ビントゥル港、6月をめどにサラワク州政府に引き渡しへ

【クチン】 連邦政府の管轄下にあるサラワク州ビントゥル港が、今年6月をめどにサラワク州政府に引き渡される見通しだ。2月にも覚書(MoU)が連邦政府とサラワク州政府の間で取り交わされる予定。

連邦政府運輸省とサラワク州インフラ・港湾開発省は8日の共同声明で、同日開催された連邦政府・州政府合同評議会で、半年内にサラワク州政府に引き渡すことが最終決定されたと明らかにした。同会議には連邦政府のアンソニー・ローク運輸相とサラワク州インフラ・港湾開発相を兼任するダグラス・ウガー・エンバス州副首相が出席した。

両者による決定を受け、運輸省は「1981年ビントゥル港湾局法」の廃止法案を今年の連邦議会に提出する方針。一方、サラワク州政府側は、「1961年港湾局令」に基づき、「ビントゥル港湾局(サラワク)」を設立する。ビントゥル港は、連邦政府議会が1981年に「連邦港湾法」によりビントゥル地区を連邦港として宣言した後に建設された。

サラワク州のアバン・ジョハリ州首相は、ビントゥル港を州政府が引き継ぐことで、州政府はサラワク州のすべての港の開発に関する基本計画を立てることが可能となり、各港が貿易とビジネスの促進において独自の特別な役割を果たすことが保証されると同時に、他の主要な国際交通・物流ハブとの船舶連絡も強化することが可能になると述べた。
(ボルネオポスト、1月8日)

イオン銀(M)が初のデジタルイスラム銀行に、営業許可を取得

【クアラルンプール】 消費者向け総合金融サービスのイオンクレジットサービス(マレーシア)は8日、傘下のデジタル・イスラム銀行であるイオン銀行(M)が営業許可を取得したと発表した。マレーシア初のデジタル・イスラム銀行となる。

イオン銀行(M)は、イオンクレジットとその親会社である日本のイオンフィナンシャルサービス(AFS)が設立するもので、シャリア(イスラム法)に準拠したデジタル銀行サービスを提供する。イオングループの従業員を対象としたベータテストを開始し、今年上半期に段階的な展開について発表する予定。

中央銀行バンク・ネガラ(BNM)が2022年4月にデジタル免許を5企業連合体に付与しており、そのうち配車サービス大手のグラブが主導するデジタル銀行GXバンクが2023年9月に営業許可を取得、11月に正式に発足している。他には、複合企業YTL子会社のYTLデジタル・キャピタルとシンガポール系通信会社シー・リミテッドの連合体およびKAF投資銀行を中心とした連合体によるデジタル銀行2行が営業開始予定。デジタル・イスラム銀行としての免許を取得したのは、イオンとKAFの2行となっている。

(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、マレーシアン・リザーブ、エッジ、1月8日)

キャピタルA、航空部門をエアアジアXに売却・統合

【セパン=マレーシアBIZナビ】 キャピタルA(旧エアアジア・グループ)は8日、グループ合理化及び資金調達策の一環として航空会社部門を傘下のエアアジアX(AAX)に売却・統合する方針を明らかにした。再建を目指すキャピタルAは、デジタル部門などの非航空部門に注力する。

キャピタルAのトニー・フェルナンデス最高経営責任者(CEO)によると、AAXはエアアジア・マレーシアおよびエアアジア・アビエーション・グループ(AAGL)と合併することになる。AAGL は、タイ、インドネシア、フィリピン、カンボジアのエアアジア子会社を傘下にもつ。キャピタルAは現在、ブルサ・マレーシア(マレーシア証券取引所)より早期の財務改善を求められる「PN17」指定を受けており、資金調達が困難な状況にある。航空事業売却は、グループ内の航空事業の強化と共に非航空部門の成長を目論むキャピタルAが資金調達を目的として行うもの。

フェルナンデスCEOは、売買契約は2週間以内に取り交わされる見通しだとした上で、売却額を含む買収提案の詳細は近く発表されると言明。航空事業売却完了後、6月30日までにブルサ・マレーシアに対し「PN17」指定解除に向けた再建計画を提出すると述べた。

航空事業売却後、キャピタルAは▽テレポート(物流)▽エアアジア・デジタル・エンジニアリング(ADE)(航空機保守、修理、オーバーホール=MRO及び機内食サービス)▽エアアジア・ムーブ(旧エアアジア・スーパー・アプリ)(デジタルサービス)▽サンタン(外食)――の4部門に注力。本社をクアラルンプール(KL)のダマンサラ・ハイツに移転する。

一方AAXは、本社をクアラルンプール新国際空港(KLIA)ターミナル2に残したまま、エアアジア・アビエーション・グループ(AAG)に改称する。AAGは今後、カンボジアへの進出、保有機材とネットワークの拡大、貨物輸送能力の拡大に向けた戦略的取り組みを進める。保有機材については、2024年3月までに破綻したMYエアラインの機材を含めて206機に、2028年までに333機に増強する。またエアアジア・フィリピン(PAA)とエアアジア・インドネシア(IAA)の持株比率を100%に引き上げる計画だ。

コーヒーチェーンのバスクベア、今年はモール展開を強化

【クアラルンプール】 コーヒー・チェーン「バスク・ベア・コーヒー」は、今年ショッピングモール内店舗を増加させる計画だ。

バスク・ベアの親会社ルーブ・ホールディングのブライアン・ルー創業者兼最高経営責任者(CEO)は、現時点での店舗数は115店舗で、従来はモール内ではなく商店街(ショップロット)での展開を優先してきたが、今後はモール内展開も強化すると述べた。1年後くらいにはモールとショップロットの店舗数のバランスを取りたいとしている。

ルーCEOはまた、傘下のタピオカティー・チェーンの「ティーライブ」について、来月3カ国への進出を発表する予定だと言明。昨年の3カ国進出に引き続き今年も成長を目指すとした。ティーライブは全国に870店舗を展開。競争が激化する中でもその安定したブランドがルーブの成長を支えているという。

ルーCEOは、ルーブの新規株式公開(IPO)に関しては、計画はあるものの、いつ頃になるかは未定だとした。
(ザ・サン電子版、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、1月4日)

タイ系オニキス、年内に3軒のホテル・サービスアパートを開設へ

【クアラルンプール】 タイ系オニキス・ホスピタリティ・グループは、年内に同社が保有する全ブランドである「アマリ」、「オゾ」、「シャーマ」の宿泊施設をマレーシアに開設すると発表した。全ブランド展開を行うのは、タイ以外ではマレーシアが初となる。

「アマリ」は五つ星、「オゾ」は三つ星ホテル。「シャーマ」はサービスアパート。同社は現時点で、「アマリ・ジョホールバル」、「オゾ・ジョージタウン・ペナン」、「アマリ・スパイス・ペナン」、「アマリ・クアラルンプール」の4軒を運営しているが、ジョホール州に「オゾ・メディニ」、「シャーマ・メディニ」、「シャーマ・スアサナ・ジョホールバル」の3軒を新規オープンし、合計7軒を運営する。

マレーシアでの新ホテル・サービスアパート開設は、同社の東南アジアにおける宿泊施設事業の大幅拡大戦略の一環。オニキスは2025年までに運営ホテル数を現在の44軒から50軒以上に増やし、2028年までに70軒を運営することを目指している。
(TTGアジア、1月5日、トラベルデイリーニュース、1月4日、オニキス発表資料)

配車サービスのマキシム、サラワク州内の輸送拠点を拡大へ

【サラワク】 配車サービスの露系マキシム・マレーシアは、サラワク州内で輸送拠点を拡大する方針を明らかにした。

州内のバウ、ベトン、カノウィット、スリアマン、ルンドゥ、タタウなどの地区に輸送拠点を拡大する。配車サービスに加え、地元のショップやレストランで購入した商品を受け取れる購入配達サービスや宅配便、大きな商品を運べる車両手配サービスなども提供する。マキシムはまた、地元住民から配車ドライバーを募集しており、ウェブサイトで登録を受け付けている。

マキシスでビントゥル開発を担当するアハマド・シャブリー氏は、同社サービスへの需要が高い地域を特定しサービスを拡大していくとし、リーズナブルな価格で利便性の高い配車サービスを提供したいと述べた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、1月5日)

マクドナルドマレーシア、2030年までに750店舗体制に

【ペタリンジャヤ】 大手外食チェーンのマクドナルド・マレーシアは、2030年までに全国の店舗数を750店舗にすることを目指している。

アズミル・ジャーファル社長は、現時点での店舗数は370店舗で、2023年には32店舗を新規オープンしたとし、主要都市のみではなく、郊外や地方への出店機会も積極的に模索していると言明。1店舗あたり50ー100人の雇用機会を創出すると述べた。例えばネグリ・センビラン州では20店舗を展開しているが、年内にさらに3店舗をオープンする予定だとしている。

アズミル社長は、イスラエルによるパレスチナ・ガザ地区への攻撃を受け、マクドナルドが「親イスラエル企業」だとして一般市民からボイコット活動の対象となっている件について、ボイコットにより大きな打撃を受けているものの、地域活動を通じて、困窮している人々への支援を継続していくと述べた。また、同社は2017年よりサウジアラビアのレザ・グループの傘下にあり、ムスリム(イスラム教徒)が完全に所有する企業となっているとし、首相府のパレスチナ人道基金にも100万リンギを拠出し、ガザで被災した人々への支援を表明していると説明。店舗スタッフも率先して、パレスチナ支援のために10万リンギの追加募金を行い、寄付を実施していると述べた。
(フリー・マレーシア・トゥデー、ベルナマ通信、1月4日)

UMWトヨタ、2023年通年の販売台数が7.0%増に

【クアラルンプール】 UMW トヨタ・モーター(UMWT)は、2023年通年の新車販売台数が10万8,107台となり、前年の10万1,035台から7.0%増加したと発表した。通年のアフターセールスサービス利用者は134万2,130人に達した。

12月単月の販売台数は前年同月(1万440台)とほぼ横ばいの1万402台。ブランド別ではトヨタが1万79台、レクサスが323台だった。

UMWTのラビンドラン・クルサミー社長は、顧客への感謝の意を示した上で、2024年に向けて特に電気自動車(EV)車種を増やす意向を表明。「我々はトヨタ車を通じて豊かな移動体験を提供し、より多くの潜在的顧客にトヨタ車を所有してもらうことを目指す。自動車業界における優位性を追求し、イノベーションを促進するという我々の取り組みは揺るぎない。これによりドライバーに最良の提案ができるだろう」と述べた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、エッジ、ポールタン、1月5日)

リンギ相場は回復する、スタンチャート予想

【クアラルンプール】 金融大手の英系スタンダード・チャータード・バンク(スタンチャート)は、一次産品価格の上昇と緩やかながらも回復している観光業がマレーシア・リンギのパフォーマンス改善に貢献するとの見方を示した。

スタンチャートは、旅行収支(外国人旅行者のマレーシアでの消費からマレーシア人旅行者の海外での消費を引いたもの)の拡大には国内総生産(GDP)を1%押し上げる潜在力があると指摘。貿易黒字は減少傾向にあるものの銀行の預金残高に占める米ドル預金の割合が過去最高の10%に達していることを挙げ、「貿易収支の傾向と一致しない比率であり、外為相場の変動の影響を受けやすい」と分析した。

スタンチャートはまた、インドネシア・ルピアとフィリピン・ペソについても分析。今年は一次産品価格の上昇が見込まれるため、ルピアは値上がりが予想されるが、ペソは値下がりが予想されるとした。スタンチャートはペソ下落の根拠として、フィリピン中央銀行が政策金利を1ポイント引き下げると予想されることと、一次産品価格の上昇が貿易収支に与えるマイナス影響を挙げた。
(エッジ、1月4日)

2024年は経済転換の“離陸”の年、メイバンク投資銀観測

【クアラルンプール】  マラヤン・バンキング(メイバンク)の投資銀行部門、メイバンク・インベストメント・バンクは、今年は昨年発表された各種基本計画や行程表、立法措置に盛り込まれた中・長期的経済転換の“離陸”」の年になるとの見通しを示した。経済成長率は4.4%が見込めるという。

昨年発表・制定されたのは、「マダニ経済基本計画」、「新工業化マスタープラン(NIMP2030)」、「第12次マレーシア計画(12MP)」の中間見直し、「水素経済・技術ロードマップ(HETR)」、「財政責任法 (FRA) 」、「エネルギー効率・保護法(EECA)」などで、メイバンク投資銀は、財政改革と経済再構築が重要なテーマになるとした。

財政改革の重要点は的を絞った燃料補助への移行だ。経済再構築の柱は漸進的賃金制度(PWP)。PWPとは、スキルと生産性の向上に応じて労働者の賃金を引き上げる施策で、低所得労働者を対象とした実質的な最低賃金モデルとなっている。
物価についてメイバンク投資銀は、政府は補助金削減を段階的に進めるため、消費者物価指数上昇率は昨年の2.6%に対し3.0%と、大幅な加速は抑えられるとした。

インフレが抑制的とみられることから、中央銀行バンク・ネガラは政策金利を1年を通じ3.0%に据え置く見通しで、先進工業国では利下げが予想されるため、対米ドルでのリンギ相場にはプラスだという。
(マレー・メイル、ベルナマ、1月2日)