ブキビンタンの「スターヒル」、拡張工事は21年12月に終了

【クアラルンプール 】 クアラルンプール(KL)中心部ブキ・ビンタンにある高級ショッピングモール「スターヒル」で実施されている拡張工事は、2021年12月までに終了する予定だ。
「スターヒル」を運営するシンガポールのYTLスターヒル・グローバルREITマネジメントによると、「スターヒル」では、隣接する「JWマリオット・ホテルKL」の拡張計画の一部としての開発が進められている。4フロアの小売エリア、上部3フロアーのホスピタリティエリアからなる統合開発として工事を実施する。
「スターヒル」には、台湾の大型書店チェーン、誠品書店がアンカーテナントとして入居することが決まっている。その他には「フィリップ・プレイン」や「トム・フォード」、「ステファノ・リッチ」などの高級ブランド店が入る予定だ。
YTLスターヒル・グローバルREITは、マレーシアのコングロマリット、YTLコープの間接子会社であるYTLスターヒル・グローバルREITマネジメント・ホールディングスの完全子会社。
(エッジ、4月27日)

ワクチン関係費用の膨張、カイリー担当相が釈明

【クアラルンプール】 ワクチン接種計画担当大臣のカイリー・ジャマルディン科学技術革新相は27日、関係予算を当初計画より20億リンギ多い50億リンギにしたことについて、接種実施に経費がかかるためと釈明した。接種のための施設賃借・公益費に3億3,300万リンギ、民間防衛隊などボランティアへの謝礼に2億リンギを計上した。
ほかに、国民への周知活動が5,500万リンギ、不測の事態への備えが1億1,000万リンギ、医療関係者への業務委託が2億1,000万リンギ。
カイリー氏は昨年12月、人口の82.8%に必要なワクチン調達費用として20億5,000万リンギが必要と計算したが、メーカーの生産能力、供給途絶などリスクを考え、人口の110%分のワクチンを購入する計画に変更し、予算を31億6,000万リンギに修正した。
さらにティーンエイジャー向けや予備分を確保することを考え、財務省が決めた購入枠(35億リンギ)まで調達費を引き上げたという。15億リンギが接種実施経費。
(マレー・メイル、ベルナマ通信、4月27日)

アストラゼネカ製ワクチン、プログラムでの使用を見合わせ

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチン接種調整担当大臣を兼任するカイリー・ジャマルディン科学技術革新相は28日、血栓ができる症例が報告されているアストラゼネカ製ワクチンについて、接種プログラムにおける使用を当面見合わせる方針を明らかにした

国民の間で懸念の声が上がっていることに配慮したもの。ただし購入分をムダにしないためにクアラルンプール(KL)とセランゴール州、サラワク州在住の希望者を対象に別のチャンネルを使って先着順に供給する。

アストラゼネカ製ワクチンについては、▽デンマーク▽ノルウェー▽アイルランド▽タイ——などが使用を停止しているが、先ごろアダム・ババ保健相は安全性が確認されているとして、第2フェーズにおいて60歳以上に投与する方針を明らかにしていた。

保健省ワクチン選定小委員会(JKKPCV)のカライアラス・M・ペリサミー議長も、血栓が確認された事例は稀だと指摘。英国医薬品医療製品規制庁(MHRA)と欧州医薬品庁(EMA)のデータに基づくと、今年3月以降に世界全体で約2,160万人がアトララゼネカ製ワクチンの接種を受けたが、血栓症を発症したのは168例しかなく、関連性も証明されていないと指摘。ベルギーなどではすでに使用を再開しているとした。

新型コロナの新規感染者数は3142人、2カ月ぶりに3千人台

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は28日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数が前日から3,142人増加したと発表した。2カ月ぶりに3,000人を上回った。アクティブ感染者数は2万6,719人で、累計感染者数は40万1,593人となった。

州・地域別の感染者数はセランゴール州が最も多く1,019人だった。それに▽クランタン州(523人)▽クアラルンプール(KL、440人)▽サラワク州(416人)▽ジョホール州(194人)▽ケダ州(120人)▽ペナン州(98人)▽サバ州(87人)▽ペラ州(69人)▽ネグリ・センビラン州(61人)▽マラッカ州(42人)▽トレンガヌ州(40人)▽パハン州(15人)▽プトラジャヤ(13人)▽ラブアン(4人)▽ペルリス州(1人)ーーが続いた。新たに1,822人が回復し、累計治癒者は37万3,397人となった。死者数は15人増えて、累計で1,477人となった。 保健省のノール・ヒシャム事務次官は27日、新たに11カ所のクラスターを確認したと明らかにした。
うち4カ所が学校や教育機関で起きたクラスターだった。残りは職場とコミュニティでそれぞれ3カ所、1カ所は高齢者向け住宅で起きたクラスターだった。
セランゴール州で3カ所、KLとペナン州、クランタン州、ジョホール州、サラワク州、マラッカ州、ケダ州、ネグリ・センビラン州でそれぞれ1カ所のクラスターが発生した。一方で新たに2カ所のクラスターが収束した。

1日当たりの新規感染者、5月中に5千人突破の恐れ

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省のノール・ヒシャム事務次官は、新型コロナウイルス「Covid-19」の1日当たりの新規感染者数が当初の予想を超えて増えており、5月中に再び5千人に達する見通しだと明らかにした。

全国の基本再生産数(R0)は1.12となっているが、今後は1.20を超す見通しだという。R0はクランタン州が1.32で最も高く、クアラルンプール(KL、1.23)、ジョホール州(1.21)も1.20を超えている。このほかセランゴール州(1.14)、マラッカ州(1.13)、サバ州(1.01)も1.00を超えて拡大傾向を見せている。

1日当たりの新規感染者数は年明けから上昇を続け、1月30日には過去最高の5,728人に達した。二度目の行動制限令(MCO2.0)が全国的に発令されたことで減少に転じていたが、4月に入ってから再び上昇に転じていた。