ジェトロKL、健康食品ビジネスの規制・手続き調査報告書を公開

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 日本貿易振興機構(ジェトロ)クアラルンプール事務所は、マレーシアにおける健康食品ビジネス関連規制および手続きに関する調査報告書を公開した。

マレーシアにおける健康食品ビジネスに着目し、最新の関連規則および手続きについてまとめたもの。糖尿病の罹患率や肥満率の高まりなどからマレーシアでは健康意識が高まっているため、そこに着目してビジネス展開を考える企業が増えているが、マレーシアでの健康食品の輸入・生産・流通には各種の複雑な規制があり、事業展開上の課題と見なされている。

例えば、健康食品でも成分によって所轄官庁は変わる。飲食物は、一般的には保健省の食品安全品質プログラム(FSQP)により管理されるが、成分構成によっては医薬品として分類され、マレーシア国家医薬品規制庁(NRPA)に登録が必要なものもある。

同調査報告書は、企業が事業展開前にどのような準備が必要かを予見するため、食品もしくは医薬品に分類された場合それぞれにつき、登録や輸入に関する手続きや留意点、関連法・規則、所轄官庁・関係機関を全89ページにまとめている。食品輸入者・販売者・製造者などに必要な許認可や食品のラベル表示、サンプルの持ち込み、食品製造者に対する優遇措置などの詳細についても記載されている。

同報告書はジェトロWebサイトで公開している。(https://www.jetro.go.jp/world/reports/2024/02/a6b4dfcf0a7191e3.html

ジェトロ、東南アジア4カ国のハラル認証制度の比較調査結果を公表

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 日本貿易振興機構(ジェトロ)クアラルンプール事務所は、マレーシアと東南アジア諸国連合(ASEAN)3カ国(インドネシア、タイ、シンガポール)のハラル(イスラムの戒律に則った)認証制度の比較をまとめたリポートを公開した。

同調査リポートは、ハラル認証の取得を目指す日本企業、関係者の参考にしてもらうために作成したもの。マレーシアについては認証件数が年々増加傾向にあるとした上で、認証機関であるイスラム開発局(JAKIM)による認証承認件数が2019年には2015年比で62.6%、3,404件増加し8,844件となったとし、直近の認証企業数は2022年12月末の7,742社から2023年9月には8,272社に増加していると指摘している。

同リポートによると、JAKIMは海外48カ国に86の相互承認機関を有し、日本では6機関を承認している。ハラル認証は任意だが、日本からの輸出が年々増加している「輸入食肉」は認証取得が必須だとしている。

同リポートではまた、マレーシア政府が「ハラル産業マスタープラン2030」を掲げてハラル産業振興を図っていることを紹介。マレーシアで行われている、ハラル認証を既に取得している企業、ハラル工業団地運営企業、ハラル産業従事者、ハラル物流業者に対する投資に対する税控除や法人税減免などの優遇政策について解説している。
同リポートはジェトロWebサイトで公開している。(https://www.jetro.go.jp/world/reports/2024/02/d5fea7ae44f7eadc.html

イオンビッグ、HSBCから1.5億リンギのイスラム融資

【クアラルンプール】 小売りのイオン・ビッグ(マレーシア)は、HSBCのイスラム金融部門、HSBCアマナから1億5,000万リンギの融資を得た。運転資本に充当する。

共同声明でイオン・ビッグのシェイク・ファローク代表は「わが社の目的に合致した融資手法であり、会社としての成長、店舗拡大・改装を加速し、顧客にこれまで以上の価値を提供する」と述べた。イオン・ビッグはマレーシアで21店舗を展開しており、5日にはネグリ・センビラン州セレンバンで新店舗を開業する。

HSBCマレーシアのグローバル金融担当クリスティナ・チア氏は、「イオン・ビッグに対する初のイスラム式融資で、イオン・ビッグは業務に欠かせない運転資本にかかわる業務から解放され、マレーシア小売業界を変革するとの大望達成に注力できる」とした。

HSBCアマナのアミル・シャー最高経営責任者(CEO)によると、斬新なイスラム金融手法による資金調達意欲は内外顧客の間で高まっているという。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、エッジ、4月3日)

レゾナック、三井物産とCCS共同検討に関する覚書を締結

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 化学素材・機能材料のレゾナック・ホールディングス(本社・東京都港区)は2日、三井物産(本社・東京都千代田区)との間で、レゾナックの大分コンビナートで排出される二酸化炭素(CO2)を回収してマレーシア沖の地下へ貯留するCCS(CO2回収・貯留)に関する共同検討の実施について、覚書を締結したと発表した。

三井物産は、国営石油会社ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)などとマレーシア沖でのCCSプロジェクトを共同で進めており、本覚書の締結は、同プロジェクトを貯留地として想定し検討するもの。レゾナックにおけるCCSおよび輸送などを含むバリューチェーンの構築を目指す。

三井物産のマレーシア沖でのCCS事業は、エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の先進的CCSに採択されており、早期実現性が高く、今後の効果が期待できると判断し、本共同検討に合意したという。レゾナックは大分コンビナートで排出されるCO2の分離・回収と液化・貯蔵、輸送事業者への引き渡しを、三井物産はマレーシアまでの液化CO2の海上輸送とマレーシア沖での地下貯留を担い、それぞれで必要な技術的要件の検証およびコストの概算などの検討を進めていく。

レゾナックは、「2050年カーボンニュートラル」に向け2021年に、2030年時点での温室効果ガス(GHG)排出量削減目標を、「2013年比30%削減」と設定している。本共同検討を通じたCCSの早期導入検討をはじめ、脱炭素化に向けてあらゆる選択肢を検討することで、2050年カーボンニュートラル社会の実現への貢献を目指す。

火力発電のジェラ、ペトロナスとCCS事業化を共同検討へ

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 火力発電・ガス事業に携わるジェラ(JERA、本社・東京都中央区)は2日、国営石油会社ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)の子会社であるペトロナスCCSソリューションズ(PCCSS) との間で、JERAが日本国内で排出する二酸化炭素(CO2)の分離・回収およびマレーシアへの輸送・貯留の事業可能性調査について、初期的な共同検討の実施に関する合意書を締結したと発表した。

合意に基づき、同社が日本国内で排出するCO2の分離・回収、輸送方式や出荷・受入条件等の両国間輸送に関する検討、さらにマレーシアのガス田への貯留に至るまでのバリューチェーン全体を対象に、事業の実現可能性について共同で検討していく。

JERAは東京電力フュエル&パワーと中部電力との合弁会社。「JERAゼロエミッション2050」を掲げ、2050年時点で国内外の事業から排出されるCO2の実質ゼロに挑戦しており、CO2回収・貯留(CCS)事業の推進に向けて、CCS技術の評価、経済性等の検討を加速していく方針だ。

日揮、グリーン水素・MCH製造プラントの基本設計を受注

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 日揮ホールディングス(本社・神奈川県横浜市)は2日、海外で設計・調達・建設(EPC)業務を手掛ける全額出資子会社の日揮グローバルが、サラワク州でグリーン水素製造プラントとメチルシクロヘキサン(MCH)製造プラントの基本設計を受注したと発表した。

日揮グローバルは、ENEOS(本社・東京都千代田区)と住友商事(本社・東京都千代田区)がマレーシアで計画を推進する年産9万トン規模のグリーン水素製造プラントと、製造された水素をMCHに転換するプラントの基本設計を行う。

製造された水素のうち、年産2,000トンは地元の需要者向けに供給される予定。水素ガスの500分の1の容積であるMCHは、常温常圧の液体。貯蔵や輸送など取り扱いが容易なことが特徴で、日本の需要地に海上輸送する。

住友商事とENEOSは昨年12月、サラワク経済開発公社(SEDC)傘下のSEDCエナジーとマレーシアにおけるクリーン水素サプライチェーン構築に向け共同開発契約を締結していた。

長瀬産業、マレーシアの半導体加工製造に10億円投資

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 長瀬産業(本社・東京都千代田区)は2日、マレーシアにおける半導体ウェハバンピング受託加工製造に10億円を投資し、設備を拡充すると発表した。

長瀬産業の子会社で、半導体および電子部品向け製造装置の販売や半導体ウェハバンピング受託加工製造を展開する独パッケージング・テクノロジー(パックテック)が、ペナンに拠点を置くパックテック・アジアに設備投資する。半導体ウェハバンピング受託加工製造装置を増設し、注力領域である半導体分野等の製造機能を強化する。スマートフォンや電子機器全般に使用されるウェハレベルパッケージ(WLP)受託加工市場でのシェア拡大を図る。

スマートフォンや電子機器全般に使用され、半導体の高度化や低消費電力化への寄与が期待されるパワー半導体等のニーズの高まりを受けたもので、新たに増設されるラインは2024年4月以降順次稼働予定。これにより生産能力が約1.5倍となると見込んでいる。

パックテック・アジアは、無電解めっき方式のWLPをコア技術としており、グローバルのWLP受託加工市場で世界有数のシェアを有している。無電解めっき方式のWLPは、低コストかつバッチ処理による大量生産に適していることから主にミドル・ローエンド製品向け半導体に使用されている。しかし近年では半導体の高機能化(複合化)や3次元化が進むなか、ミドル・ローエンド向けの半導体製造工程をハイエンド向けに使用する動きが検討されており、無電解めっき方式のWLP市場が拡大することが見込まれるという。

断食明けを誤って4分早く呼びかけ、モスクが謝罪

【カジャン】 セランゴール州カジャンにあるプリマ・サウジャナ・モスクがラマダン(断食月)の真っ只中である3月30日、断食明けの時間である日没を知らせるマグリブのアザーンを誤って公定時間より4分早く流すトラブルがあり、謝罪に追い込まれた。

問題のモスクは3月28日にオープンしたばかりで、モスクのナジル(監督者)であるモハマド・アスリ・ハルン氏は技術的な問題が原因だと説明。意図せず断食破りをする羽目となった周辺のイスラム教徒に謝罪した。誤ったアザーンに従って断食を解いた信者は、別の日に改めて断食をする必要があるという。

アスリ氏によると、事件についてはすでにセランゴール州イスラム宗教局(JAIS)に報告した。しかし同モスクのフェイスブックには、時間ミスの問題に関する公式声明は掲載されていないため、なぜモスクが公式謝罪と説明を行わないのか疑問の声も上がっている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ラクヤット・ポスト、3月31日)

マリオットリゾート、プルヘンティアン島にオープン

【クアラルンプール】 マリオット・ホテルズは1日、トレンガヌ州沖のリゾート島、プルヘンティアン・ケチルに「プルヘンティアン・マリオット・リゾート&スパ」を正式オープンした。マリオット系列のホテルの進出は同州ではこれが初めて。

リゾートは、クランタン州コタバルから1時間ほどの距離にあるクアラ・ベスットからフェリーが運航されているプルヘンティアン・ケチルの北西岸に位置。客室200室、ヴィラ17室、レストラン3カ所を有し、フィットネスセンター、ヨガデッキ、スイミングプール、ジャグジー、スパ&ウェルネス、LEDスクリーンを備えた面積551平方メートルのグランドボールルームなどの施設を備える。

またリゾート内の施設には、ダイビングセンターやトレンガヌの伝統芸術・工芸に関するワークショップ、デモンストレーション、アクティビティを開催する工芸&文化センターなどもある。
(エッジ、トラベル・デイリー・ニュース、4月1日)

水素技術は成熟、120億リンギの収益目標達成は十分可能

【プトラジャヤ】 チャン・リーカン科学技術革新相は、マレーシアでは水素燃料自動車技術がすでに確立されており、「水素経済・技術ロードマップ(HETR)」の「2030年までに120億リンギの収益」という目標は、グリーン水素の輸出によって十分達成できるという期待を示した。

チャン氏は1日、同省で行われた移動式水素燃料補給ユニット及び水素燃料車のデモンストレーションに出席し、「水素燃料に関する技術はすでに成熟しており、車両も入手可能だ。我々がしなければならないのは需要と供給の両方を生み出すことだ」と言明。需給の創出や強固なエコシステム実現に向け、モビリティ分野での利用技術と供給側のグリーン水素生産の両方を促進したいと述べた。移動式水素燃料補給ユニットは年末までにプトラジャヤに設置される予定だという。
その上でチャン氏は、水素燃料車のメリットとして燃料補給時間が3ー5分と電気自動車(EV)より短いこと、航続距離が700―1,000キロメートルと長いこと、車両重量が軽いことを挙げた。

一方、チャン氏は、詳細な水素燃料車の実用化計画はまだ策定されていないと言明。水素が商用化され大量生産されるようになればガソリンと競合できるだろうが、マレーシアでは多額の

補助金が出ているためガソリンが非常に安価となっていると指摘した。
同日のデモにはアンワル・イブラヒム首相も出席し、チャン氏と共に首相府庁舎までトヨタの水素燃料自動車「ミライ」に試乗。チャン氏によると、アンワル首相は水素燃料自動車に大変関心を持っている様子で、第一印象としてエンジンがとても静かだったと述べていたという。
(マレー・メイル、ザ・サン電子版、ボルネオポスト、ベルナマ通信、4月1日)