ドンキホーテ2号店、10日にトロピカナガーデンズで開業

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)は1日、パン・パシフィック・リテールマネジメント(マレーシア)が、10日にマレーシア2号店となる「JONETZ by DON DON DONKI トロピカナガーデンズモール」をオープンすると発表した。
今回オープンする2号店は「ワクワク・ドキドキの日本探訪」をコンセプトとし、電車で日本を旅行しているような気分を味わえるよう「日本グルメ旅」をテーマに、大阪のたこ焼きや北海道のいか焼きなどの各地の名物を駅を模した屋台風の売り場で提供する。イートインスペースを170席設置し、テナントとして買物の合間に気軽に立ち寄れるクレープ屋も入居。シンガポール店で顧客からの支持を得た果物コーナー「ふるふる」を導入し、福岡県や佐賀県産のいちごなどを展開。専門知識を持つフルーツコンシェルジュが日本の新鮮な旬の果物の魅力を伝える。
イスラム教徒の顧客も安心して買物できるよう、精肉においては牛肉を専門に取り扱う。高品質な近江牛や飛騨のブランド和牛など、ハラル(イスラム教の戒律を満たした)認証を受けた食肉処理施設で加工した和牛を種類豊富に取りそろえる。日本のコスメも種類豊富に取り扱い、専任コンシェルジュが商品の魅力や使用方法を提案する。
今後もPPIHグループは、国際競争力を持った新たな流通を創造し、マレーシアにおける店舗開発を着実に進めるとともに、日本の農畜水産物などを積極的に展開することで、日本国外におけるジャパンブランド商品のさらなる認知向上と消費拡大に寄与していく方針だ。
トロピカーナ・ガーデンズ・モールはセランゴール州ペタリンジャヤにあり、7フロアに約300店が入居、MRTスリアン駅に直結している。

シンガポールとのVTL、陸空路ともスタート

【シンガポール】 シンガポールとの間で、隔離なしで両国間移動を可能にする「ワクチン接種完了者向けトラベル・レーン(VTL)」が29日、空路・陸路ともにスタートした。
空路VTL(VTL-AIR)では、VTL初便であるジェットスター・アジア航空3K683便がクアラルンプール新国際空港の格安航空専用ターミナル(KLIA2)に到着後、到着ロビーで再会を喜ぶ家族や恋人の姿が多く見られた。VTLでは隔離期間は不要となる一方、到着時にPCR検査を受ける必要があるが、初日のためか検査過程に若干の遅れや混乱が見られたという。
陸路VTL(VTL-LAND)では、20カ月ぶりの陸路の再開を祝し、シンガポールを訪問中のイスマイル・サブリ・ヤアコブ首相が約1キロメートルのジョホール・シンガポール・コーズウェイ(連絡道)を渡り、シンガポールのリー・シェンロン首相の歓迎を受けるというパフォーマンスを実施。29日は約1,440人が指定バスを利用してシンガポールに入国した。
指定バスは、シンガポールのトランスファー・トラベルとマレーシアのハンダル・インダーの2社が1日合計64便の運行を開始。1回の運行につき定員は45人。VTL-LANDの初期段階ではバス輸送に限定し、1日最大1,500人までとされているが、他の陸上交通機関も段階的に導入し、1日あたりの利用者数も週ごとに増やしていく予定。列車移動についても検討されているが、自家用車の利用については、しばらく時間がかかる見込みだ。
97年の歴史を持つコーズウェイだが、新型コロナウイルス「Covid-19」の感染拡大を防ぐため、2020年3月中旬から通行禁止となっていた。
(ザ・スター、11月30日、フリー・マレーシア・トゥデー、チャンネル・ニュースアジア、11月29日)

シンガポールとの陸路VTL、バス移動で1日1500人限定

【クアラルンプール】 首相府は24日、29日より開始されるシンガポールとの「ワクチン接種完了者向けトラベル・レーン(VTL)」について、VTL-LAND(陸路VTL)は「バス移動のみ、1日1,500人限定」という形でスタートすると発表した。
他の交通手段は段階的に加えられ、人数も1週間ごとに増員する。陸路VTLの対象となるのはマレーシア、シンガポールの国民および永住権保持者、あるいはマレーシアおよびシンガポールの長期滞在パスの保有者で、ワクチン接種を完了していることが条件となる。指定バスの乗降場所は、マレーシア側はラーキン・セントラル・バスターミナル、シンガポール側はクイーン・ストリート・ターミナル。
陸路VTLを利用してシンガポールからマレーシアに入国する場合、マイセーフトラベル( https://mysafetravel.gov.my/ )、マレーシアからシンガポールに入国する場合、セーフトラベル( https://go.gov.sg/vtl-portal )に登録する必要がある。さらなる詳細は、通産省(MITI)サイト(https://www.miti.gov.my/から確認できる。
VTLはワクチン接種を完了した者を対象に隔離なしで双方の出入国を認める制度で、シンガポールとの間で空路・陸路ともに実施すると発表されていた。インドネシアとの間でも2022年初めまでにVTLを開始することで合意している。
(フリー・マレーシア・トゥデー、エッジ、ザ・スター、11月24日)

ワクチン追加接種、18歳以上の全員が対象に

【クアラルンプール】 カイリー・ジャマルディン保健相は24日、新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチンの追加(ブースター)接種について、18歳以上の人すべてに拡大すると発表した。
カイリー大臣は、追加接種用ワクチンとして新たに中国・科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)とアストラゼネカ製のワクチンを承認したと明らかにした。これまで追加接種はファイザー製のみが認められていた。
今後は、シノバック製ワクチンで2回目の接種を終えて、3カ月後から同じシノバックでの追加接種が可能となる。シノファームの場合も3カ月後だが、ファイザーとアストラゼネカの場合は6カ月後、ジョンソン・エンド・ジョンソンの単回接種ワクチンの場合は2カ月後となる。
新型コロナワクチン追加接種作業部会(CITF-B)は、▽40歳以上▽医療・治安・国防の最前線従事者▽基礎疾患のある人▽妊婦▽海外に行く必要のある人ーーを優先の上、18歳以上の全員に対して追加接種を速やかに受けるよう推奨している。
(マレー・メイル、11月24日)

追加接種を「接種完了」の条件化する可能性も=保健相

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 カイリー・ジャマルディン保健相は22日、新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチンの追加(ブースター)接種のスピードアップを図るため、追加接種をもってワクチン接種完了とみなす方向で基準を変更する可能性があると明らかにした。
カイリー氏は「ニュー・ストレーツ・タイムズ」の取材に対し、現時点では追加接種を奨励する活動を通じて接種率を上げているが、いまだに接種率は低いレベルにとどまっていると指摘。次の段階として「ワクチン接種完了」のステータスを得る条件に追加接種を含める可能性もあると警告した。カイリー氏は先ごろ、追加接種の予約通知が来たにも関わらず接種会場に現れなかった人が全体の40%に上るとして警告していた。
カイリー氏は、このところ新型コロナ入院患者が増加傾向にあることに言及し、ほとんどが濃厚接触した高齢者と基礎疾患がある人だと指摘。更なる感染再拡大を抑えて医療崩壊を防ぐためには追加接種が必要だとして、国民に追加接種を急ぐよう呼び掛けた。
CovidNowポータルによると、病床使用率は11月21日時点でトレンガヌ州が85.9%、クランタン州が83.3%、マラッカ州が81.2%と、3州で病床使用率が80%を超えている。ケダ州、ラブアン、ジョホール州も70%を超えて80%に近づきつつある。集中治療室(ICU)についてはプトラジャヤやセランゴール州など3州2地域で70%を突破している。
カイリー氏は前日の21日、移動制限が解除されたことからマレーシアにおける新型コロナのエンデミック(特定感染)化するのはまだ先になるとの見方を表明。感染再拡大に備えて、早期に予兆を検知するための強化された警報システムを近く導入すると発表した。

サラワク州版のMM2H、申請者の分類化・手続き簡素化を検討

【クチン】 サラワク州政府は、独自基準で行っている外国人の長期滞在を奨励する「マレーシア・マイ・セカンド・ホーム(MM2H)」プログラムについて、申請者をグループ別に分類して申請手続きを簡素化する方針だ。ティオン・キンシン中国担当首相特使が明らかにした。
同州政府はMM2Hのサラワク州版「S-MM2H」において、▽退職者▽教育▽医療観光▽投資ーーなどで分類する方向で検討している。ティオン氏によると、同プログラムでは元々は退職者を対象としていたが、申請者グループごとに明確なルールがないことで混乱を生じていた。また同州は、申請者が特定の価格帯の住宅を探す際の利便性を考慮し様々な地域に対応した不動産購入パッケージについても検討する。
MM2Hは今年10月から新規受付を再開したが、新規申請者を対象に▽ビザ有効期間の10年から5年への短縮▽年間ビザ料金引き上げ▽年間90日間のマレーシア滞在義務化▽海外所得が4倍の4万リンギに引き上げ▽35万—50万リンギだった銀行定期預金額が100万リンギに大幅引き上げーーが盛り込まれた。一方、サラワク州は「S-MM2H」を今後も維持する方針を発表。以前のMM2Hの条件に近く、他州に在住することも可能である「S-MM2H」に注目が集まっている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ボルネオ・ポスト、11月19日)

ワクチン追加接種、11月22日からキャンセル待ち登録可能に

【クアラルンプール】 カイリー・ジャマルディン保健相が議長を務める新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチン追加接種作業部会(CITF-B)は、11月22日から全国の医療施設ワクチン接種センター(PPV)における追加接種のキャンセル待ち登録を受け付けると発表した。
接種予約のキャンセルがあった場合に、キャンセル待ち登録をした人に連絡が行く仕組み。接種日が決まっていない人や予定日時を前倒しで打ちたい人に対応することができるほか、ワクチンがムダになることを防ぐ効果もある。
キャンセル待ち登録は、ウェブサイト(www.protecthealth.com.myに掲載されるリストにあるPPVに直接出向いて行うか、電話や電子メールでも可能となっている。
追加接種は▽医療・治安・国防の最前線従事者▽40歳以上の個人▽基礎疾患のある18歳以上の個人▽長期療養施設の居住者と職員▽妊婦▽海外に行く必要のある人ーーが優先されることになっている。
なおキャンセル待ち登録は、1、2回目の接種をまだ終えていない成人や12ー17歳の青少年も利用することができる。
追加接種は10月に開始され、これまでに100万回分以上の接種が行われている。
(ベルナマ通信、11月16日)

ファイザー製ワクチン追加接種、シノバック接種者へも拡大

【クアラルンプール】 カイリー・ジャマルディン保健相は21日、新型コロナウイルス「Covid-19」のファイザー製ワクチンの追加接種(ブースター接種)について、22日付けで対象をシノバック製ワクチン接種者にも拡大すると発表した。
接種対象は接種を終えてから3カ月以上経った人で、60歳以上の高齢者から開始する。追加接種は任意で、ワクチン接種プログラム(PICK)の下では無料。保健省傘下企業のプロテクトヘルスの下、一般開業医が接種を実施する。接種対象者にはコロナ情報・追跡アプリ「MySejahtera」やショートメッセージ(SMS)で通知する。オンライン予約システムも開発中だ。
ブースター接種に使用されるのはファイザー製ワクチンとなるため、シノバック製ワクチン接種者にとっては異種混合接種となる。世界保健機関(WHO)の予防接種に関する戦略諮問委員会(SAGE)の勧告に基づいて異種混合によるブースター接種実施が決定されたが、適応外使用となるため臨床研究の一環として行なわれる。
カイリー氏は、首都圏、サラワク、ネグリ・センビランでの入院患者数が増加していることから、ブースター接種の対象拡大を決定したと述べた。特に10月11日に州をまたいだ旅行が許可された後、政府系病院や低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)への入院数が増加傾向にあるため、対象者にはブースター投与を受けることを推奨しているとした。
ブースター接種は13日から開始。ファイザー製ワクチンの接種を6カ月以上前に受けた人を対象に、60歳以上の高齢者、医療従事者など最前線で働く人、合併症のある人を優先して実施していた。19日時点で、合計4万7,728人がブースター接種を受けた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、10月22日、エッジ、マレー・メイル、10月21日)

SOPの簡素化、近く発表へ=ヒシャムディン上級相

【クアラルンプール】 新型コロナウイルス「Covid-19」標準的運用手順(SOP)の簡素化について、国家安全保障委員会(MKN)は現状の181項目から9項目にまで減らす案を作成し、近くイスマイル・サブリ・ヤアコブ首相の承認を経て発表を行う方針だ。ヒシャムディン・フセイン上級相(兼国防相)が明らかにした。
新型コロナウイルス「Covid-19」感染症がエンデミック(風土病)段階に移行しつつあることを受け、SOPの理解および遵守を容易にする。マスクの着用義務、コロナ情報・追跡アプリ「MySejahtera」でのチェックイン、ワクチン接種など、分野を問わず統一して適用されるものになるという。
ヒシャムディン氏は、これまで政府が緩和措置を発表してきたが、それはあくまで国民のSOP遵守が条件だとし、さらなる緩和措置については、これまでの緩和措置の結果次第となると強調。TRIIS(検査、報告、隔離、通知、探求)の実践を継続してほしいと国民に呼びかけた。
(ザ・スター、10月19日)

首都圏とマラッカ、18日よりNRP第4フェーズに移行

【クアラルンプール】 イスマイル・サブリ・ヤアコブ首相は、18日付けで首都圏クランバレーとマラッカ州が国家復興計画(NRP)の第3フェーズから第4フェーズに移行すると発表した。同時に、▽クランタン州▽ペラ州▽ペナン州▽ケダ州▽サバ州ーーは、同第2フェーズから第3フェーズに移行する。これにより第2フェーズ指定地域がなくなる。
標準的運用手順(SOP)についても変更が行なわれた。▽16日付けで全国の高速道路の休憩所の24時間運営可能・グラブなどの配車サービスで定員まで乗車可能(全フェーズ)▽17日付けでネットカフェの営業許可(第3フェーズでは定員の80%まで、第4フェーズでは定員の100%)▽18日付けで海外からマレーシアへの入国者および感染者の濃厚接触者の隔離期間を短縮。ワクチン接種完了者については7日間(事前申請により自宅隔離も可能)、未接種者あるいは1回のみ接種の場合は10日間の隔離となり、自宅隔離は不可(全フェーズ)▽18日付けでワクチン接種完了を条件にミーティング、報奨旅行、国際会議、展示会(MICE)業界の対面イベント開催が可能。ただし、会場の定員数の50%まで、開催前に新型コロナウイルス「Covid-19」のスクリーニング検査実施が必要(第3フェーズ)ーー。
また、18日付けで、国家元首、大臣・副大臣、国会議員、政府関係者などの公式訪問において、隔離期間を免除する実験プログラムを実施する。条件としては、▽事前申請▽ワクチン接種を完了▽渡航先が低リスク国▽帰国3日前および入国時にPCR検査を受けることーー。今後、対象をビジネス出張者にも広げていく予定だという。
(ザ・スター、10月16日、マレー・メイル、フリー・マレーシア・トゥデー、ニュー・ストレーツ・タイムズ、10月15日)