新型コロナの新規感染者数、過去最多の1240人

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は26日、新型コロナウイルス「Covid-19」の感染者数が前日から1,240人(うち2人が海外で感染した帰国者)増えて、2万7,805人になったと発表した。

州別の感染者数は▽サバ州(927人)▽セランゴール州(177人)▽ペナン島(61人)▽ネグリ・センビラン州(25人)▽クアラルンプール(KL、17人)▽ペラ州(8人)▽サラワク州(7人)▽ラブアン(6人)▽ジョホール州(4人)▽ケダ州(3人)▽トレンガヌ州(3人)▽マラッカ州(2人)ーーとなった。新たに691人が退院し治癒者数は1万7,825人に増加した。死者数は7人増えて236人になった。

保健省のノール・ヒシャム事務次官は24日、現在病床が不足する事態には陥っていないと強調した上で、今後感染者の受け入れが限界に達した場合は無症状や症状が軽い患者の自宅療養を認める方針だと明らかにした。

ノール事務次官によると感染第3波の影響を最も受けているサバ州では、病院9施設の総病床数(1,123床)の70%が埋まっており、検疫・低リスクセンター31施設(4,730床)では30%が使用されている。集中治療室(ICU、127床)の病床稼働率は77%に上るが、既に他のICUが確保されているという。保健省は、病院の病床稼働率が70%に達したため、病歴のない60歳未満のステージ3の患者(肺炎の症状が出た患者)を低リスクセンターへ移送する計画を検討している。

 

首都圏の条件付き行動制限令、11月9日まで延長

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】イスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相(兼国防相)は26日、首都圏のセランゴール州、クアラルンプール(KL)、プトラジャヤに発令していた条件付き行動制限令(CMCO)を11月9日まで二週間延長すると発表した。

首都圏におけるCMCO発令期限は10月14日から27日までとなっていたが、保健省が新型コロナウイルス「Covid-19」感染拡大リスクが軽減されていないと判断した。

サブリ上級相は25日、サバ州全体の発令されているCMCOを11月9日まで14日間延長すると発表した。同州のCMCOは10月6日に発令され、10月26日までとなっていた。サブリ上級相はまた、強化行動制限令(EMCO)に指定されているサバ州タワウ、ラハドダトゥ、クナック、センポルナ——の4地区に条件付き運動管理命令(CMCO)を拡大適用すると発表した。

マレーシア人の4分の1、「新型コロナで失業や仕事が不安」

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 英国の世論調査会社「YouGov」がマレーシアのフルタイム労働者665人を対象に実施した調査によると、回答者の4分の1は新型コロナウイルス「Covid-19」の大流行下において失業や仕事の不安を感じていることがわかった。新型コロナ流行前より5%増えた。
失業や仕事について19%が「やや不安」、6%が「非常に不安」と回答。57%は「安心している」、18%は「どちらでもない」と答えた。中所得者(世帯の収入月額が4,000ー7,999リンギ)は64%が仕事に対して安心感を感じており、低所得者(同4,000リンギ未満)の53%を上回った。
失業に対してのストレスについては、92%が「感じる」、8%が「まったく感じない」と回答。ストレスを感じると答えた者の47%は「やや感じる」、23%が「非常に感じる」または「少し感じる」と答えた。失業した場合に現職と同様の賃金や手当で他の仕事を見つけることができると考えているのは7%に止まり、71%が「難しい」、 40%が「やや難しい」、31%が「非常に難しい」、18%が「分からない」と回答。新しい仕事を見つけるまでの期間について18%は「3ー6カ月」、23%は「6カ月ー1年」、15%は「1年以上」、15%は「分からない」と回答した。
現在の役職・職種で他の仕事に就けるが現行の賃金より安くなる場合、41%は「マイナス20%まで受け入れる」、20%が「マイナス21ー40%まで受け入れる」、13%が「マイナス40%以上でも受け入れる」と回答。26%は「受け入れない」と答えた。また、男性(23%)よりも女性(29%)の方が賃金のカットを受け入れる姿勢であることが分かった。

コロナ現感染者数が11月4日に1万人超、専門家が予測

【クアラルンプール】 新型コロナウイルス「Covid-19」感染拡大の第3波が発生し、1日あたりの新規感染者数が800人前後(半数以上がサバ州で感染)に上っていることについて医療専門家らは、抜本的な対策を講じなければ、11月4日までにアクティブケース(現感染者数)が1万人を超える可能性があると見ている。
スルタン・ザイナル・アビディン大学の公衆衛生の専門家であるサフィヤ・アマラン教授は、11月4日に現感染者数が1万人を超えるピークに達し、標準運用手順(SOP)を完全に順守できれば12月23日にかけて段階的に感染者数が減少すると予測。最悪のシナリオとしては、11月4日のピークから来年3月に掛けて徐々に減少するとの見方を示した。またセランゴール州については、国家安全評議会(NSC)のデータに基づくと州内のクラスターの35%が職場で発生しており、人口密度および経済活動の規模からして状況がさらに悪化すると指摘。対策として社会的距離を保つことが重要だとし、集団行動においては6人以下(クランバレーでは2ー3人)で行動すべきと述べた。
疫学者で生物統計学者のマリナ・オスマン教授は、現感染者数が11月上旬ー中旬で最大1万4,000ー1万5,000人に上るとの予測を示した。
疫学者のアワン・ブルギバ・アワン・マハムド教授は、感染者数が最も多いサバ州について、医療施設が最良の状態ではなく、状況を管理できていないと指摘。州に追加の医療従事者や設備を送るだけでは不十分であり、医療従事者の感染リスクを軽減するため電動ファン付き呼吸用保護具(PAPR)や個人用保護具(PPE)を追加投入し、一時的に完全な行動制限令(MCO)を発令すべきとの考えを示した。
マラヤ大学の公衆衛生の専門家であるサンジャイ・ランパル教授は、医療従事者の不足を防ぐため病院内の感染蔓延を防ぐ対応プログラムが必要だと言明。マレーシア全体の感染者数については、ここ数週間で急増しているものの他国ほど深刻な状況ではないとした。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ザ・サン、10月23日)

サバ州で医療崩壊の危機、99.5%のベッドが埋まる

【コタキナバル=マレーシアBIZナビ】 新型コロナウイルス「Covid-19」感染者が急増しているサバ州では、医療機関が受け入れの限界にきており医療崩壊の懸念が高まっている。
これまでベッド数が十分あると述べていたサバ州のマシディ・マンジュン地方自治住宅相は22日、症状が軽い患者については医療機関で受診した上で自宅療養を認めると言明。23日には、99.5%のベッドが埋まっていると公表し、誰を入院させ誰を自宅療養とするか優先順位を付けざるを得ない状況にあることを明らかにした。すでに州内の病院では、患者の症状の重症度を判断するためのスクリーニングを実施しているという。症状がまったくない感染者に対しては、医療機関に来る前に最大10日間の自己隔離を求めているという。
州内でコロナ感染者の治療ができる病院及び隔離治療センターの病床数は5,651床あるが、5,624床がすでに埋まっているという。連邦政府も支援に乗り出しており、保健省は800人近くの医療スタッフを動員、非政府組織なども支援も行なっている。
サバ州の新規感染者数は9月26日の州議会選挙後に徐々に増加傾向をみせ、10月11日には488人と急増、18日には702人と最高を記録しその後も500人超の高い水準で推移している。

国家非常事態宣言、ムヒディン首相が国王に提言か

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ムヒディン・ヤシン首相は23日、予算執行や法規制を含む新型コロナウイルス「Covid-19」対策を議会承認なしに行なえるようにするため、国家非常事態宣言を出す意向を固めた模様だ。

ムヒディン首相は午前中に臨時閣議を招集し、再び感染者が増加している新型コロナの対策のほか、国家非常事態宣言を出すかどうかに関して意見を交わした模様。夕刻にはクアンタンにいるアブドラ国王に面会して、国家非常事態宣言を出すよう提言したとみられる。

非常事態宣言が出されれば、1977年にクランタン州で起きた連邦政府と汎マレーシア・イスラム党(PAS)率いる州政府の対立に伴って出された非常事態宣言以来となる。ただ非常事態宣言の具体的な中身は不透明で、野党側からは、政権維持のための延命策に過ぎず民主主義に反するとの批判の声が上がっている。

緊急事態宣言は連邦憲法第150条(4)で定められており、連邦政府が州政府管轄の権限も含めて権限を行使できるとなっており、宣言中に国王の名によって出された緊急令措置法(EO)は法律と同じ効力を持ち、国王が取り消すまたは議会で廃止されるまで有効となる。

「ザ・スター」が消息筋の話として報じたところによると、非常事態宣言を出すことにより、政治的不安定化する中で政府の支出を安定確保する狙いがあるという。政治的に不安定なムヒディン政権は、11月6日の下院議会で2021年度予算案を上程する予定だが、与党に造反者が出た場合には最悪予算案が通らないことも予想される。新型コロナの渦中にあって解散・総選挙となることだけは避けたい思惑があるとみられる。

ムヒディン首相に対しては友党である統一マレー国民組織(UMNO)から不満の声が上がっており、与党支援を止めるべきとの声も公然と上がっている。こうしたことを背景に野党・希望同盟(PH)を率いるアンワル・イブラヒム元副首相(人民正義党=PKR党首)が先ごろ、寝返り組を含めて下院で過半数の支持を取り付けたと宣言。11月2日に再開される国会運営が危ぶまれていた。

新型コロナ感染者が新たに710人、死者数は過去最多の10人

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は23日、新型コロナウイルス「Covid-19」の感染者数が前日から710人(うち1人が海外で感染した帰国者)増えて、2万4,514人になったと発表した。
州別の感染者数は▽サバ州(528人)▽セランゴール州(62人)▽ペナン島(39人)▽ネグリ・センビラン州(37人)▽ラブアン(19人)▽クアラルンプール(KL、11人)▽ジョホール州(4人)▽ペラ州(4人)▽トレンガヌ州(2人)▽サラワク州(2人)▽パハン州(1人)▽ケダ州(1人)ーーとなった。死者数は過去最多の10人で、累計214人になった。亡くなったのは33-77歳のサバ州出身者8人と、67歳と58歳のケダ州、ラブアン出身者で、うち7人が過去に慢性疾患を患っていた。新たに467人が退院し治癒者数は1万5,884人に増加した。
保健省が23日正午にツイッターに投稿した地域別感染者数の最新データによると、セランゴール州セパンとKLのティティワングサがレッドゾーンに指定された。感染者数はそれぞれ68人と57人。
セランゴール州のレッドゾーンはこれで▽ペタリン(481人)▽クラン(185人)▽フルランガット(172人)▽ゴンバック(117人)▽クアラランガット(97人)ーーと合わせて6地域に上った。KLの他の地域は、感染者数が40人以下のイエローゾーンに止まっている。

モントキアラの高層マンション「アレビア」、25年1Qに竣工

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 不動産開発業者UEMサンライズは、モントキアラに建設予定の高層マンション「アレビア」を発表した。2025年第1四半期に竣工を予定している。
敷地面積は2.94エーカー。総開発価値(GDV)は5億4,590万リンギに上る。43階建ての2棟で構成され、総戸数は294戸。1フロアあたりの住戸数は4戸に制限される。1ユニットあたりの面積は1,703ー2,634平方フィートで、価格は154万リンギから(1平方フィートあたり907リンギ)となる。住居スペースの他にプール、子供用プレイエリア、バーベキューエリア、屋上ジムなどを備え、エレベーターにはタッチレス技術を採用する。建設地は、商業施設の「プラザ・モントキアラ」や「163リテール・パーク」、国際学校の「モントキアラ・インターナショナルスクール」や「ガーデン・インターナショナルスクール(GIS)」などの徒歩圏内に位置する。
UEMサンライズのリオン・コックキット最高執行責任者(COO)は、モントキアラは市内中心部へのアクセスが良好で富裕層が集まる人気エリアであるとし、「アレビア」の登録開始からわずか1週間で600件の問い合わせを受けたと述べた。

UMNOザヒド総裁、与党内抗争の休戦を呼びかけ

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 与党連合・国民連盟(PN)を支援している統一マレー国民組織(UMNO)のアハマド・ザヒド・ハミディ総裁(元副首相)は21日、国が新型コロナウイルス「Covid-19」と経済悪化の危機に直面しているとして、PN政権内部抗争の棚上げを呼び掛けた。自身に対する党内の「弱腰」批判を躱したい狙いがあるとみられる。

ザヒド氏は、閣僚ポストに就いているすべてのPN構成党及び友党の党首に対しコロナによる経済的損失を受けている国民の福祉を守り負担軽減を図るために集中すべきだと強調。国家が危機に晒されている中、政治的安定を維持することが最重要だとして与党各党に協力を呼びかけた。

UMNO内部では要求を受け入れないムヒディン・ヤシン首相に対する不満が高まっており、これに何ら手を打てないザヒド総裁に対する不満も高まっている。反ムヒディン派の幹部からは、PN政権を離脱すべきとの声も公然と上がっている。こうしたUMNO内の不満分子の一部は野党・希望同盟(PH)を率いるアンワル•イブラヒム元副首相(人民正義党=PKR党首)の支持にまわったとの観測が広がっており、アンワル氏が主張している下院議会で過半数の支持獲得宣言の根拠となっている。

UMNO執行部は先ごろ、反ムヒディン派の意向を受けて汎マレーシア・イスラム党(PAS)と結成しているマレー系政党連合体、国民コンセンサス(ムアファカト・ナショナル、MN)を団体登録局(RoS)に正式登録することで合意したと発表。MNに加入する意向を示していたムヒディン首相を露骨に無視する形となったことで、改めてムヒディン首相との対立の深刻さを浮き彫りにしていた。

飲酒運転などの罰則強化、改正法が23日付けで施行

【クアラルンプール】 飲酒運転や危険運転に対する罰則強化を盛り込んだ「2020年道路交通法(改正)」が23日付けで施行される。ウィー・カション運輸相が20日に司法長官会議から施行開始の指示が出たことを明らかにした。改正法は8月26日に下院、9月22日に上院でそれぞれ可決された。
改正が加えられたのは「1987年道路交通法」第41—45条。スピード出し過ぎなどの危険運転によって死亡事故を起こした場合の罰則を定めた第41条の改正では、罰則が禁固2—5年及び罰金5,000—2万リンギから禁固5—10年及び罰金2万—5万リンギに引き上げられた。
飲酒運転や危険薬物使用による運転で死亡事故を起こした場合の罰則を定めた第44条改正では、罰則が禁固3—10年及び罰金8,000—2万リンギだったが、改正後は初犯と再犯に分けられて強化された。初犯は禁固10—15年及び罰金5万—10万リンギ及び免許剥奪10年、再犯は禁固15—20年及び罰金10万—15万リンギ及び免許剥奪20年となっている。
飲酒運転の基準についても見直しが行なわれ、呼気中のアルコール濃度が0.35mg/L、血中が同0.8mg/ml(0.08%)だったが、それぞれ0.22mg/L、0.5mg/mlに厳格化された。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、10月22日、ベルナマ通信、10月21日)