パンデミックの長期化、早期に高齢化社会に突入する恐れ

【シャアラム】 国家人口家族開発局(LPPKN)は、新型コロナウイルス「Covid-19」感染症拡大が長期化すれば、国内の出生数の減少に伴い、想定よりも早く高齢化社会に突入すると予想している。
LPPKNのアブドル・シュクル・アブドゥラ局長によると、統計局の予測では2030年までに人口の15%が60歳以上となり、高齢化社会に突入するとされているが、新型コロナの影響で予測よりも早まる見通しだ。今年第2四半期の出生率は、前年同期と比べて4.4%低下しており、この傾向が続けば、将来的には労働力不足に陥る可能性もある。労働力不足に対応するには外国人労働者に頼る必要があるが、インド、バングラデシュ、フィリピン、ミャンマーといった労働力提供国も、2050年までには、高齢化と自国での労働力不足に直面することが予想されている。そのため、アブドル・シュクル氏は、高齢化社会に備えるためには、自国民のスキルと仕事との間のミスマッチを最小限に抑えることが重要となるが、パンデミック以降、このミスマッチが顕在化していると指摘した。
LKPPNが2018年に実施した調査は2072年に初めて人口減少が起こると予測。人口は2071年に最大の4,609万人に達するまで増加し続け、その後2072年に4,608万人に減少し始めると想定していた。しかし、パンデミックの影響で出生数が減り続ければ、より早い段階で人口減少も起こる可能性があるという。
また昨年4月にLPPKNが実施した調査では、回答者の53%が「今回のパンデミックによって出生数が増加する」と予想している反面、回答者の61%は、「妊娠を延期または再検討することを決めている」と回答。その理由としては、▽貯蓄不足(58%)▽コロナ感染への不安(34%)▽コロナにより産科治療が受けられないことへの不安(32%)ーーが挙がった。
(エッジ、ベルナマ通信、8月17日)

69.9%が政治の刷新を希望=UCSI世論調査

【クアラルンプール】 UCSI世論調査センターが13日に発表した政治に関する最新調査で、マレーシア人回答者の69.9%が現与党連合とは異なる「新たな政権を必要とする」と回答したことが分かった。
同調査は1,053人を対象に行ない、サンプリング誤差はプラスマイナス3%だった。「新政権を必要とする」と回答した人のうち、66.3%が新たな枠組みによる政権を希望すると回答。2020年2月末で崩壊した希望同盟(PH)政権を支持するとの回答は33.7%だった。
新政権に期待することについては、「対新型コロナ戦略」が46.2%と最も多く、以下、「経済再生」(28.0%)、「汚職対策」(13.6%)、「来年度予算」(10.5%)——と続いた。
「新政府を必要としない」と回答した人のうち79.1%が「少数与党でも政権が継続する」と回答、「継続しない」は20.9%にとどまった。
「新政府を必要としない」と回答した理由については、「新型コロナ対策に注力すべき」が47.9%と最も多く、これに「新政権ができても変わらない」(21.5%)、「現政権がよくやっているから」(14.2%)、「新政権樹立は経済復興を遅らせる」(12.3%)——と続いた。
調査結果についてUCSI世論調査センターは、多くの国民が新たな政治連合を望んでいることを示しているが、新政権が必要と考えている人もそうでない人も同じく新型コロナ対策に注力すべきと考えていることは興味深いと指摘。政治的不安定さは政策の先行き不透明感をもたらすため、現在のように公的福祉が優先される際には国民に望まれないと指摘した。
(マレーシアン・リザーブ、8月17日、UCSI発表資料)

次期首相、信任投票で過半数の証明が必要=国王

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 王宮は18日、アブドラ国王の名の下で布告を行い、次期首相は下院議会で過半数の支持を得ていることを証明する必要があると言明。下院議会において信任決議を実施するよう各党のトップに指示したことを明らかにした。

下院議会の定数は222人だが、議員死去にともなって現職議員は220人となっており、首相指名を受けるには111人の賛成が求められる。

アブドラ国王は新型コロナウイルス「Covid-19」感染拡大の中、解散・総選挙の実施に反対の意向を示しており、現職議員の中から人選を行なう考えを表明している。

すでに18日午後4時までに下院議員全員に首相候補名を記した法定宣言を提出するよう求めており、20日には特別統治者会議を開催し、統治者に首相人事に関して同意を求める予定だ。

アブドラ国王は17日午後、各党トップを王宮に呼んで政治危機克服に向けて各党に協力して当たること、より調和のとれた新しい形の政治の実践を呼び掛けた。これを受けた各党トップは「古い政治闘争」を止め新型コロナと経済問題に共に取り組んでいくと約束した。

次期首相候補、サブリ前副首相とアンワル元副首相の争いか

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 16日に辞任したムヒディン•ヤシン首相の後任争いは、連立与党のイスマイル・サブリ・ヤアコブ前副首相(統一マレー国民組織=UMNO総裁補)と野党連合・希望同盟(PH)を率いるアンワル•イブラヒム元副首相の一騎打ちの容相を呈している。

連立与党は、共闘相手であり最大党派であるUMNOの支持を得るためサブリ氏を統一候補として推す方向で調整を続けている。

UMNOを含む国民戦線(BN)構成党は、サブリ氏を推すことですでに合意している。UMNOのアハマド・ザヒド・ハミディ総裁(元副首相)は辞退したという。現在BNの議席は42議席で、このうち38議席をUMNOが占める。

与党連合・国民同盟(PN、50議席)の正式発表はまだだが、サブリ氏支持を発表する見通し。またPNと共闘関係にあるサラワク政党連合(GPS、18議席)も名前は明かしていないが、PNが推す候補を支援する意向を示している。

サブリ氏側は親PNの諸派・無所属をあわせると114—115人がサブリ氏支持にまわると見積もっている。ただサブリ氏に批判的な者は同じUMNO党内にも少なくなく、計算通りの支持が得られるかどうかは不透明だ。

一方、野党連合・希望同盟(PH、88議席)は、アンワル人民正義党(PKR)党首を推すことで一致しており、PHと連携するサバ遺産党(ワリサン、8議席)、祖国戦士党(ペジュアン、4議席)などを加えると105人がアンワル氏支持の見通しだと主張している。

PHはこれに無所属議員や与党側からの寝返りによる上乗せを期待しているが、ペジュアンのマハティール•モハマド会長(前首相)などアンワル氏に批判的な者は野党側にも少なくなく、野党が一致してアンワル氏を支持する体制をつくれるかは不透明な情勢だ。

新型コロナの感染者数は2万2242人、過去最多を更新

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は18日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数が2万2,242人となったと発表した。12日の2万1,668人を上回り、過去最多を更新した。アクティブ感染者数は25万4,484人で、累計感染者数は146万6,512人となった。

州・地域別の感染者数はセランゴール州が最も多く6,858人だった。それに▽サバ州(2,413人)▽ペナン州(1,867人)▽ケダ州(1,852人)▽クアラルンプール(KL、1,587人)▽ジョホール州(1,477人)▽サラワク州(1,403人)▽クランタン州(1,351人)▽ペラ州(1,036人)▽パハン州(675人)▽マラッカ州(579人)▽ネグリ・センビラン州(577人)▽トレンガヌ州(487人)▽ペルリス州(50人)▽プトラジャヤ(25人)▽ラブアン(5人)ーーが続いた。過去最多となる1万9,680人が新たに回復し、累計治癒者は119万8,726人となった。死者数は225人で、累計で1万3,302人だった。

保健省によると、17日に確認された感染者のうちカテゴリー1(無症状)が47.6%、カテゴリー2(軽度の症状)が50.8%、カテゴリー3(肺炎の症状)が0.9%、カテゴリー4(酸素吸入が必要)が0.3%、カテゴリー5(人工呼吸器を装着する必要)が0.4%だった。
また同日は新たに39カ所のクラスターを確認した。職場で23カ所、コミュニティで13カ所、残りは拘置所、高齢者施設でクラスターが発生した。州・地域別ではセランゴール州が10カ所で最多となった。うち7カ所が建設会社、工場、市場、農場などの職場に関するクラスターだった。