【セパン】 アンソニー・ローク運輸相は、マレーシア航空委員会(MAVCOM)が「2018年マレーシア航空委員会(行動規範)規則」の改正を最終決定すれば、早ければ4月にも航空各社が旅客に「炭素税」を課すことが可能になると述べた。

その上でローク氏は、「炭素税」は政府が課すいわゆる「税」ではなく、航空会社が任意で利用者に課すものであるとし、実施するかどうかの判断は航空各社に委ねられると強調。2026年からの「再生航空燃料(SAF)税」導入と課徴義務化を発表したシンガポールとマレーシアは違うとした上で、徴収した「炭素税」の使い道については、航空各社が透明性の高い仕組みを持つことが必要だと述べた。

世界の航空業界は2050年までに二酸化炭素(CO2)排出量を実質ゼロにする目標を掲げており、国際航空運送協会(IATA)は、SAFの使用と、カーボン・オフセット(温室効果ガス排出の相殺)によって、排出量を80%以上削減できるとしている。

このほかローク氏は、3月から一部を除いて6%から8%に引き上げられた売上・サービス税(SST)について言及。国内航空運賃のSST税率について、これまでの6%のまま維持できるかどうか財務省と折衝する考えを示した。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ザ・スター、3月5日、マレー・メイル、エッジ、3月4日)