不安定な政治状況でリンギ安が続く=アナリスト予想

【クアラルンプール】 アナリストらは、対米ドル相場でのリンギ安について、19日に実施された第15回総選挙でどの党も過半数が獲得できなかったことが影響し、連立政権が樹立されるまでリンギ安が続くとみている。

米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げや中国の経済状況に加え、国内の政治状況の不安定さがリンギ安の要因になっており、21日の終値では0.62%安の1米ドル=4.5810リンギとなった。一方、対シンガポール・ドルでは0.11%高の1シンガポール・ドル=3.3135リンギ、対タイ・バーツでは0.33%高の12.6399リンギなど、近隣通貨に対しては強含みとなっている。

社会経済研究所(SERC)のリー・ヘングイエ専務理事は英字紙「ザ・スター」の取材に対し、当面の課題は不安定な政治状況をいかに早く解消するかであり、連立政権の樹立が早ければ早いほど、リンギ安の傾向は弱まると言明。また、新連立政権が正しいことを行い、市場に優しい政策で政治的安定を確保し、安定した政権を通じて投資を誘致できるようにすることが重要だと述べた。

SPIアセット・マネジメントのスティーブン・イネス社長も、総選挙の結果によっても政治的不和は緩和しないというのが大方の見方であり、その見方が21日のリンギ安や株価下落に表れているとコメント。一方、連立政権が成立することで、長期的に見て建設的な政策が生まれ、抑制や均衡も働くことになるとした。また、現在のより重要な課題は、中国のゼロコロナ政策であり、中国の都市・企業封鎖が続いたことでリンギにも悪影響が出ていると指摘した。

Amバンク・リサーチもマレーシアの当面の課題は次期政権の樹立だとし、サポートライン(下値支持線)が1米ドル=4.550ー4.560リンギ、レジスタンスライン(上値抵抗線)が1米ドル=4.600ー4.610リンギになると予想している。
(ザ・スター、11月22日)

MRTプトラジャヤ線第2期、最終試運転を22日から開始

【クアラルンプール】 首都圏大量高速輸送(MRT)プトラジャヤ線第2期(カンポン・バトゥ—プトラジャヤ・セントラル間)は、来年1月の開業に向け、11月22日から12月18日まで最終試運転を実施する。

ラピッド・レールによると、試運転はMRTプトラジャヤ・セントラル駅からクワサ・ダマンサラ駅まで実施する。試験運転を行う列車は第1期の全駅にも停車するが、乗客は乗せない。試験運転に伴い、第1期の運行間隔も変更になる。ピーク時で8分、ピーク時以外で12分間隔となり、通常よりも運行間隔が長くなるという。詳細については、ラピッドKLのカスタマーサービスに問い合わせるか、ソーシャルメディアで確認できる。
(ザ・スター、11月22日、エッジ、ポールタン、11月21日)

アブドラ国王が23日にも次期首相を決定へ、各勢力と面会

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 アブドラ国王は22日午後、先の総選挙で最大勢力となった希望同盟(PH)を率いるアンワル・イブラヒム会長(元副首相)と第二位の勢力となった国民同盟(PN)のムヒディン・ヤシン前首相を王宮に呼んだ。翌23日には第三の勢力である国民戦線(BN)の議員30人全員を王宮に呼んで個別に意見を聞く予定で、その上でアンワル氏とムヒディン氏のどちらを首相に指名するか最終決定する方針だ。

国王との面会後、アンワル氏は記者会見を開き、次期首相が誰になるかまだ決まっていないと述べた上で、「国王は人種、宗教、地方に基づく、より包括的な安定政府の形成を望んでいると述べ、そうすれば政府は国民の抱える問題の解決や経済復活に専念できるようになると述べた」と明らかにした。

一方、ムヒディン氏は、国王よりPHと協力するよう求められたが、PN内部での合意に基づき拒否したことを明らかにした。

19日に実施された総選挙では下院(定数222)選でPHが82議席、PNが73議席を獲得したがいずれの政党連合も過半数に届かず、過半数掌握に向けてサバ・サラワク州の地方政党やBNなどと水面下での連立交渉を進めていた。しかし22日になってBNが最高幹部会議を開催し、どの政党連合とも連立せずに野党にとどまることを全会一致で決定したことで、膠着状態となることが決定的となっていた。

新型コロナの感染者数は2121人、病床使用率は67.8%

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省の総合情報提供サイト「KKMNOW」によると、21日の新型コロナウイルス「Covid-19」感染症の新規感染者数は2,121人となり、累計感染者数は496万9,420人となった。
新たに1,764人が回復し、累計治癒者は490万5,670人。死者数は14人で、累計は3万6,609人となった。アクティブ感染者は、前日から343人増の2万7,141人。うち92.7%が自宅、7.0%が医療機関、0.3%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は67.8%、ICU病床の使用率は65.2%、人工呼吸器の使用率は37.8%となった。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は2,752万3,932人となり、接種率は84.3%。1回目のブースター接種完了者は1,626万1,199人で、接種率は49.8%、2回目が56万7,983人となり、1.7%だった。

今年の自動車販売台数、シンクタンクは68万ー70万台を予想

【クアラルンプール】 シンクタンクは自動車産業の見通しは明るいとし、2022ー2023年の自動車市場総需要量(TIV)の増加を予想している。

ケナンガ・リサーチは、2022年のTIV予想を65万台から68万台に、2023年も66万台から69万台に引き上げた。中国のゼロコロナ政策による工場封鎖などの影響でサプライチェーンの混乱や部品不足が続いているものの、売上・サービス税(SST)減免措置の終了後にも新規予約が好調で、10月のTIVはパンデミック前の2019年10月のTIVに比べ13%増となったとした。

ホンリョン・インベストメント・バンク(HLIB)リサーチも、膨大な受注残を解消するために年内に生産や輸入を加速させる動きがあることから、2022年のTIVは70万台と過去最高を記録するとした。一方、2023年には減速する見込みだとしている。

マレーシア自動車協会(MAA)によるTIV予測は、2022年は63万台、2023年は63万6,000台。2022年10月のTIVは6万1,002台で、2022年9月の6万7,698台から前月比10%減となり、前年同月の6万4,762台からは6%減と減速傾向にある。一方、2022年1ー10月は、前年同期比約6%増の57万7,902台となった。
(ザ・スター、11月21日)

新興格安航空会社のMYエアライン、12月に運航を開始

【クアラルンプール】 新興格安航空会社のMYエアラインは、12月に運航を開始できる見通しであることから、数週間内に予約受付を開始すると明らかにした。

レイナー・テオ共同創業者兼最高経営責任者(CEO)によると、マレーシア航空委員会(MAVCOM)より11月15日に航空委員会から航空運送サービス許可を取得したことから、国内線運航許可の申請を行い、承認され次第、運航を開始する予定だ。クアラルンプール国際空港の格安航空専用ターミナル(KLIA2)を拠点に、リースしたエアバス「A320」型機3機を使用して運航する。今後5年後で50機を運航することを目指すという。

テオCEOは、新型コロナウイルス「Covid-19」の感染拡大の影響について、機体のリース料金を交渉できたなどの利点も多いと説明。また顧客とのやりとりでは、人工知能を活用した自動会話プログラムである「チャットボット」は利用せず人を介したやりとりを大切にするとした上で、効果的なコミュニケーションと取りたいと抱負を示した。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、11月21日)

セルコムとDiGiの合併、両社の株主が承認

クアラルンプール】 通信大手のアシアタ・グループ傘下で携帯電話事業を手掛けるセルコム・アシアタとノルウェー系テレノル・アジア傘下のDiGiドットコムとの間の合併について、両社の株主が承認した。

アシアタ・グループの声明によると、18日に臨時株主総会を開催し、合併案を承認。DiGiドットコムも同日の臨時株主総会で合併案が承認されたと発表した。

合併案は、アシアタがセルコム・アシアタの株式100%を177億6,000万リンギでDiGiに譲渡するもの。DiGiは買収資金をDiGiの新規株式39万6,000株(1株4.06リンギで発行)と現金16万9,000リンギにより支払う。年末までに買収を完了する予定。合併完了後、両社の親会社であるアシアタとテレノルは、合併後の新会社であるセルコムDiGiの株式をそれぞれ33.1%ずつ均等保有することになる。

合併案については、関係当局である、マレーシア通信マルチメディア委員会(MCMC)、マレーシア証券委員会(SC)、ブルサ・マレーシア(マレーシア証券取引所)からの承認をすでに得ており、今回の株主承認により実施に向けた障壁がすべて取り除かれたことになる。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、11月19日、エッジ、ベルナマ通信、11月18日)

次期首相推薦者名簿の提出期限を24時間延長=アブドラ国王

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 アブドラ国王は21日、各政党や政党連合に求めていた組閣に向けて各陣営が確保した下院議員名簿の提出期限について、22日午後2時まで24時間延長すると発表した。政党や政党連合からの要請を受けたためだと説明している。

19日に投開票が行われた第15回総選挙では、下院議会(定数222)選挙においてアンワル・イブラヒム元副首相(人民正義党=PKR党首)率いる希望同盟(PH)が82議席でトップとなったが、ムヒディン・ヤシン前首相率いる国民同盟(PN)が73議席で肉薄しており、共に過半数に届かなかった。両陣営とも過半数獲得を目指して各政党と連立交渉を行っており、共に過半数獲得のメドがたったと主張している。

PNのハムザ・ザイヌディン書記長は21日、すでに112人分を超すムヒディン氏を次期首相に推薦する旨の宣誓書(SD)を提出したと明らかにした。ムヒディン氏は20日、22議席を獲得したサラワク政党連合(GPS)のアバン・ジョハリ党首と会談。アバン氏はPN及び30議席を獲得した国民戦線(BN)、6議席を獲得したサバ国民連合(GRS)と新政権樹立に向けて協力していくと述べていた。

一方、アンワル氏は21日、アハマド・ザヒド総裁(元副首相)やイスマイル・サブリ・ヤアコブ総裁補(暫定首相)らBN幹部と連立への参加を巡って話し合いを行った。ザヒド総裁は同日、国王に名簿提出期限延長を求めたのがBNであることを公表。他の政党連合との連立交渉の時間を必要としたことを明らかにした。

新型コロナの感染者数は1633人、6日ぶりに1千人台に

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省の総合情報提供サイト「KKMNOW」によると、20日の新型コロナウイルス「Covid-19」感染症の新規感染者数は1,633人となり、累計感染者数は496万7,299人となった。
新たに1,989人が回復し、累計治癒者は490万3,906人。死者数は2人で、累計は3万6,595人となった。アクティブ感染者は、前日から358人減の2万6,798人。うち92.7%が自宅、6.9%が医療機関、0.3%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は65.7%、ICU病床の使用率は65.6%、人工呼吸器の使用率は38.0%となった。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は2,752万3,817人となり、接種率は84.3%。1回目のブースター接種完了者は1,626万715人で、接種率は49.8%、2回目が56万5,719人となり、1.7%だった。

マレーシア人訪日者数、10月は37倍の8800人

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 日本政府観光局(JNTO)が発表した2022年10月の訪日者数統計(推計値)によると、マレーシアからの訪日者数は8,800人だった。前年同月から37.1倍、前月から2.9倍となった。

JNTOによると、新型コロナウイルス「Covid-19」感染症の水際対策緩和の影響で大幅に増加した。2019年同月比では82.0%減となった。なお、日本への直行便は、クアラルンプールー成田間の増便などが実施されており、前年同月比で回復傾向にある。

1ー10月のマレーシアからの訪日者数は、前年同期比12.4倍の2万400人となった。

10月の世界全体の訪日者数は、前年同月比22.5倍の49万8,600人と50万人に迫った。年初10カ月では7.2倍の152万7,200人だった。

JNTOは、日本政府が10月11日より、観光目的の個人旅行による入国の再開等の水際緩和措置を実施したことを受け、10月の訪日外客数は大幅に伸びたとした。今後は観光立国の復活に向けて、観光地・ 観光産業について持続可能な形で「稼ぐ力」を高めるとともに、地方誘客や消費拡大を促進しつつインバウンドのV字回復を図る必要があると指摘。個人旅行の再開や入国手続き等の実用情報の的確な発信と併せ、これからの訪日観光の柱となるサステナブルツーリズム等の情報発信やMICE誘致等の取組を強化していくことが求められるとした。