【クアラルンプール】 条件付き行動制限令(CMCO)の再施行で小売店が苦境に陥っているようだ。小売業調査会社リテール・グループ・マレーシアのタン・ハイシン代表によると、市民は人込みや閉鎖空間を避けるようになっており、ショッピングモールの客足は60%、場所によっては90%、減少したという。
回復のための行動制限令(RMCO)が6月に導入された時は、以前ほどではないが飲食施設やショッピングモールに客足が戻った。
タン氏は「5月に実施の1回目のCMCOの時と異なり、2回目のCMCOは小売業に壊滅的打撃を与えている。特に必需品以外の商品を扱う業者、娯楽施設運営者が苦境にある」と述べた。
経済分野のシンクタンク、センター・フォー・マーケット・エデュケーションのフェルリト最高経営責任者(CEO)は来年度予算には経済回復のための戦略が欠如していると指摘。「感染封じ込め政策は回復戦略があって初めて効果を発揮する」と述べた。
小売業では電子商取引が勢いを増しているが、タン氏は、実店舗に取って代わることはないとの意見だ。また電子商取引利用で、写真と違う商品が送られてきたなど不快な経験をした消費者も多いと述べた。
(マレーシアン・リザーブ、11月9日)