【クアラルンプール】 新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数が特にセランゴール州で増加していることから、専門家からは同州を対象に完全なロックダウンを行なうべきとの声が上がっている。
マラヤ大学教授で、科学技術革新省の新型コロナ疫学分析及び戦略タスクフォースの座長を務めるアワン・ブルギバ・アワン・マハムッド博士は、「これまでに見たことのないような感染ケースが指数関数的に増加する懸念があり、我々の医療システムを完全に破壊する可能性がある」と指摘。これまで感染者数が抑制されていたタイで数日のうちに9,635人に急増したことを例に、マレーシアでも同様なことが起きる可能性があると警鐘を鳴らしている。
アワン氏によると、マレーシアでは陽性率が5%を超えている。これは感染検査の数が不足していることを示しており、補足できていない感染者(サイレント・キャリア)が市中に潜在していることを意味している。実際の感染者数は恐らく確認されている感染者数の二倍以上に上るとみられるという。
最近では重症であるカテゴリー3、4、5の比率が非常に高くなっているが、アワン氏は理由は分からないとした上で、症例が増えている変異型には感染力が強い、重症化しやすい、感染力が持続する期間が長いといった特徴があるとし、感染力が持続する期間が最大21日の場合はロックダウンを3カ月続ける必要があるとしている。
重症者の増加により、各地の医療施設の集中治療室(ICU)が満杯に近づいている。セランゴール州の状況については保健省も深刻に受け止めており、アダム・ババ保健相は17日、より厳格なMCOの実施に向けて検討していることを明らかにしている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、5月19日)

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