顧客に対し、「継続的な忍耐とご支援に感謝します」と述べた。

同行のシステムがダウンしたのは4月に続き今年2回目。昨年も4回ダウンしており、中央銀行バンク・ネガラ(BNM)から警告を受けている。

BNMは4月、メイバンクに対し、サービス停止に関する詳細な説明を行うよう指示した。BNMは是正措置や予防措置だけでなく、故障の根本原因についても説明を行うようメイバンクに求めており、説明内容次第では規制当局としてさらなる措置を取ることも辞さないとしている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ビジネス・トゥデー、エッジ、5月23日)

プトラジャヤのART、試験運転を7月末まで実施

【プトラジャヤ】 プトラジャヤ・コーポレーション(PPJ)は、運輸省と協力し、7月31日までプトラジャヤで自動高速輸送システム(ART)の試験運転を実施すると発表した。試運転中は無料で乗車できるが、停留所で提供されるQRコードをスキャンする必要がある。

プトラジャヤARTは中国中車(CRRC)の技術を導入した自動運転の無軌道トラムで、試験結果が良好であれば年内に商業運転を開始する計画だ。
PPJのエンジニアリング・メンテナンス部(交通・公共交通課)のエンジニア、ムハンマド・マスリザル・サード氏によると、トラムの試験運行が行われているのは2つのルートで、ルート1は月曜日から金曜日まで、ルート2は土曜日と日曜日に運行される。乗車定員は307人。

ルート1はMRTプトラジャヤ・セントラル駅と各政府機関が入居する第2、3、4区を、ルート2はMRTプトラジャヤ・セントラル駅とIOIシティ・モールを結ぶ。
ARTサービスの詳細については、PPJの公式ウェブサイト(https://www.ppj.gov.my/)およびソーシャルメディアで確認できる。
(マレー・メイル、エッジ、ベルナマ通信、5月22日)

プロトンが新EV名前当てクイズを開始、来年発売に向け

【クアラルンプール】 国民車メーカー、プロトン・ホールディングスは、電気自動車(EV)販売子会社のプロトン・ニュー・エナジー・テクノロジー(プロネット)を通じ、同社が新しく発売するEVブランド名を当てるクイズを開始した。

6月5日まで開催され、賞金総額は8,000リンギ。応募は1人1回のみ。

プロトンは2025年にEVを発売開始する予定で、中国・吉利汽車との共同開発を発表していた。今回のクイズによると、新EVは、吉利汽車の「ギャラクシー」シリーズのような新しいサブブランドで発売され、販売はプロネットが担当する模様。クイズに用いられている画像は吉利汽車のコンパクトEV「ギャラクシーE5」のもので、「E5」がプロトンの新EVのベースとなると予想されている。

「E5」は今年3月に発表されたCセグメント・スポーツ車(SUV)で、プロトンの「X70」より一回り大きく、全長4,615ミリメートル(mm)、全幅1,901mm、全高1,670mm。シングルモーターを搭載し、最高出力は218馬力(PS)、最高時速175キロメートル(km)。
(マレー・メイル、ソヤチンチャウ、ポールタン、テックネイブ、ジグホイールズ、5月20日)

ベルジャヤ、KLの高級高層住宅「タイムズスクエア2」を発表

【クアラルンプール】 コングロマリットのベルジャヤ・グループの不動産開発部門ベルジャヤ・アセットは28日、クアラルンプールの「ベルジャヤ・タイムズ・スクエア」に隣接する高級サービス・アパート「タイムズ・スクエア2」を開発すると発表した。

41階建てのタワーに629戸を開発する。488平方フィート(1ベッドルーム)から1,356平方フィート(3ベッドルーム)まで4つのレイアウトを用意する。販売価格は68万8,000ー265万リンギ。レベル7と41には、40mのインフィニティ・プール、サウナルーム、展望台、ハーブガーデン、バーベキューエリア、ドッグラン、多目的ホール、子どもの遊び場、ガーデンウォーク、屋外ジムなどの施設を備える。屋上専門レストランやドライブスルーを含む15の小売区画も併設する。ショッピングモール、サービス・アパート、屋内テーマパーク、ホテル、オフィスにより構成される既存複合施設「ベルジャヤ・タイムズスクエア」を補完するように設計されている。推定総開発価値(GDV)は6億2,500万リンギ。

ベルジャヤ・アセットの子会社ベルジャヤ・タイムズスクエア(BTS)のタン・ティーミン取締役は、「タイムズ・スクエア2」は2期に分け開発され、第1期の375戸の50%がすでに販売されたと述べた。第1期が完売し次第第2期の販売を開始する予定で、年内の完売を予想しているという。
(エッジ、マレー・メイル、5月18日)

クチンの自動交通システム3路線、27年末までに完全運行開始

【クチン】 サラワク経済開発公社(SEDC)の100%子会社サラワク・メトロは18日、クチン都市交通システム(KUTS)の中心となる自動高速輸送(ART)の3路線すべてが2027年末までに完全運行開始する予定だとフェイスブックへの投稿で明らかにした。

3路線は▽グリーンライン(ペンディン―ダマイ間30キロメートル=km)▽レッドライン(クチン・セントラル―ペンディン間、12.3km)▽ブルーライン(レンブス―ヒクマー・エクスチェンジ間、27.6km)――。

ブルーラインのパッケージ1(レンブス―ストゥトン間)の建設は2025年末までに完了する予定で、レッドラインの全区間は2026年末までに完了する予定だ。ブルーラインとレッドラインの乗換駅となるシンパン・ティガ地区にある駅の杭打ち工事も進められている。

これに先立つ13日、同州のリー・キムシン運輸相は、KUTS第1期は先月時点で20.65%完了していると言明。設備投資額は6億2,300万リンギに達しているとした。また最初の「ART H2」車両は今年第3四半期までに納入され、残りの37編成は段階的に納入される予定だと述べた。
(ボルネオポスト、5月18日)