新型コロナ感染者は新たに799人、累計3万889人に

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は30日、新型コロナウイルス「Covid-19」の感染者数が前日から799人増えて、3万889人になったと発表した。
州別の感染者数は▽サバ州(466人)▽セランゴール州(150人)▽ラブアン(65人)▽ペナン島(35人)▽ネグリ・センビラン州(23人)▽クアラルンプール(KL、19人)▽サラワク州(16人)▽ペラ州(10人)▽ジョホール州(9人)▽ケダ州(5人)▽プトラジャヤ(1人)ーーとなった。新たに491人が退院し治癒者数は2万248人に増加した。死者数は3人増えて249人になった。
サバ州の病床数について保健省のロハイザット・ヨン副事務次官は29日、検疫・低リスクセンター(PKRC)の増設により合計8,506床を確保しており、うち43%を使用していると明らかにした。すべての感染レベルを対処できるハイブリッド病院は9施設で、総病床数が1,264床、病床稼働率は59%に止まっている。PKRCは全部で27施設。病床数は7,242床で稼働率が41%となっている。保健省はさらPKRCを6施設増設する計画だという。
基本再生産数(R0)については、保健省のノール・ヒシャム事務次官によると、28日時点で1.1にダウンした。第3波が発生した9月20日のR0は2.2だった。クランバレーとサバ州のR0は、条件付き行動制限令(RMCO)の施行によりそれぞれ1.5に低下した。感染曲線を平坦化するには、ROを1.0未満に引き下げる必要がある。

感染者の50.2%が無症状=マレーシア国立衛生研究所

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 マレーシア保健省傘下の国立衛生研究所(NIH)が新型コロナウイルス「Covid-19」感染者5,889人を対象に行なった調査で、半数に当たる50.2%が感染が確認された時点で症状がまったく無かったことが分かった

NIHによると、感染者の31.6%が咳、発熱、喉の痛みといった何らかの新型コロナの症状を示したが、肺への炎症はみられなかったという。また肺の炎症を示した感染者のうち13.6%についても息苦しいなど呼吸への影響はみられなかった。肺の炎症と呼吸困難を訴えたのは感染者の3.5%だけで、重症者は1.1%に過ぎなかった。

これに先立ってNIHは、新型コロナ感染による死者のうち10人中7人は糖尿病だったと明らかにした。マレーシアでは2019年時点での糖尿病罹患率は18.3%に上っており、糖尿病人口は18歳以上だけで390万人と推定されている。糖尿病に次いでコロナ重症化リスクが高いのは高血圧と心臓疾患で、コロナ死者のうちそれぞれ64.9%、23.4%が罹患していた。

世界的にいわれているように高齢者のリスクが若年層に比べて高く、マレーシアでは60歳以上が死者の65%を占めた。また男性の方がリスクが高く、死者の72%を男性が占めた。

ハラル食品宅配サービス「オデジー」、11月末に運用開始

【クアラルンプール】 マレーシア初となるハラル(イスラムの戒律に則った)飲料(F&B)の食事宅配サービス「オデジー(Odejee)」が、11月末までにジョホール州ジョホールバルおよびその周辺地域(パシルグダン、セナイ、クライなど)で運用を開始する。
オデジーのイスマイル・アルワシ・カン会長によると、ジョホールバルとその周辺地域を担当する宅配ドライバー数は約500人。12月までに州全体にサービスを拡大し、2021年第1四半期までにクランバレーおよびネグリ・センビラン州やマラッカ州など各州で展開する予定だ。段階的にサービスを開発し、オデジー・マカナン(食品)、オデジー・ペンハンター(配達)、オデジー・マートやオデジー・サービスといった様々な宅配サービスを提供する。利益の10%は、ジョホール州民ワカフファンドに寄付される。
オデジーについてイスマイル会長は、これまでに約600社のベンダーが同サービスへの登録に関心を示していると言明。他社の食事宅配サービスと競合するわけではなく、イスラム教徒が求めるハラルF&Bへの需要を満たすことを目的としていると強調した上で、イスラム教徒だけでなくすべての消費者を対象にしているとした。新型コロナウイルス「Covid-19」の影響により、食事宅配サービスの需要はジョホール州内で増加しているという。
オデジーのオフィス立ち上げ式に臨席したジョホール州イスラム宗教委員会(MAIJ)のアドバイザーを務めるノー・ガドゥット氏は、顧客に提供される食品がハラルであることを保証するという非常に良いサービスであり、すべての当事者、特にイスラム教徒はオデジーを支援すべきだと述べた。
(ベルナマ通信、10月27日)

「予算案成立を最優先に」アブドラ国王が改めて呼びかけ

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 アブドラ国王は28日、新型コロナウイルス「Covid-19」で疲弊した国民生活の支援及び経済再建のためには来年度予算案成立が最優先だとして、すべての国会議員に可決に向けて協力するよう改めて呼び掛けた。

王宮側の発表によると、国王は新型コロナの影響を受けた国内経済と国民の福祉の状況について懸念しており、感染対策の最前線にある政府職員や医療関係者にとって近く下院議会に上程される来年度予算案が重要になると考え、予算案を遅滞なく通過させることが必要だと考えているという。

ムヒディン•ヤシン内閣に対しては与党内からも不満が高まっており、11月2日に開幕する国会運営が危ぶまれる状況。そのため国会審議なしに予算執行など重要事項を実施することができるよう先ごろアブドラ国王に「非常事態宣言」発出を提言したが、国王は各政党や国民の協力があれば非常事態宣言なしで新型コロナ対策を進めることは可能だとして却下していた。

■サバ州クダットでEMCO発令■

イスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相(兼国防相)は28日、サバ州クダット地区の3つのエリアを対象に10月30日付けで強化行動制限令(EMCO)を発令すると発表した。期間は11月12日まで。

またサブリ上級相は、ラブアンを対象に発令していた条件付き行動制限令(CMCO)11月13日まで2週間延長すると発表した。

ロックダウン、都市部で10万—20万人が貧困に陥る恐れ

【クアラルンプール】 首都圏やサバ州その他で新型コロナウイルス「Covid-19」感染の再拡大が起きていることから条件付き行動制限令(CMCO)や強化行動制限令(EMCO)が発令されており、正規の会社登録を行なっていないインフォーマルセクター(非公式経済)に携わる労働者が最も打撃を受けるとみられている。
マラヤ大学経済学部のニアズ・アサドゥラー教授は、ロックダウンやMCOにより都市部で10万人から20万人が貧困に陥る恐れがあるとし、その半分がインフォーマルセクターが占めていると指摘。社会保険機構(Socso)などの支援対象になっていないだけでなく、預貯金や資産もほとんど持たない状態だとし、最新のデータは不明だが大多数が世帯収入が貧困ラインの2,208リンギを下回っているとの見方を示した。ニアズ教授によると、首都圏では5人に1人がインフォーマルセクターに携わっており、重要な労働力となっているという。
ビナリー大学のスロチャナ・ナイル副学長(経済学)は、インフォーマルセクターが政府の公式統計の盲点となっており、経済対策の恩恵が受けられないでいると指摘。今年第1四半期に実施された労働力調査ではマレーシアの総労働力の17.4%に当たる約266万人が自営業者であることが判明したとし、社会保障の対象になっていないことは問題だとした。
(フリー・マレーシア・トゥデー、10月28日)

首都圏でのCMCO実施の経済的影響は(2)

10月14日に首都圏で発令された条件付き活動制限令(CMCO)は、当初の10月27日までの2週間の予定が11月9日までさらに2週間延長されました。Googleが提供する人の移動データ(Community mobility report)の最新版では10月23日までのマレーシアの人の移動の増減が州別に分かるため、CMCOの影響を確認することができます。

図1と図2はそれぞれKLとセランゴール州での人の移動の変化を「職場」「小売店・レクリエーション」「生活必需品店」についてみたものです。増減は新型コロナウイルス流行前の2020年1月〜2月上旬を基準にしています。

どちらも人の動きは似ており、10月14日以降、人の移動が減少していることが分かります。職場への移動についてはCMCO前と比較して10%強、小売・レジャー施設については20%前後減少しています。生活必需品店への移動については、CMCO前日の13日にいつもより増加しており、買いだめと考えられる動きがみられます。

この人の流れの変化と製造業生産指数や卸売・小売業売上高の対応関係をみることで、CMCOが経済に与える影響を概ね予測することができます。

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ノール保健事務次官がアニメに登場、SOP遵守呼びかけ

【クアラルンプール】 人気アニメ「ボボイ・ボーイ」と保健省がコラボレーション。新型コロナ対策のヒーロー的存在となっているノール・ヒシャム事務次官が登場して子供たちに感染拡大防止策を呼び掛けて話題となっている。

保健省のフェイスブックに掲載されたアニメは1分ほどの長さ。アニメに出てくるノール事務次官は、標準的運用手順(SOP)に従うことで新常態におけるヒーローになることができると呼び掛け、「新型コロナに勝つためには力は要らない。必要なのはCAPPだ」と述べた。

CAPPは▽予防と教育▽実践▽遵守▽観察——を意味するマレー語の頭文字をとったもの。ノール事務次官は「CAPPを使えば、あなたもスーパーヒーローになることができる」と呼び掛けた。

同動画はYouTubeで7万1,000回以上の再生され、7,200回以上の「いいね」を獲得した。

(マレー・メイル、10月23日)

新型コロナ感染者は新たに801人、サバ州では546人

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は28日、新型コロナウイルス「Covid-19」の感染者数が前日から801人(うち2人が海外で感染した帰国者)増えて、2万9,411人になったと発表した。
州別の感染者数は▽サバ州(546人)▽セランゴール州(89人)▽ラブアン(29人)▽ケダ州(28人)▽サラワク州(27人)▽ネグリ・センビラン州(24人)▽ペナン島(19人)▽クアラルンプール(KL、14人)▽トレンガヌ州(11人)▽ジョホール州(8人)▽ペラ州(6人)ーーとなった。新たに573人が退院し治癒者数は1万9,072人に増加した。死者数は8人増えて246人になった。亡くなったのは35ー73歳で、7人がサバ州出身者、1人がセランゴール州出身だった。うち7人が慢性的な病歴を持っていた。
クラスターの発生源について保健省のノール・ヒシャム事務次官は27日、これまでに国内で確認された230つのクラスターのうち、62つ(30%)が職場で発生したものだと明らかにした。感染拡大を抑制するためには、従業員に定期的にスクリーニング検査を受けさせるなど雇用主の積極的な対策が必要だと強調した。
また、セランゴール州の基本再生産数(R0)については、以前までの2.2から1.2に低下させることができたとした上で、感染曲線を平坦化するにはR0を0.3まで引き下げる必要があると言明。現在の感染状況がピークに達している場合、1日あたりの新規感染者を1、2桁まで減少させるには3ー4週間掛かるとの見通しを示した。

今年のGDP成長率、MIERがマイナス5.5%に下方修正

【クアラルンプール】 独立系シンクタンクのマレーシア経済研究所(MIER)は26日、今年通年の実質国内総生産(GDP)の成長予想をマイナス5.5%に下方修正した。
MIERは、下方修正をした理由について、第2四半期の経済成長率がマイナス17.1%と大幅に落ち込んだこと、新型コロナウイルス「Covid-19」の感染者が再び増えていること、条件付き行動制限令(CMCO)、政府が中小企業(SME)向けに第4四半期の影響緩和策を追加で導入しなかったことを挙げた。
2021年のGDP成長率について、MIERは5.2ー6.7%を予想。来年初頭に発表される「第12次マレーシア計画(12MP、対象期間:2021ー2025年)」などが奏功するとした。新型コロナの流行第1波から回復まで6カ月を要したとし、現在直面している第3波から回復するまでに同等の時間を要するとして、回復は来年第1四半期頃になると予想。非常事態宣言の発令が提案され国王により却下されたが、発動した場合には経済が停滞し、来年の経済回復はさらに遅れることになっていたと指摘した。
(ザ・サン、10月27日、ベルナマ通信、10月16日)

日本電気硝子、マレーシアで医薬用ガラス容器を生産拡大へ

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 日本電気硝子(本社・滋賀県大津市)は、新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチン需要を視野にマレーシアにおける医薬品用ガラス容器の生産能力を拡大する。
マレーシア法人、ニッポン・エレクトリック・グラス(マレーシア)(NEGM)が所有するセランゴール州シャアラム工場に2億リンギを投資し、アンプルやバイアルなどの医薬品用ガラス容器の生産能力を30%、重量にして月1,000トン拡大する。
工場拡張計画は、2020年7月にマレーシア投資開発庁(MIDA)によって承認された。新型コロナ感染拡大により拡張事業の建設が一時ストップしたが、すでにMIDAと地方自治体の支援を受けて標準的運用手順(SOP)を厳守して作業が再開されている。2020年10月末までに操業を開始する予定。
NEGMは1991年に設立され、主にグラスファイバーや医薬品用ガラス容器を製造しており、現在1,000人が雇用されている。