【クアラルンプール=アジアインフォネット】 アンワル・イブラヒム首相が党首を務める与党連合・希望連盟(PH)の構成党、人民正義党(PKR)のリー・チアンチュン下院議員(ペタリンジャヤ選挙区)が2日、国会議員を辞職すると発表した。PKRの国会議員辞職は今年に入って4人目となる。

リー氏は、9月30日に党中央から党員資格を3年間停止するとの決定を受け、翌10月1日にはジョハリ・アブドル下院議長と面会して辞職を伝え、すでに辞職届を提出したという。10月5日にはPKRからも離党する。

リー氏は、都市再開発法(URA)、外国人労働者の採用制度、売上・サービス税(SST)、STPM修了者の大学入学を巡る不公平、セランゴール州の非イスラム教礼拝施設に関する指針などについて、党の方針に対して公然と意見を述べてきたことが党員資格停止の理由になった可能性があるとの見方を示した。

リー氏は、「党員資格を停止され議員として職務を十分に遂行できない状態でありながら、議員報酬を受け取り続けることは受け入れられないため議員辞職を決めた」と説明。また、アンワル政権の進む方向にも疑問を呈し、企業買収を巡る「企業マフィア」疑惑など、政府が関係する一連の問題を批判し、「連立政権を維持するために妥協することが正当化されるのか疑問を抱いている」とも述べた。

PKRでは昨年の党役員選挙を巡る党内対立が続いており、今年に入って副党首選で敗れたラフィジ・ラムリ元経済相、ニック・ナズミ元天然資源・環境気候変動相、ラフィジ氏の盟友であるウォン・チェン下院議員が議員辞職・離党を発表した。

今回の辞職により、下院でのPKRの議席は27、希望連盟(PH)は75となる。統一政府の議席数は149となり、憲法改正に必要な3分の2の148票をわずか1票上回る水準となった。これにより、司法長官と検察官の職務分離や、首相在任期間を10年に制限する案など、3分の2以上の賛成を必要とする憲法改正をアンワル政権が進める上で、議席確保がより難しくなる可能性がある。次期国会は10月5日に再開し、12月8日まで開会する予定。