フォーブス長者番付、マレーシア人トップはクオック氏

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 米経済誌「フォーブス」は6日、2021年版の世界長者番付を発表。マレーシア人トップは、前年に続き精糖業で財をなしたロバート・クオック氏が171位にランクされた。推定純資産は126億米ドル。
2位は昨年と同じくクエック・レンチャン氏(ホンリョン・グループ)で、世界ランクは234位、推定純資産は97億米ドルだった。3位はマキシスのアナンダ・クリシュナン氏で、世界476位、推定純資産は58億米ドルだった。
4位以下は▽テー・ホンピョウ(パブリックバンク、57億米ドル、世界486位)▽リー・ヨーチョー&ヨーセン氏(IOIグループ、51億米ドル、550位)▽チェン・リップキョン氏(ナガコープ、46億米ドル、622位)▽クーン・ポーキョン氏(プレスメタル、40億米ドル、727位)▽クアン・カムホン氏一族(ハルタレガ、39億米ドル、752位)▽リム・ウィーチャイ氏(トップグローブ、35億米ドル、859位)▽リム・コックタイ氏(ゲンティン、27億米ドル、1174位)▽ラウ・チョークン氏(ハップセン、22億米ドル、1444位)▽タン・ユーイェ氏(ミスターDIY、18億米ドル、1750位)▽G.グナナリンガム氏(ウェストポーツ、17億米ドル、1833位)▽ジェフリー・チア(サンウェイ、13億米ドル、2263位)▽サイド・モクタル・アルブカリー氏(MMC&DRBハイコム、12億米ドル、2378位)▽タン・エンキー氏(グレーテック、11億米ドル、2524位)▽タン・ユーウェイ氏(ミスターDIY、11億米ドル、2524位)——。なお今年の番付では、ロバート・クオック氏は香港、チェン・リップキョン氏はカンボジアにそれぞれ分類されている。
世界トップはアマゾン・ドットコムのジェフ・ベゾス氏(1,770億米ドル)で4年連続で1位を維持した。それにテスラのイーロン・マスク氏(1,510億米ドル)、ベルナール・アルノー氏一族(1,500億米ドル)、マイクロソフトのビル・ゲイツ氏(1,240億米ドル)、フェイスブックのマーク・ザッケンバーグ氏(970億米ドル)と続いた。日本人トップはソフトバンクの孫正義氏(29位、454億米ドル)だった。

スマートドライブ、交通事故削減サービスの提供開始

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 モビリティデータを活用したサービスを提供するスマートドライブ(本社・東京都千代田区)は6日、マレーシアの現地法人スマートドライブが、マレーシアの交通事情に合わせて開発し、通勤時の事故削減に向けた取り組みに活用できる福利厚生サービス「スマートドライブ・アウェア」の提供を開始したと発表した。
スマートドライブは、マレーシアにおいて2020年6月より本格的に事業を開始し、現地の事情やニーズを見極めながら事業の拡大を図ってきた。マレーシアでは交通事故が社会問題となっており、特に毎日100件以上の事故が発生する4輪車・2輪車での通勤時の事故は大きな課題となっており、経営上も不可避な問題となっている。そこで、マレーシアの事情に合わせて「スマートドライブ・アウェア」の機能の開発を行い、2021年2月からサービスを開始した。
「スマートドライブ・アウェア」のコンセプトは、「楽しみながら安全意識を向上する福利厚生サービス」。サービス契約企業の従業員は、「スマートドライブ・アウェア」のスマートフォン向けのアプリをインストールすると、通勤時の運転が評価され点数化される。安全運転をするとポイントが付与され、お得なクーポンなどと交換できるようになっており、楽しみながら運転意識を向上させることができる仕組みとなっている。事故が発生した際も、アプリ内のボタンをクリックするとロードサイドアシスタントサービスを呼び出せる機能も備えており、緊急事態にも対応可能だ。また、スマートフォンのGPS・センサーの活用により車載デバイスが不要で、車両の形状(4輪車・2輪車)を問わないことや、安全運転指導に活用可能な事業所毎の運転レポートが用意されることも、導入の動機付けになると想定している。
スマートドライブは、マレーシアでの事業拡大を足がかりに、東南アジアに広がる社会課題の解決に繋がるよう、今後もモビリティに関わるサービスの開発・提供に努めていく方針だ。

入札情報違法入手の汚職事件明るみに、政府職員を逮捕

【クアラルンプール】マレーシア汚職摘発委員会(MACC)は、公共事業入札の情報が漏洩していた汚職事件にからみ5日夜、政府機関の上級職員(38)を収賄容疑で逮捕した。
消息筋によると、この職員は数量明細書(建築に必要なすべての作業・材料を記した文書)の準備にかかわっており、情報を違法に「入札カルテル」に漏らし、120万リンギの報酬を得ていたという。
MACCは4日夜「入札カルテル」を捜査し、首謀を含む7人を逮捕した。消息筋によると、同カルテルは2014年から活動しており、名前の異なる会社を150社設立し、名前ばかりの取締役を雇用し、名義代として報酬を支払っていた。
同カルテルは入札を実施する側の内部関係者から、仕様、応札額の上限、応札資格などの情報を入手し、落札できるよう仕組んでいた。これまでに354件、38億リンギ相当の公共事業を落札したという。
今後、逮捕者は増える見通しだ。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、4月7日、ベルナマ通信、4月5日)

ウイルス危機への備えありとの回答は50%以下、PwC調査

【クアラルンプール】会計事務所プライスウォーターハウスクーパース(PwC)の調査によると、Covid-19パンデミックのような危機に対する備えが十分あったマレーシア企業の割合は47%だった。パンデミック以前、対応計画を持っていた企業の割合は25%だった。
PwCは73カ国2,814社を昨年8月から今年1月にかけ調査し、マレーシアからは92社が回答した。
マレーシア企業のうち、政府がウイルス禍を国家的危機と宣言して後、初めて行動したと回答したのは45%。危機で経営が影響を受けたとの回答は83%に上った。
全体で、情報技術などテクノロジーを強化した企業は組織的強靭さを得たと感じており、テクノロジーで意思決定のための正しい情報の収集・利用能力が増進されたとの回答は67%あった。
(エッジ、4月6日)

新型コロナの新規感染者数は1139人、サラワク州が最多

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は7日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数が前日から1,139人増加したと発表した。アクティブ感染者数は1万4,097人で、累計感染者数は35万4,468人となった。

州・地域別の感染者数はサラワク州が最も多く332人だった。それに▽セランゴール州(294人)▽ジョホール州(102人)▽ペナン州(93人)▽クアラルンプール(KL、84人)▽サバ州(60人)▽クランタン州(38人)▽ケダ州(35人)▽ネグリ・センビラン州(30人)▽ペラ州(24人)▽パハン州(23人)▽マラッカ州(13人)▽トレンガヌ州(10人)▽ラブアン(1人)ーーが続いた。ペルリス州とプトラジャヤはゼロだった。新たに1,199人が回復し、累計治癒者は33万9,067人となった。死者数は4人増えて、累計で1,304人となった。

保健省のノール・ヒシャム事務次官は6日、新たに10カ所のクラスターを確認したと明らかにした。
うち5カ所は工場や建設会社、行政センターなどの職場に関連するクラスター、3カ所はコミュニティ、残りはは拘置所と宗教活動で起きたクラスターだった。
セランゴール州、クランタン州、ジョホール州でそれぞれ2カ所、サラワク州、サバ州、トレンガヌ州、ケダ州でそれぞれ1カ所のクラスターが発生した。