【クアラルンプール】 世界知的所有権機関(WIPO)のグローバル・イノベーション・インデックス(GII)2023年版で、マレーシアの総合スコアが昨年の38.7から40.9まで上昇し、前年に続き132カ国中36位を維持した。

首位は前年に続きスイスで、日本は13位(前年13位)、東南アジアで最も上位に位置したのはシンガポールで5位(同7位)だった。GIIは132カ国のイノベーション動向を80の指標により追跡したもの。

科学技術イノベーション省(MOSTI)は、マレーシアは7つの項目のうち「制度」、「人的資本と研究」、「市場の高度化」、「ビジネスの高度化」、「知識と技術のアウトプット」でスコアが改善したとし、また、高中所得国36カ国から構成される「最も革新的な国」カテゴリーにおいては、中国に次ぐ2位となり、サブ指標の「ハイテク輸出」と「創造的商品輸出」でトップを維持し、「理工系学部卒業生」ではトップになったと述べた。

MOSTIは今後、第12次マレーシア計画の中間レビューで掲げられた目標「2025年までにGIIで上位30カ国入り」の達成を目指すとし、▽商業化の可能性のあるイノベーションの知的財産(IP)登録の促進▽国家惑星健康行動計画の起草▽地元の新興企業エコシステムに向けた市場情報の提供▽科学技術・イノベーション人材に関する特別委員会の設立提案の策定ーーなどに取り組んでいくとしている。
(ザ・サン電子版、マレー・メイル、ベルナマ通信、9月28日、WIPO発表資料)