【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 半導体関連事業を手掛けるフェローテック・ホールディングス(本社・東京都中央区)は9日、ケダ州クリム工業団地で新工場の起工式を行ったと発表した。

新工場では半導体製造装置の機械組立と先端材料の加工を行う。投資総額5億リンギ、建屋面積は80万平方フィート。操業開始は2023年9月を予定している。

起工式に参加した、フェローテックの製造子会社フェローテック・マニファクチャリング・マレーシア(FTMM)の宮永英治 最高経営責任者(CEO)は、アジア地域において、フェローテックの製品・サービスに対する需要が高まっていることを実感しているとし、新工場の建設により、生産能力の増強や事業継続性の向上に向けた努力を続けていくと述べた。

マレーシア投資開発庁(MIDA)のリム・ビービアン副最高経営責任者(投資開発担当)は、フェローテックは過去42年にわたり製造・組立業界のグローバルリーダーとして高い評価を得ており、新工場の建設は、フェローテックのマレーシアへの長期投資の意思や国内製造業の発展を示すものだと言明。MIDAは、競争力のあるビジネス環境やコスト優位性、インフラ整備や技術・経営人材の確保などにより、外国投資の誘致において競合国との差別化を図ることを目指していると述べた。

リム氏はまた、低コスト生産が可能な国との競争に直面しているにもかかわらず、国内機械設備(M&E)企業は高付加価値製品や統合サービスの生産・提供で発展し多国籍企業のニーズを満たしていると強調。MIDAは多国籍企業に向け今後も継続的に投資機会を提供していくと述べた。