【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ムヒディン・ヤシン首相は18日にテレビ演説を行い、新型コロナウィルス「Covid-19」感染拡大のために打撃を受けている国民や企業に対する150憶リンギ相当の追加支援策、「マレーシア経済国民保護支援パッケージ(ペルマイ)」を発表した。

国民への補助金支給や企業の存続を助けるための▽賃金助成金プログラム第三弾(WSP3.0)▽中小企業支援▽食料配布のための食料バスケットプログラム▽コロナ対策の最前線職員への一時金支給▽電気料金割引――など22の新たなイニシアチブが盛り込まれた。新型コロナ感染拡大後に政府が打ち出した経済対策発表はこれで5回目となる。

WSP3.0は、賃金4,000リンギ以下の従業員1人当たり月額600リンギを1カ月分支給する。2.0までは200人が上限だった従業員数を500人に引き上げ、より大型企業にも門戸を広げる。

中小企業支援では、行動制限令(MCO)対象地区には1,000リンギ、その他の地域では500リンギを支給する。

▽宿泊▽テーマパーク▽会議場▽ショッピングセンター▽航空▽旅行社――の6業種を対象に1―3月の電気料金の10%割引、またすべてのアカウントに対する6月30日まで6カ月間の9%割引を実施する。

コロナ対策の最前線職員への一時金は、医療関係者が500リンギ、その他が300リンギで第1四半期中に支給する。

ムヒディン首相は、昨年4回にわたる国内総生産(GDP)の20%以上に相当する総額3,050憶リンギの経済対策を打ち出したと指摘。うち550憶リンギが財政出動によるものだったと強調した。

■セレンバンやポートディクソンンもMCO指定■

イスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相は、ネグリ・センビラン州セレンバンとポート・ディクソンを19日付でMCOに指定すると発表した。期間は2月1日までの14日間。