新複合開発「キングスパーク」、ゲンティン高原で建設へ

【クアラルンプール】 ハイランズ・パーク・シティとユック・トゥン・グループは、パハン州ゲンティン・ハイランドにおいて、複合開発「キングス・パーク」を6月24日に正式スタートすると発表した。総開発価値(GDV)は10億リンギ以上。

両社が13日に発表した声明によると、「キングス・パーク」は、両社が開発中の「ハイランズ・パーク・シティ」(推定GDV100億リンギ)の第1期として、「アワナ・ゲンティン・ハイランド・ゴルフ・アンド・カントリ・リゾート」や「ゲンティン・プレミアム・アウトレット」の隣接地で開発される商業・レジャー施設で、面積は21エーカー。完成は2026年を予定している。

商業部分は、植民地時代やビンテージをテーマとした設計になっており、全長2キロメートルの歩行者専用道路に沿って小売店舗が立ち並び、2階建て小売店12ブロックに360店舗が入居する予定だ。

レジャー部分では、アバターの世界観をモチーフとした世界初の「テラリウム」、エコスポーツや、マウンテン・バイク・トレイルなど屋外アクティビティ施設を建設する。

また、「キングス・パーク」には、5つ星ホテルの「スイスホテル」もオープンする予定となっており、ネオンやレーザー光で彩られたアジアを体感できる「トゥルーリー・アジア・カルチュラル・ストリート」を整備する他、国際的なハラル(イスラムの戒律に則った)小売拠点や高級ブティック・ホテルの開発も計画されている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、5月20日、エッジ、5月19日)

セランゴール州の原水汚染対策、来年から本格運用へ

【クアラ・セランゴール】 セランゴール州政府は、水道水の原水が汚染された場合に浄水場の操業に支障が出ないようにするため、原水保証計画(RWGS)の段階運用を今年10月に開始し、来年から本格運用すると明らかにした。

セランゴール州のアミルディン・シャリ首相によると、これまで原水汚染がセランゴール州の水道利用者160万世帯に影響を及ぼしてきたため、RWGSの採用を決定した。RWGS導入後には河川で原水源の汚染が検出された場合に汚染水を迂回させることが可能となり、浄水場への流入を防ぎ、長時間断水する必要もなくなる。セランゴール川のホラス600貯水池とセメニエ川の貯水池で原水ポンプの設置が進められており、現時点での進捗率は51%。来年早々フル稼働する計画だ。

アミルディン州首相はまた、セランゴール州ではエルニーニョ現象に対処するため、ダムや貯水池の貯水率95%以上を維持しており、今後4ー6カ月は州民や工業用水のニーズを満たせると述べた。
(ザ・バイブス、ベルナマ通信、5月18日)

マラッカ川で水上タクシーが運航開始、運賃は1リンギから

【マラッカ】 マラッカの中心部を流れるマラッカ川で16日、水上タクシーが正式に運航を開始した。水上タクシー運航計画は2011年に浮上していた。

水上タクシーを運行するマラッカ河川・沿岸部開発公社(PPSPM)によると、第1期ではダタラン・ペンカラン・ラマー河口を運航する。船着場は10数カ所あり、船着場間の区間運賃は1リンギ、始発から終点まで移動する場合は8リンギとなる。ダタラン・ペンカラン・ラマにはPPSPMの新本部が開設された。

2025年半ばの第2期では川幅拡張や深水化により、バトゥ・ハンパーまで延長する計画。現時点ではルンプン・バハギア桟橋まで運航可能となっており、マラッカ・セントラル・バスターミナルまで接続されることになる。

マラッカ川の美化プロジェクトは1億3,000万リンギを投じてスタートした。しかし当時の請負業者が2017年に予定通り進められず、暗礁に乗り上げていた。
PPSPMは2005年に設立。2隻のボートによるリバークルーズから事業を開始し、現在は40隻のボートを所有している。2006年から今年5月8日までの利用客数は1,300万人となっている。
(ザ・スター、5月18日)

NSKグローサー4号店、ベルジャヤタイムズスクエアにオープン

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 食料品店のNSKグローサーは、クアラルンプール (KL)のショッピングモール「ベルジャヤ・タイムズ・スクエア」に新店舗をオープンした。

同社にとり、KLのクイル・シティ・モール店、セランゴール州のパラゴン・ポイント・ショッピング・センター店、スリー・ダマンサラ店に次ぐ4店舗目となる。

新店舗の面積は2万平方フィート以上で、高品質の国内商品や輸入品を幅広く取り揃えている。日用品や精肉、野菜、果物なども手頃な価格で販売しているが、会員になるとさらにお得に買い物ができるという。営業時間は午前10時から午後10時まで。
NSKグローサーは現在、オープンを記念して割引キャンペーンも実施している。

インピアナホテル、KLとイポーのホテル2軒を改装

【クアラルンプール】 ホテル運営のインピアナ・ホテルズは、1,000万ー1,200万リンギを投じて「インピアナホテルKLCC」と「インピアナホテル・イポー」の改装を実施する。

アズリン・カマルディン最高執行責任者(COO)が、英字紙「ニュー・ストレーツ・タイムズ」の取材に対して明らかにしたところによると、費用は1億5000万リンギの償還可能転換社債(RCN)の発行で賄う。イポーのホテルの改装は第3四半期に完了する予定で、KLCCは、昨年3月に起きた洪水で損害を受けた機械・電気部品の交換を第4四半期までに行い、両ホテルとも家具、什器、備品などの入れ替えを近日中に開始する。

アズリンCOOは、競争力を維持するために、競合ホテルの価格を毎日確認し、魅力的な価格を維持できるよう心がけており、従来のマーケティング手法からデジタル技術やソーシャルメディアの活用に移行したと述べた。今後は、収益性やキャッシュフローを維持することを当面の目標とし、買収ではなく、よりコストのかからない運営受託による拡大も視野に入れているという。また国外事業については、インドネシアとタイのリゾート施設に対する需要が高まりつつあるとし、6月以降の直行便増便による中国人観光客の増加を期待していると述べた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、5月15日)

格安航空のエアアジア、中国南部3都市間の新路線を就航へ

【セパン=マレーシアBIZナビ】 格安航空会社エアアジアは15日、クアラルンプール(KL)と中国の3都市、泉州(福建省)、桂林(広西省)、成都(四川省)を結ぶ新路線を就航すると発表した。これにより同社の中国間の路線数は15路線となり、運航本数は週129便になる。

エアアジア・マレーシアが6月18日から運航するKL 泉州線は水、日曜日の週2便で、KL発「AK270」便は8時20分発、泉州着が12時55分。泉州発「AK271」便は13時55分発、KL着が18時30分となっている。

同じく18日から運航するKL 桂林線は火、木、土の週3便で、KL発「AK156」便は7時20分発、桂林着が11時20分。桂林発「AK157」便は12時50分発、KL着が16時15分となっている。

長距離格安航空のエアアジアXが7月1日から運航するKL 成都線は土、日の週2便の運航で、KL発「D7320」便は9時00分発、成都着が13時40分。成都発「D7321」便は14時55分発、KL着が19時10分。7月4日以降は既存の土、日に加えて月、火、木の週3便が増強されて、KL発成都行き「D7326」便が18時00分発、成都着が22時40分。成都発「D7327」便は23時55分発、KL着が翌日4時10分となっている。

新路線の就航を記念して、日本線も含む全路線の全席を20%引きで販売するキャンペーンを5月20日まで実施する。渡航期間は6月1日ー12月14日が対象となる。

ミシュランガイド、2024年版の一部を来月先行公開

【ジョージタウン】 仏ミシュラン社はレストランの評価を星の数で表す「ミシュランガイド」のマレーシア版について、通常の年1回の発表に先立ち、新たに追加されるレストラン名の一部を来月公開する予定だと明らかにした。

ミシュラン・エクスペリエンスのコミュニケーション・ディレクターであるエリザベス・ブーシェ・アンセリン氏によると、ペナンとクアラルンプールのレストランが加わる予定。星の数などの詳細についてはまだ明らかにできないが、▽食材の品質▽調理技術の習得▽味の調和▽料理におけるシェフの個性の表現▽時間やメニュー全体における一貫性ーーという5つの基準に基づき調査が行われており、最新情報の発表によりマレーシア飲食業界への注目を集めたいとしている。調査結果の発表は、ミシュランガイドの公式ウェブサイトとモバイルアプリ上で行われる予定。

ミシュランガイドは昨年12月にマレーシア版を創刊。クアラルンプールとペナンのレストランを97軒紹介し、そのうち4軒を「近くに訪れたら行く価値のある優れた料理店」である一つ星レストランに選出している。
(ザ・サン、5月15日)

休止中のKLIAエアロトレイン、来年6月までに運行再開

【クアラルンプール】 空港運営のマレーシア・エアポーツ(MAHB)は12日、クアラルンプール国際空港(KLIA)のメイン・ターミナルビルとサテライトビルを結ぶ無人列車のKLIAエアロトレインについて、予定を前倒しして2024年6月までに1路線を再開すると明らかにした。

イスカンダル・ミザル社長は、3月1日に立ち往生事故が発生したことから翌日2日よりエアロトレインの運行を休止しているが、細心の注意を払い故障対策を行っているとし、国内外の関係企業と協力の上、当初予定の2025年より前倒しをしてまずは1路線を再開させるとした。

老朽化が問題となっていたエアロトレインは、2017年9月にも故障しており、MAHBでは7億リンギを投じ新車両導入を進めている。
(ザ・スター電子版、エッジ、ベルナマ通信、5月12日)

韓国系フライドチキン「キョチョン1991」、ハラル認証を取得

【クアラルンプール】 韓国系フライドチキン・チェーンのキョチョン1991は、マレーシアのハラル(イスラムの戒律に則った)認証機関であるイスラム開発局(JAKIM)からハラル認証を取得したと発表した。韓国系フライドチキン・チェーンとしては初となる。

キョチョン1991マレーシアのテリー・ゴー最高経営責任者(CEO)によると、セランゴール州10店舗、ジョホール州とペナン州で2店舗ずつ、ネグリ・センビラン州1店舗の合計15店舗がハラル認証を取得した。

ゴーCEOは、ハラル認証はマレーシアでは非常に重要だとし、国内全店舗である35店舗がJAKIMの審査を受けており、他の店舗もハラル認証が取得でき次第発表するとコメント。2013年12月のマレーシア進出以降、ハラル認証取得は重要な目標で、数百万ドルの自動化工場への投資など、フランチャイザーによる支援があったため実現できたとした。ハラル認証を受けた工場で生産されるため、韓国と同じ味や品質で提供できるとし、ハラル認証を受けたことで、常に安全基準を順守するブランドとして認められたと述べた。

キョチョン1991では、ハラル認証取得を記念し、6月13日までの期間限定で、店内飲食、テイクアウト、ウェブ注文に対して15%の割引キャンペーンを実施している(最低利用金額なし)。
(ザ・バイブス、ベルナマ通信、5月12日)

エアアジア、フードパンダと協業で旅行サービスに集中へ

【クアラルンプール】 キャピタルA傘下のエアアジア・スーパー・アプリは12日、食品配送サービスのフードパンダと提携し、フードパンダのアプリ上で配車サービス「エアアジア・ライド」が利用可能になったと発表した。一方、エアアジアが従来展開していた食品配送事業は店内飲食予約事業に移行する。

キャピタルAのトニー・フェルナンデス最高経営責任者(CEO)は、フードパンダという強力な食品配送企業と協力することで店内飲食予約事業に移行できるとし、今後はスーパーアプリを旅行関連サービスに集中させると述べた。また、両社はエアアジアの決済サービス「ビッグペイ」を通じた決済や、ポイントプログラムの共通化、定額制プランなどでも協力できる可能性があるとした。

フードパンダのジェイコブ・アンゲラCEOは、国内最大のブランドである2社が協業することで、全顧客に価値や多様性、利便性を提供できると述べた。
(ザ・サン、ニュー・ストレーツ・タイムズ、5月15日、エアアジア発表資料)