クラン港の混雑でコンテナ船の待機が長期化

【クアラルンプール】 シンガポール港湾の混雑がセランゴール州クラン港に波及しており、約20隻のコンテナ船が待機している。ジョホール州タンジョン・プルパス港(PTP)も同様に混雑している模様で、この混雑は8月以降も続き、運賃の高騰も続く見通しだ。ブルームバーグが報じた。

混雑の原因は、イスラム組織ハマスとの連帯を掲げるイエメンの反政府勢力、フーシ派による船舶への攻撃により、多数の船舶がスエズ運河を避け、アフリカの喜望峰を回るルートへの迂回を余儀なくされていることにある。待機時間の長期化はサプライチェーンに影響を与え、生活必需品の流通に大幅な遅れが生じている。

報道を受けクラン港湾局(PKA)は12日に声明を発表。過去3カ月の平均待機時間は4月が9.2時間、5月が5.7時間、6月が37.2時間だったとし、近隣港の混雑などの影響で7月15―21日の待機時間は72時間に達する見込みだと述べた。一方、混雑の改善やスケジュール変更などが見込まれるため、8月には状況が改善されるとしている。

PKAは、海運会社、輸出入業者など全関係者が協力し、計画調整を行うよう強く求めるとし、引き続き港湾の効率的な運営に尽力し、状況を注意深く監視し、最高のサービスを提供していくと述べた。

(東方日報、7月12日、マリタイムゲートウェイ、7月11日、エッジ、マレー・メイル、7月10日)

起業支援のツクリエ、マレーシア進出を目指す新興企業2社を支援へ

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 起業支援サービスのツクリエ(本社・東京都千代田区)は12日、日本から東南アジア進出を目指すスタートアップを支援するプログラム「ジャパン・プログラム・ストリーム(JCI)」の採択企業8社を選出したと発表。マレーシアコースでは2社を採択した。

JCIは、日本からインドネシア、シンガポール、ベトナム、マレーシアの東南アジア4か国への進出を目指すスタートアップを支援するプログラム。採択企業には、約7カ月にわたりインキュベーターやアクセラレーターが伴走し、事業ステージ・業種に合わせてさまざまな支援を提供する。

マレーシアコースで採択された2社のうち1社は、知能技術で、製油所、ガス工場、発電所、製鉄所など敷地が広く設備が複雑に配置されたプラント向けに点検者が見つけられない異常や経年劣化を科学的・定量的に見つける、人工知能(AI)を使ったセンサの開発製造を行っている。もう1社は、エピソテックで、手順書・マニュアルの作成に課題をもつ現場作業系事業者向けの動画・拡張現実(AR)手順書システム「ダイブ(Dive)」を提供している。その他3カ国でも2社ずつが採択された。

ツクリエは、9月には現地に渡航し東南アジアの投資関係者を招待したデモデイを開催。その後も2025年1月までの継続的なハンズオン支援・現地企業やVC等とのマッチングサポートなど充実したプログラムで、成果を出すフォローアップを行っていくとしている。

ハラル認証制度の比較セミナー、ジェトロKLが8月2日に開催

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 日本貿易振興機構(ジェトロ)クアラルンプール(KL)事務所は、東南アジア諸国連合(ASEAN)主要国におけるハラル(イスラムの戒律に則った)認証制度に関する比較解説セミナーを8月2日にオンライン形式で開催すると発表した。

「ASEAN主要国におけるハラール制度 ―マレーシア、インドネシア、シンガポール、タイにおける制度比較―」と題するオンラインセミナーは、マレーシアをはじめASEAN諸国のハラル市場で食品事業の展開を検討している事業者、さらなる販路拡大を目指す事業者を対象としたもので、ASEAN市場に詳しい講師を招き、ASEAN主要国におけるハラル認証制度の動向について解説する。

申し込みURLはhttps://www.jetro.go.jp/events/dnb/0ab8956eb7f2f2ab.html。定員は500人となっている。

スバン空港のジェット機暫定発着枠、6社が獲得か

【クアラルンプール】 セランゴール州のスルタン・アブドル・アジズ・シャー空港(スバン空港)のナロージェット機乗り入れは8月に開始される見通しだ。乗り入れ開始日は明らかにされていない。マレーシア航空委員会(MAVCOM)によると、航空6社がすでに暫定発着枠を獲得した模様だ。

暫定的な発着枠はマレーシア国家発着枠調整局(NSCM)によって、すでにエアアジア、バティックエア、ファイアフライ、SKSエアウェイズの4社に授与された。エアアジア、バティックエア、ファイアフライの3社は8月中に就航する予定。エアアジアの親会社であるエアアジア・アビエーション・グループ(AAG)のボー・リンガム最高経営責任者(CEO)は、8月30日からコタキナバルとクチンへ1日2便飛ばすと述べていた。エアアジアはエアバス「A320」型機、ファイアフライとバティックエアはボーイング「737」型機で運航するとみられる。

残り2社は外国の航空会社だが、詳細は明らかにされていない。うち1社はシンガポール航空子会社のスクートの可能性が高い。スクートのレスリー・トゥンCEOは今年5月、シンガポール間で最新のエンブラエル「E190-E2」型機を運航したい意向を示していた。

業界筋によると、スバン空港ではナロージェット機向けに最大で15の発着枠が割り当てられる見通しだ。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、7月12日)

中国スマート、EVの「スマート#3」を正式投入

【クアラルンプール】 中国スマート・オートモービルは、電気自動車(EV)「スマート#3」をマレーシア市場に正式投入した。

先に投入されたコンパクトスポーツ多目的車(SUV)の「スマート#1」と同様、国民車メーカー、プロトン・ホールディングスの電気自動車(EV)販売子会社プロトン・ニュー・エナジー・テクノロジー(プロネット)が販売を担当する。
バリエーションは、「プロ」(保険なし価格17万5,000リンギ)、「プレミアム」(同21万5,000リンギ)、「ブラバス」(同25万5,000リンギ)の3車種で、「スマート#1」よりも各6,000リンギ高くなっている。

「プロ」と「プレミアム」は、最高出力272馬力(PS)、最大トルク343ニュートンメートル(Nm)を発揮し、時速0-100キロメートル(km/h)加速時間は5.8秒。「ブラバス」ではそれぞれ428PS、543Nm、3.7秒となる。航続距離はWLTP基準で「プロ」が325km、「プレミアム」が455km、「ブラバス」が415km。3車種とも最高時速は時速258キロメートル(km)。車体カラーは「プロ」は全2色、「プレミアム」は全6色。「ブラバス」ではルーフとボディで異なる色を選択でき、その組み合わせは全12色になるという。

保証期間は、バッテリーが8年間または走行距離20万km(EVコンポーネントは15万km)、車両は走行距離無制限の4年間となっている。
(ポールタン、ジグホイールズ、7月10日)

シンガポール企業はジョホール経済特区に強い関心

【シンガポール】 シンガポール企業のほとんどが、ジョホール州で計画されているジョホール・シンガポール経済特区(JS-SEZ)への投資に関心のあることが、シンガポールビジネス連盟(SBF)が会員企業160社を対象に実施した調査から分かった。

調査結果は11日に開かれた合同投資フォーラムで発表された。回答企業の93%はジョホール州を魅力的な投資先とみており、半数は既に同州で活動している。加えて回答企業の多くは、熟練労働者不足、陸路でのヒト・モノの往来の混雑、税務上の困難を予想している。

調査を行ったJS-SEZシンガポールビジネス作業グループのテオ・ションセン議長は「互いの補完的強みを生かし、強力な経済体を構築するものだ」と期待を表明した。

ヒト・モノの往来の円滑化について作業グループは、QRコードを利用した出入国手続き、通関のデジタル化を提案した。税務・関税措置のすり合わせも必要だという。

両国は今年1月、JS-SEZ構築に関する覚書を交わしており、9月開催のマレーシア・シンガポール非公式首脳会議に先立ち契約を締結する意向だ。
(ビジネス・タイムズ、7月12日、チャンネル・ニュース・アジア、エッジ、7月11日)

三菱「エクスパンダー」、現地生産台数が4万台に到達

【クアラルンプール】 三菱モーターズ・マレーシア(MMM)は、多目的車(MPV)「エクスパンダー」の国内生産台数が累計4万台を達成したと発表した。

「エクスパンダ―」はパハン州ペカンで製造されている現地組立(CKD)の7人乗りMPVモデルで、2020年にマレーシア・デビューした。排気量1.5リッターのMIVECエンジンを搭載し、最高出力105PS/6,000rpm、最大トルク141Nm/4,000rpmを発揮する。

MMMは「エクスパンダ―」生産4万台の達成に合わせキャンペーンを開催しており、4万台目の購入者に1万リンギ相当の旅行券をプレゼントする。また7月13―28日の午前10時―午後4時に全国のMMMディーラーがショールームイベントを開催。来場者は特別割引が受けられるという。

池田真也 最高経営責任者(CEO)は、「エクスパンダ―」が2023年通年および2024年上半期にマレーシアで最も売れた非国産MPVとなったことを挙げ、「顧客の信頼の証しであり、エクスパンダーがユーザーに楽しい体験をもたらし、エクスパンダーとともに『限界を超えた人生』を続けていただきたいと願っている」とコメントした。
(ポールタン、ジグホイール、7月11日)

マレーシア・ムスリム観光客誘致に向けたセミナーを開催

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 ムスリム(イスラム教徒)向けレストラン検索アプリのハラルナビ(本社・東京都世田谷区)は、在日マレーシア大使館と共同で、「マレーシアムスリム観光客誘致オンラインセミナー」を開催すると発表した。

マレーシア人ムスリム観光客の誘致促進および日本とマレーシアの相互理解促進を目的としたもの。全国地方自治体、各種団体を対象としており、開催日時は、7月30日14:00―15:50(日本時間)で、Zoomによるオンラインセミナー形式で実施する。参加費は無料だが、事前にオンライン登録が必要。

セミナー内容は、▽マレーシアから日本へのインバウンド状況▽ マレーシアムスリムたちが捉える日本の観光について▽日本におけるムスリムフレンドリーの現状と課題・好事例の紹介▽ハラルナビが提供するソリューション▽質疑応答――となっており、在日マレーシア大使館の書記官も登壇する。https://pink054536.studio.site/から詳細確認および申し込みが可能。

スウィング&ピローズ、K中心部で5軒のホテルを買収

【クアラルンプール】 ホテルチェーン運営のスウィング&ピローズは、クアラルンプール(KL)中心部ブキビンタン地区にあるホテル5軒を買収し、同社の「キングストン」ブランドとして運営すると発表した。

買収したホテルは、コロナイン、ホテル・スンガイワン、メトロポール・ホテルなどで、キングストンとして運営することで、高品質なアメニティや一流のサービスを求める宿泊客にふさわしいサービスを提供することを目指すという。年内に6,000万リンギ以上の売り上げ増加が見込まれている。

スウィング&ピローズは2022年5月に設立。現在、KLやセランゴール州スバンジャヤ、ペタリンジャヤ、シャアラム、マラッカ州、ペナン州ジョージタウン、ジョホール州ジョホールバルなどで120軒以上のホテルと3つのリゾートを運営している。キングストン・ホテル以外にも、複数人で居住空間を共有しながら暮らす「コリビング」スタイルでの住居提供も行っている。

ケン・リー最高経営責任者(CEO)は、リモートワークの進化や住宅所有に対する意識の変化に伴い、柔軟で快適な宿泊施設に対する需要が高まっているとし、ブキビンタン地区への事業拡大は、「イノベーション、品質、顧客満足度を追求し、ホスピタリティの新たな基準を打ち立てる」というスウィング&ピローズの目標に沿った取り組みだと述べた。
(ビジネス・トゥデー、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、7月10日)
がある。
(エッジ、7月10日)

MAGがスバン空港にジェット機配備へ、ファイアフライ向け

【クアラルンプール】 マレーシア・アビエーション・グループ(MAG)は、セランゴール州のスルタン・アブドル・アジズ空港(スバン空港)で26年ぶりにジェット機の乗り入れが再開されることを受け、格安航空子会社ファイアフライ向けにボーイング「737-800」ナローボディ・ジェット機を配備することを決めた。

MAGは経済紙「エッジ」の取材に対し、ジェット機の運航開始はファイアフライの既存の「ATR72」ターボプロップ機の運航に影響を及ぼさないとした上で、現「ATR72」機の運用も継続する予定だと説明。ジェット機は「ATR72」機の補完的役割を果たすことになると述べた。また具体的なジェット機の運用スケジュールと路線については、スバン空港のインフラの準備が整った後に発表すると述べた。

スバン空港はクアラルンプール新国際空港(KLIA)開港に伴い1998年よりジェット機運用をKLIAに移管していたが、空港運営会社マレーシア・エアポーツ・ホールディングス(MAHB)は今年6月よりナローボディ・ジェット機の乗り入れを再開すると発表していた。

スバン空港でのジェット機運航については、MAGのほかエアアジア、バティックエア、SKSエアウェイズ、星スクートが関心を示している。MAGの子会社にはファイアフライのほか、マレーシア航空(MAS)とMASウイングスがある。
(エッジ、7月10日)