【クアラルンプール】 政府は売上・サービス税(SST)を維持しつつ、企業間取引で税が累積する「カスケード効果」や二重課税を防ぐために物品・サービス税(GST)の仕組みの一部を取り入れる方針だ。リュー・チントン副財務相が7日、下院議会で答弁した。

SSTを維持するのかGSTとのハイブリッド型に移行するのかとの野党議員の質問に対し、リュー氏はSSTを基本としながら、GSTの「適切な要素」を取り入れると説明。SSTを維持する理由として、制度が分かりやすく50年以上にわたり運用されてきたことを挙げた。

その上でリュー氏は、GSTは約48万社が徴税事業者となる必要があるのに対し、SSTでは約8万社にとどまると説明。またGSTでは税負担が消費者に直接転嫁されやすいとして、企業の累積課税を抑えながら消費者への影響も抑えるバランスを目指す考えを示した。

リュー氏によると、2026年の税収は同日までに1,296億リンギとなり、前年同期の1,191億リンギから9%増加した。法人所得税の増加に加え、飲食、保険、物流部門からのSST収入増が寄与した。政府は26年通年で3,431億リンギの税収を目標としている。

アンワル・イブラヒム首相は8月18日、SSTを維持しながら、税制の効率化につながるGSTの要素を取り入れる案を検討する考えを示していた。一方、アハマド・ザヒド副首相は9月11日の統一マレー国民組織(UMNO)党大会における政策演説でGST再導入を主張している。

GSTは2015年4月に税率6%で導入されたが、政権交代に伴い18年6月にゼロ税率化され、同年9月にSSTへ移行した。
(ザ・サン、フリー・マレーシア・トゥデー、マレー・メイル、10月7日)