【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 商船三井(本社・東京都港区)は、国営石油会社ペトロリアム・ナショナルと、二酸化炭素回収・有効利用・貯留(CCUS)向けの液化CO2海上輸送に関し事業開発を共同検討する為の覚書を締結した。
7日に、オンラインでの署名式が行われた。同覚書に基づき、両社はアジア大洋州地域におけるCCUSの実現のため、液化CO2海上輸送中心に検討を進める。商船三井は回収されたCO2を目的地まで海上輸送する最適手段を確立するため、CCUSバリューチェーン全体の見地に立った液化CO2輸送船の仕様検討等を行う。また商船三井が2021年3月に出資した、液化CO2船を30年以上に渡り管理するラルビック・シッピング社(本社:ノルウェーLS社)も検討に加わり、同社の液化CO2安全輸送ノウハウ等で貢献する予定だ。
液化CO2海上輸送はCCUSバリューチェーンの中で回収地と貯留地、回収地と有効利用地を効率的に結ぶ手段の一つとして重要な役割を担っている。商船三井はLS社への出資により液化CO2海上輸送事業に既に参入しており、本覚書の締結を通じ、液化CO2海上輸送への取組みを更に加速させ、低・脱炭素社会の実現に貢献していく方針だ。また、「商船三井グループ 環境ビジョン 2.1」で掲げる2050年までにグループ全体でのネットゼロ・エミッション達成を目指すという。