日本企業、E&Eから新しい投資分野に多様化=岡大使

【クアラルンプール】 在マレーシア日本大使館の岡浩大使は、日本企業は過去数十年にわたり電気・電子(E&E)事業に集中してきたが、マレーシアを投資先として信頼を再確認しており、新しい投資分野に多様化していると明らかにした。
岡大使は、日本を代表する商社である三井物産がIHHヘルスケアに追加出資したこと、医療機器製造会社がマレーシアに初の海外工場を設立したことなどを例にあげて、日本企業にとり医療機器製造は新たな投資分野の一つであると言明。その他にも健康やデジタル技術、ハラル(イスラムの戒律に則った)食品事業に投資する企業が増えていると述べた。また航空機産業への投資についてもマレーシア政府と協力しており、投資を通じてビジネス協力を追求していると言明。新型コロナの流行下においても日本企業にとり、マレーシアの投資先としての魅力には影響は出ていたいと述べた。
岡大使によると、日本企業は1970年代にマレーシアに進出を開始し、80年代に東方政策が発表されたことで進出企業が増加。東レや日立、ソニー、パナソニックなどの企業がマレーシアで事業を開始した。現在マレーシアで事業を行う日本企業はおよそ1,500社となっており、マレーシアの工業化に貢献してきた。新型コロナウイルスの感染拡大の影響が世界中で見られたが、マレーシアで事業を行う日系製造メーカーはおよそ34万人の従業員の雇用を維持したという。
(ベルナマ通信、10月4日)

総選挙前倒しなら再出馬の可能性も=マハティール氏

【クアラルンプール】 マハティール・モハマド前首相は、次期総選挙が前倒しされて2021年に実施された場合、再び出馬する可能性を示唆した。マハティール氏は先ごろ、実施の際には98歳になることを理由に次期総選挙に出馬しない意向を示していた。
シンガポール「ストレーツ・タイムズ」のインタビューに応じたマハティール氏は、先の自身の不出馬発言に対して支持者から不満の声が上がっていたとした上で「彼らは私がまだ戦う気でいると言わせたいのだ。彼らは私が半年後も健康状態を保てると思っているらしい。だから彼らは少なくとも私に戦うのを止めたと言わないで欲しいのだ」と述べた。
マハティール氏はムヒディン ヤシン首相について、かつて共通の敵だと目していたナジブ・ラザク元首相が率いる旧政権の戦略を利用して自身に反対する者を弱体化させたため和解できないと言明。「ムヒディン氏にとっては原理原則より政治の方が重要なので、恐らくナジブ氏と手を組むことになるだろう」と述べた。
希望同盟(PH)を率いるアンワル・イブラヒム元副首相が下院での過半数掌握を主張していることについては、「私が支持しなければ私の支持者もアンワル氏を支持しないので、アンワル氏は過半数を掌握できないだろう」と言明。ムヒディン氏もアンワル氏も政権の安定運営に足る十分な支持を下院で獲得できるとは思わないので、早期の総選挙実施論には賛成できないと述べた。
(ストレーツ・タイムズ、フリー・マレーシア・トゥデー、10月5日)

再度の全国的ロックダウンは行なわず=サブリ上級相

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 新型コロナウイルス「Covid-19」感染の第2波が起きていることを受け、イスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相(兼国防相)は3日、国民生活への配慮から事実上のロックダウンである行動制限令(MCO)を再び全国的に発令することはないと言明した。

今後は感染拡大している地域のみに限定したピンポイントでのMCO(強化行動制限令=TEMCO)を実施し、経済・国民生活への影響を最小にしながら抑え込みを図っていく方針。

サブリ上級相は感染者数が増えているサバ州やケダ州は刑務所などのクラスターによるもので、多くの州はひと桁台にとどまっていると指摘。全国的に拡大しているわけではないため、MCOは地域限定で実施するとし、州や地区を跨いだ移動の制限を全国的に行なう考えはないと述べた。同相はセランゴール州を例に挙げ、仮にシャアラムで感染が拡大した場合にはセランゴール州全体ではなくシャアラム地区のみをロックダウンすることになるとした。

国家安全委員会(NSC)は4日、ケダ州アロースター刑務所を6日付けで新たにTEMCO地域に指定すると発表した。指定期間は14日間。サバ州では3日からすでに4地区がTEMCO地域に指定されており、全州規模での標準的運用手順(SOP)強化を発表。事業者には営業時間の短縮を求めている。また7日からは新たに▽コタキナバル▽ペナンパン▽プタタン——の3地区が条件付きMCO(CMCO)に指定される。

一方、感染者数ではサバ州より少ないセランゴール州だが「基本再生産数(R0)」ではサバ州を上回る1.99(2日時点)となっており、州政府は3日付けで飲食店の営業時間を午後11時までとすると発表している。

新規感染者数が過去最多の432人、ケダ州では241人新規感染者数が過去最多の432人、ケダ州では241人

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は5日、新型コロナウイルス「Covid-19」の感染者数が前日から432人増えて1万2,813人になったと発表した。

新規感染者のうち429人が国内感染者。最も感染者数が多かったのはケダ州で241人、これにサバ州(130人)とセランゴール州(34人)が続いた。残り3人は海外で感染した帰国者だった。新たに57人が退院し治癒者数は1万340人に増加した。死者数はゼロで137人を維持した。

保健省のノール・ヒシャム事務次官は2日、すべての大規模なイベント・集会の開催延期を推奨すると主張。国内で感染者数が急増しており、集団行動を避けるべきだと説明した。止むを得ず集会や会議を開催する場合は、すべての関係者が標準運用手順(SOP)を遵守しているかを主催者が確認する必要があるとし、復興のための行動制限令(RMCO)の発令期間において国民は、国家安全委員会(NSC)が設けたSOPに従わなければならないとした。

ノール事務次官によると、セランゴール州、ケダ州、サバ州で複数のクラスターが確認された。セランゴール州では3日に「ジェロク・クラスター」が発生。第一感染者は27歳のマレーシア人男性で、同感染者に接触した3人の感染も確認された。同州で4日に発生した「エンブン・クラスター」では、41歳のマレーシア人男性が関連しており、他にマレーシア人4人も感染した。両クラスターの感染者は現在、スンガイブロー病院に入院している。

ケダ州では3日に2つのクラスターが発生。「バハ・ルマス・クラスター」はサバ州への旅行歴がある35歳男性が関連しており、接触した3人の感染も確認された。「バハ・ローズ・クラスター」でもサバ州への旅行者(48歳男性)が発生源となっており、他に7人の感染が確認された。

サバ州の「カウシン・クラスター」は4日にタワウで発生した。これまでにマレーシア人5人と外国人2人が感染。第一感染者は29歳のマレーシア人男性だった。

プトラジャヤのラディソンホテル、1日にオープン

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 世界最大級ホテルチェーンの一つであるラディソン・ホテル・グループ(RHG)は1日、プトラジャヤにある中間層向けホテル「パー  ク・イン・バイ・ラディソン・プトラジャヤ」(客室数220室)がオープンしたと発表した。
ホテルには、無料Wi-Fi、国際規格の電源コンセント、24時間対応のルームサービスやフィットネスセンター、屋外プールなどのサービスや施設を設けている。また28ー176平方メートルまでの7つフリースペースがあり、最大で180人の収容が可能だ。立地は、クアラルンプール新国際空港(KLIA)から車で20分、マレーシアの行政首都であるプトラジャヤへは20分、クアラルンプール(KL)へは30分でアクセスでき、ショッピングや観光、出張を目的とした宿泊に最適だという。
RHGの東南アジア・太平洋地域運営部長であるアンドレ・デ・ジョン氏は、同ホテルではカラフルで現代的な宿泊施設と国際的なアメニティをリーズナブルな価格で提供していると言明。将来的には、業界をリードするブランドやホテルをさらに多く国で展開していくと述べた。

抗ウイルス抗体の検査キット、近く商業化

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 マレーシア自動車・ロボット工学・IoT研究所(MARii)とセンジーニクスは共同記者会見で、新型コロナウイルス感染症(Covid-19)に対し免疫があるかを調べることのできる検査キットを発表した。近く商業化する。
MARiiのマダニ最高責任者によると、保健省傘下の医療研究所から有効性の認定を受けており、週内にも医療機器庁から承認を得られる見通しだという。
商品名はイミュSAFE・COVIDプラスバイオチップで、人の血清中に含まれる抗ウイルス抗体を極めて高い精度で検出する。結果が分かるまでの時間は24時間。
MARiiは人の行動範囲や感染者との接触を追跡するアプリを開発しており、センジーニクスの検査キットと組み合わせることで,人の動きに関するデータを活用した感染抑制が可能になるという。
マレーシアン・リザーブによると、マダニ氏は「国民の健康と経済維持のバランスが大事だ。免疫を持つ人は隔離が不要で、職場に行くことができ、経済回復に貢献する」と述べた。

2021年の家計支出、前年比9.2%増=フィッチ予測

【クアラルンプール】 格付け大手フィッチ・グループ傘下のフィッチ・ソリューションズは、2021年の家計支出について、前年より9.2%増加すると予測している。
フィッチ・ソリューションズは、継続的な政府の刺激策によって可処分所得や雇用情勢が改善し、2020年(前年比1.6%減の予測)より大幅に改善すると表明。個人消費すべての主要カテゴリーがプラス成長に戻るとの見方を示した。主要カテゴリーの一つである食品・飲料は、2020年の家計支出において最も優先された項目であるため2020年の増加率(前年比10.1%増)より縮小し、前年比8.7%増となるが、他のカテゴリーでは2020年よりも大幅に成長すると分析した。しかし同社のカントリー・リスクチームの分析によると、現在の刺激策には企業側のコスト削減策があまり含まれていないことから、労働者の解雇により可処分所得に圧力がかかる可能性があると指摘した。消費者動向の見通しついては、▽復興のための行動制限令(RMCO)の延長▽RMCO延長に対する国民の反発▽新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチンの入手の遅れーーなどの下振れリスクを懸念した。
マレーシア経済について、格付け会社フィッチ・レーティングスの調査部門は、2020年に4.6%縮小し2021年で6.3%成長に回復すると予測。2021年の失業率は4%に止まると予想した上で、不完全就業率が増加し可処分所得に圧力がかかる可能性があるとした。また2021年は、需要増加により物価が年間平均で2.3%押し上げられ、インフレを引き起こすとの見方を示した。
(ザ・サン、10月1日)

セランゴールで感染拡大、行動制限令発令すべき=専門家

【クアラルンプール】 新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数が、特にセランゴール州で感染が拡大していることを受け、医療専門家らは、感染が続いているエリアを選んで強化行動制限令(EMCO)を施行する必要があると考えている。1日の感染者数は260人(うち1人は帰国者)だった。
テイラーズ大学の医学部長であるルスリ・ノルディン教授は、セランゴール州の実効再生産数(RT)が9月30日に1.95(1人の感染者から1.95人に感染する可能性を示す)だったとして、同州でEMCOを発令し、1.0未満に引き下げるため厳格な管理を導入すべきと主張。現時点では全国的な行動制限令(MCO)は必要ないとした。検査については、逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)検査や迅速抗原(RTK-Ag)検査の感度が90%であるとし、陰性と診断されたにもかかわらず、陽性だった患者がいると指摘した。
マラヤ大学疫学部のアワン・ブルジバ・アハムド教授は、サバ州からの入州者によりセランゴール州で感染が拡大していると指摘。迅速に対処しなければ更にRTが上昇するとし、セランゴール州のRTが向こう数日間で1.0を下回ることは難しいとの考えを示した。
保健省によると、9月30日時点のRTはセランゴール州が最も高く1.95に上った。サバ州は1.26で、ケダ州は0.65だった。10月1日の新規国内感染者数については、259人のうち31人がサバ州への旅行歴があった。この日最も感染者数が多かったのはサバ州で118人。これに▽ケダ州(98人)▽クアラルンプール(KL、13人)▽セランゴール州(13人)▽ジョホール州(5人)▽プトラジャヤ(5人)▽トレンガヌ州(2人)▽ペナン州(1人)▽マラッカ州(1人)▽ペルリス州(2人)▽パハン州(1人)ーーが続いた。
サラワク州では、サバ州とラブアンからの入州者に対し14日間の自宅隔離を命じているが、サバ州からの入州者に対し保健省(MOH)は、検査結果が陰性だった場合の自宅隔離は必要はないとしている。
政府は1日、サバ州において同州内の地区間移動を3日午前零時から16日まで14日間禁止にすると発表した。
(ザ・サン、10月2日)

2日の感染者数が287人で過去最多、ケダ州は129人

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は2日、新型コロナウイルス「Covid-19」の感染者数が前日から287人増えて1万1,771人になったと発表した。1日の新規感染者数としては、6月4日の277人を抜いて過去最多となった。

  新規感染者は全員国内感染者。ケダ州が最も多く129人で、サバ州は113人だった。新たに81人が退院し治癒者数は1万95人に増加した。死者数はゼロで136人を維持した。

  保健省のノール・ヒシャム事務次官によると、国内で新たなクラスターが4つ発生した。一つ目はセランゴール州クランの「メル・クラスター」で、30歳のマレーシア人男性から感染が広がった。クラスター内の感染者数は3人で全員マレーシア人。二つ目のクラスターはサバ州タワウの「ジョー・ファ・クラスター」。31歳のマレーシア人男性が関連しており、これまでにマレーシア人4人が感染した。三つ目はプトラジャヤの「セラシ・クラスター」。サバ州コタキナバル、メランカップ、クンダサングへの旅行歴がある37歳のマレーシア人と、それに関連する6人が陽性と診断された。四つ目はケダ州バリンとランカウイで拡大する「バハ・ケティル・クラスター」で、第一感染者は9月17-21日間においてサバ州タワウを訪れていた。関連する8人(うち5人は外国人)が感染した。

 ノール事務次官は1日、国内で新たな感染の波が発生していると言明。国民一人一人が標準業務手順(SOP)の厳守すれば再び感染曲線を平坦化できると強調し、「ステイホーム」が感染抑制への最善策であると述べた。

7月のクレジットカードの利用額、4月に比べて2倍に

【クアラルンプール】 2020年7月のクレジットカードの利用額は102億500万リンギとなり、4月の53億リンギから2倍となった。
2019年7月は102億6,000万リンギだった。クレジットカードの利用は新型コロナウイルス「Covid−19」流行を受けて一旦落ち込んだものの、流行前とほぼ同じ水準に戻っていることがわかった。
CIMBグループ・ホールディングスによると、食料品や食事、日用品の購入の他、電子商取引(Eコマース、EC)プラットフォームでクレジットカードの利用が多かった。
マラヤン・バンキング(メイバンク)によると、ライフスタイル分野では特に自動車の購入が増加した。短期的復興計画「国家経済復興計画(PENJANA)」に盛り込まれた自動車関連の売上税減税が奏功したとみられる。また在宅の時間が多くなったことで、家具の購入や、内装、リフォームなどにも支出する傾向があった。復興のための行動制限令(RMCO)に入ってからは、国内旅行が増加し、ホテルや旅費関連の支出が増加。また外食や、ガソリンへの支出も増えた。
カードの利用が増える一方で、未払いの残高も増える傾向にあるが、増加率は4%程度であり、低いレベルに止まっている。
(エッジ、9月30日)