リンギ相場は回復する、スタンチャート予想

【クアラルンプール】 金融大手の英系スタンダード・チャータード・バンク(スタンチャート)は、一次産品価格の上昇と緩やかながらも回復している観光業がマレーシア・リンギのパフォーマンス改善に貢献するとの見方を示した。

スタンチャートは、旅行収支(外国人旅行者のマレーシアでの消費からマレーシア人旅行者の海外での消費を引いたもの)の拡大には国内総生産(GDP)を1%押し上げる潜在力があると指摘。貿易黒字は減少傾向にあるものの銀行の預金残高に占める米ドル預金の割合が過去最高の10%に達していることを挙げ、「貿易収支の傾向と一致しない比率であり、外為相場の変動の影響を受けやすい」と分析した。

スタンチャートはまた、インドネシア・ルピアとフィリピン・ペソについても分析。今年は一次産品価格の上昇が見込まれるため、ルピアは値上がりが予想されるが、ペソは値下がりが予想されるとした。スタンチャートはペソ下落の根拠として、フィリピン中央銀行が政策金利を1ポイント引き下げると予想されることと、一次産品価格の上昇が貿易収支に与えるマイナス影響を挙げた。
(エッジ、1月4日)

2024年は経済転換の“離陸”の年、メイバンク投資銀観測

【クアラルンプール】  マラヤン・バンキング(メイバンク)の投資銀行部門、メイバンク・インベストメント・バンクは、今年は昨年発表された各種基本計画や行程表、立法措置に盛り込まれた中・長期的経済転換の“離陸”」の年になるとの見通しを示した。経済成長率は4.4%が見込めるという。

昨年発表・制定されたのは、「マダニ経済基本計画」、「新工業化マスタープラン(NIMP2030)」、「第12次マレーシア計画(12MP)」の中間見直し、「水素経済・技術ロードマップ(HETR)」、「財政責任法 (FRA) 」、「エネルギー効率・保護法(EECA)」などで、メイバンク投資銀は、財政改革と経済再構築が重要なテーマになるとした。

財政改革の重要点は的を絞った燃料補助への移行だ。経済再構築の柱は漸進的賃金制度(PWP)。PWPとは、スキルと生産性の向上に応じて労働者の賃金を引き上げる施策で、低所得労働者を対象とした実質的な最低賃金モデルとなっている。
物価についてメイバンク投資銀は、政府は補助金削減を段階的に進めるため、消費者物価指数上昇率は昨年の2.6%に対し3.0%と、大幅な加速は抑えられるとした。

インフレが抑制的とみられることから、中央銀行バンク・ネガラは政策金利を1年を通じ3.0%に据え置く見通しで、先進工業国では利下げが予想されるため、対米ドルでのリンギ相場にはプラスだという。
(マレー・メイル、ベルナマ、1月2日)

ノースポート、過去最高となる取扱貨物量1140.5万トンを達成

【クアラルンプール】 コングロマリットのMMCグループ傘下で、セランゴール州クラン港で港湾サービスを提供するノースポート(マレーシア)は、2023年通年の在来貨物取扱量が過去最高となる1,140万5,000トンに達したと発表した。

前年比では2.6%増加した。世界経済の低迷にかかわらず、一般貨物が9.5%増加し、バルク貨物(ドライバルクやリキッドバルク)も増加した。RORO船(トラックが貨物を積載したまま運搬できる貨物船)部門では、電気自動車(EV)の取り扱いが大幅に増加した。2023年10月には、月間取扱量でそれまで最高値だった2022年5月の108万トンを上回る、過去最高の113万トンを達成した。

アズマン・シャー最高経営責任者(CEO)は、クラン港では土地が不足している状態だが、生産性の向上とプロセス改善によってそれを補うことができたと説明。新記録の達成は、2023年12月の港湾業務開始60周年記念式典と合わせ、ノースポートにとり特別な意味を持つと述べた。
(ザ・スター、1月5日、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、1月4日)

ペナンの計画断水で工場が操業停止へ、数百万リンギ損失の恐れ

【ジョージタウン】 ペナン水道公社(PBAPP)が1月10-14日に大規模断水を計画していることを受け、マレーシア製造業者連盟(FMM)は4日、ペナン州内の多くの工場が操業停止を余儀なくされるとの見方を示した。数百万リンギの損失が出ると懸念されるという。

断水はスンガイ・ドゥア浄水場でのバルブ交換作業と、主要パイプライン数カ所での修理作業のためのもので、州内85%の地域への給水が停止される。

FMMペナン支部のリー・テオンリー支部長は、食品、化学、金属加工、研磨、メッキなど、大量の水を使用する工場が操業できなくなるとし、貯水槽の水はトイレや食堂用でそれも1-2日分しかなく、たとえ巨大な貯水タンクを有していても、タンクの水容量は工場操業1日分程度の量に過ぎないと説明。ペナン支部の会員企業500社だけではなく、消費者60万人も影響を受けると述べた。会員企業の大半は10、11日の両日、操業を停止するとしている。

リー支部長は、「2日間の操業停止は損失や出荷遅延を引き起こし、それを補うための残業も必要となるため、生産コストが上昇することになる」と述べた。PBAPPに対し断水に関する会議設定を依頼したが、反応がなかったという。可能な限り迅速な給水再開を望んでいるとしている。
(ザ・スター電子版、マレー・メイル、1月4日、ベルナマ通信、1月2日)

海帆、ジョホールのデータセンター建設でコンサル契約を締結

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】  再生可能エネルギーと飲食事業に携わる海帆(本社・愛知県名古屋市)は4日、ジョホール州ジョホールバルに拠点を構えるロン・モーティブ(M)との間でコンサルティング契約を締結すると発表した。

ロン・モーティブが同州イスカンダル・プテリで開発・建設予定の大規模データセンターの再生可能エネルギー化、ISO(国際標準化機構)規格の取得、環境・衛生・安全(EHS)管理および環境・社会・企業統治(ESG)活動に対するコンサルティングを行う。

海帆は、太陽光発電のソーラー99(本社・東京都品川区)との間で業務委託契約を締結し、コンサルティング面での協力を仰ぐ。コンサルティング契約および業務委託契約の契約期間はともに同日から3月末まで。コンサルティング費用は1億円で、そのうち約8,000万円をソーラー99へ支払う計画だ。