【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ムヒディン•ヤシン首相が16日、内閣総辞職を発表した。辞表はアブドラ国王に提出され、直ちに承認された。ムヒディン政権は昨年3月1日の発足当初から少数与党であることに起因する不安定な政権運営を迫られていたが、与党内からの離反もあり、17カ月半の短命政権に終わった。

ムヒディン首相は午後にテレビ演説を行い、自身が下院議員の過半数の支持が得られなくなったことを認めた上で、辞表提出は連邦憲法に則ったものと説明。その上で新型コロナウイルス「Covid-19」の脅威が続く中で、政治の空白ができないよう速やかに新政権が樹立されることを望むと述べた。

王宮側もフェイスブックで国王の声明を発表。次期首相が決まるまでムヒディン首相が暫定首相となって暫定政府を率いると明らかにした。また現時点では国民の安全を考慮すると最善な選択肢ではないとし、議会解散&総選挙に否定的な考えを示した。議会解散権をもつ国王の意向だけに、現職の国会議員の中から首班が指名される公算が強まった。

後任候補としては、副首相を務めるイスマイル・サブリ・ヤアコブ(統一マレー国民組織=UMNO総裁補)や、同じくUMNO長老のテンク・ラザレイ元財務相の名前が上がっている。

マハティール•モハマド前首相の辞任により希望同盟(PH)政権が崩壊した後、ムヒディン首相率いる国民同盟(PN)及び友党は昨年3月、アブドラ国王による議員個別の聞き取りを経て下院の過半数を掌握したと認定され、新政権樹立を宣言した。

これにはPHなどが異議を唱え、早期の解散・総選挙実施を求めていたが、新型コロナ感染拡大などから国会が半年以上にわたって休会となり、ムヒディン政権の正統性議論も先送りされた。しかしコロナ対策を巡る政策への不満の高まりもあって、政権に居座るムヒディン主張への批判も徐々に拡大。PN政権を支えてきたUMNOもムヒディン内閣不支持を宣言した

国王の介入もあってムヒディン首相は信任投票を9月の次期国会で実施することに同意したが、信任投票を速やかに実施しないことに野党などが反発。窮余の策として超党派での政治協力を呼び掛けたが、これも拒絶されてついに打つ手が尽きた。



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