三菱モータースのアプリが機能を強化、安全性と利便性が向上

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 三菱モータース・マレーシア(MMM)は9日、モバイルアプリ「三菱コネクトMY」の機能をアップデートしたと発表した。アップデートは同社がデジタル技術を強化する取り組みの一貫として行われたもので、顧客の安全性や利便性向上につながることが期待されている。
新機能が追加されたことで、サービスの予約や予約のリマインダー(備忘通知)受信、サービス履歴の確認ができるようになった。また所有車をサービスに出した後に、サービスの進捗状況が確認できる他、サービス完了も通知されるという。他にはサービス料金の見積もりや保証、道路税、保険に関する情報照会やリマインダーの受信も可能だ。また安全面では「SOSトラック&トレース」機能が搭載され、故障や事故の際にロード・アシスタント・サービスを申し込むことができるようになった。GPSによりスタッフが車の位置を正確に把握し、救援に駆けつけることができるという。
MMMの新西知之 最高経営責任者は、モバイルアプリとオンラインショールームの機能を強化し、安全な環境下で購入から所有までシームレスな体験を提供していきたいと述べた。

ジョホールバル市長、収賄容疑で逮捕

【ジョホールバル】 ジョホール州ジョホールバル市(MBJB)のアディブ・アズハリ・ダウド市長(60)が10日、収賄容疑でマレーシア汚職摘発委員会(MACC)に逮捕された。ジョホール州で市長が収賄で逮捕されるのはこれが初めて。
アディブ容疑者が同じジョホール州南部のイスカンダル・プテリ市(MBIP)の市長を務めていた2019年11月以前に、公共工事を受注していた複数の業者から口利き料を受け取っていた容疑がもたれている。業者名や収賄額などの詳細については明らかにされていない。
アディブ容疑者は、2019年11月にMBIPの市長からMBJBの市長に転じている。マレーシアでは市長は公選で選ばれず、州政府が任命することになっている。任期は3年で概ね州の上級公務員が任命される。
(マレー・メイル、ザ・スター、8月10日)

ワクチン接種完了者への規制緩和延期を要請=医療連合

【クアラルンプール】マレーシア医療連合(MHC)は、ムヒディン・ヤシン首相が8日発表した新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチン接種完了者への規制緩和について、時期尚早として再考を求めた。
MHCは、早期の経済再開が必要であり、制限緩和の時期について問題がまったく生じない理想的な時期というものはないと認めつつも、▽ワクチン接種率がまだ不十分(ワクチン接種完了率は27%。他国の例では、チリで50%、シンガポールで70%)▽ワクチンの不平等(サバ州の12%からラブアン州の59%まで州・地域により接種率がまちまちであり、27%を超えているのは、ラブアン、サラワク、ネグリ・センビラン、首都圏クランバレー、ペルリスの5地域のみ)▽公衆衛生システムの高負荷状態が継続している▽デルタ変異株が優勢である(従来型よりも感染力が強いためワクチンの効果が低く、ワクチン接種後に感染する「ブレイクスルー感染」では、未接種者と同等の感染力を持つ可能性がある)ーーという4つの理由から、今回の規制緩和は時期尚早であり、延期することを提案した。
MHCは、国家復興計画(NRP)の指標決定についても、抜け道を作らないよう具体的な内容を明確に指定すると同時に、決定の根拠を説明することを求めた。NRPの指標は、科学的根拠に基づいた予測可能なものでなければならず、適切な説明なしに頻繁に変更してしまうと、その決定が政治的なものではないかという疑心暗鬼を生じさせると強調した。
(コードブルー、8月10日)

「すべての業種の営業再開を」産業界が政府に要請

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 マレーシア製造業者連盟(FMM)はすべての業種の営業を直ちに許可するよう政府に求めた。業種ではなく、標準的運用手順(SOP)の遵守、労働者の定期的な検査、企業単位での新型コロナウイルス(Covid-19)ワクチン接種率に基づいて営業再開を判断すべきだとしている。
FMMのソー・ティエンライ会長は、ワクチン接種完了者への規制緩和を歓迎しつつ、多くの企業が休業を強いられ倒産の危機に瀕していることから、ビジネスに対しても同様の規制緩和を期待すると発表した。特に非必需部門とされた業種の閉鎖が約3か月間という長期に渡っていることを懸念しており、必需部門の事業継続にも非必需部門からの支援が不可欠であるとして、必需・非必需の区別をなくすよう要請。また、経済再開のためにはワクチン接種の迅速な展開が必要であり、経営者は企業単位でのワクチン接種を強化するために労力や時間、費用を割いていると強調した。
マレーシア経営者連盟(MEF)のサイド・フセイン会長は、長期間のロックダウンを実施しても感染者数が増え続けているためロックダウンが感染症拡大に対する根本的な解決策になっていないと指摘。現在の状況は多くの人に経済的なストレスを与えているため、今後はワクチン接種の迅速化に加え、SOP遵守による経済再開という複合的な戦略へ移行することを提案した。MEFに所属する経営者は、必要なSOPをすべて遵守することを約束しており、MEFはSOPに従わない経営者に対する厳しい措置を支持するという。
クアラルンプール・セランゴールインド人商工会議所(KLSICCI)、マレーシア半導体産業協会(MSIA)も、政府に対して同様の要請を行なっている。

新型コロナの感染者数は2万780人、再び2万人超える

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は11日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数が2万780人となったと発表した。アクティブ感染者数は23万3,358人で、累計感染者数は132万547人となった。

州・地域別の感染者数はセランゴール州が最も多く6,921人だった。それに▽クアラルンプール(KL、2,065人)▽ジョホール州(1,693人)▽ケダ州(1,534人)▽サバ州(1,514人)▽ペナン州(1,385人)▽クランタン州(1,284人)▽ネグリ・センビラン州(1,015人)▽ペラ州(828人)▽マラッカ州(636人)▽サラワク州(634人)▽トレンガヌ州(613人)▽パハン州(585人)▽プトラジャヤ(41人)▽ペルリス州(29人)▽ラブアン(3人)ーーが続いた。過去最多となる1万7,973人が新たに回復し、累計治癒者は107万5,816人となった。死者数は211人で、累計で1万1,373人だった。

保健省によると、10日に確認された感染者のうちカテゴリー1(無症状)が49.7%、カテゴリー2(軽度の症状)が48.4%、カテゴリー3(肺炎の症状)が1.1%、カテゴリー4(酸素吸入が必要)が0.6%、カテゴリー5(人工呼吸器を装着する必要)が0.2%だった。
また同日は新たに29カ所のクラスターを確認した。職場で17カ所、コミュニティで8カ所、残りは医療センターなどの感染すると重症化する可能性が高いクラスター、宗教の集会でクラスターが発生した。地域別ではクランタン州とセランゴール州がそれぞれ6カ所で最多となった。