【ペタリンジャヤ】 国内旅行の解禁で旅行関連業者は客足の回復に期待をかけているが、悲観的見方を引きずっている向きもある。ウイルス陽性反応者が過去最多を更新したことで国民の旅行意欲がそがれる可能性があり、また、旅行者が増加することで感染のリスクが高まると警告する医療専門家もいる。
解禁でホテルは年末にかけ、レジャー客の宿泊が期待できる。外国からのレジャー客がないなか、国内旅行客はホテルなど接客業には生命線だが、マレーシア・ホテル協会のヤプ・リプセン最高責任者は、新規感染者数が急減した6月ほどの稼働率は見込めないと語った。
8月末の独立記念日にかけての客室稼働率は42%。感染拡大の第3波があった10月に急落し、現在は20%前後。
セリ・パシフィック・ホテル・クアラルンプールの営業担当者は「レジャー客だけでなく、出張客も見込め、この先稼働率はゆっくりだが徐々に上がってゆく」と期待を表明した。
国内旅行解禁で有料道路運営業者も収入増を期待している。南北高速道路を運営するPLUSマレーシアによると、パンデミック以前は1日170万台の利用があったが、100万台まで減少した時期もあった。解禁で150万台への回復が見込めるという。
(ザ・サン、12月15日)