【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 マレー半島東海岸を中心に豪雨が続いている影響で、洪水被害がクランタン、トレンガヌ、パハン3州を中心に避難者数が増加し、避難者数は19日午前時点で2万人以上に上っている。トレンガヌ州とクランタン州で2人が死亡した。

最も避難者が増えたのはトレンガヌで、18日朝時点で1,866人が避難していたが、同日夜に5,494人、19日午前8時に1万1,415人に増加。18日午後に2歳の女児が河川の急な増水に流されて死亡が確認された。またクランタンでは、8日朝は3,320人だった避難者が同日夜に7,096人、19日8時時点で9,149人に増加。15カ月の男児の死亡が19日に確認された。パハンでも19日8時時点で支援センター5カ所に594人が避難。なお、ジョホールとペラでは避難者は増えていないが、ジョホールで75人、ペラでは47人が帰宅できない状態が続いている。

クランタンでは、州全域で21日まで大雨が継続するという予報を受け、パシルマス、ジェリ、タナメラ、マチャン、パシルプテの5カ所で洪水対策センターを稼動。19日には10本の河川の観測所で氾濫危険水位を超えた。アーマド・ヤコブ州首相は、住民に対し、当局からの避難命令が発令された場合には速やかに避難を開始するよう呼びかけ、洪水危険地域の選出議員や地区委員、公務員に対し、地域住民の安全確保のため積極的な対策をとるよう指示した。