外国人妻がワクチン接種拒否に遭うケースが発生

【ムアル】 マレーシア華人と結婚してマレーシア在住10年になる中国籍の女性が、新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチン接種予約をとっていたにも関わらず、当日になって接種センターで接種を拒否される事件がジョホール州ムアルであった。

張莎莎さん(32)は4月30日に情報・追跡アプリ「MySejahtera」を通じてワクチン接種登録を行ない、1回目の接種の場所及び時間の通知が届いた。

接種場所はムアルの公会堂に仮設された接種センターだったが、指定日時の8月1日に行ってみると外国籍なので接種できないと告げられた。

いったんは引き下がった張さんだが、納得がいかず結婚証明書を持って再び接種センターに出向いて接種を希望したが、1日から開始された新たな規則で外国人は接種できないことになったと言われ、システム上にも記録がないと言われ門前払いされてしまったという

張さんから陳情を受けた地元選出の民主行動党(DAP)のン・ヤックホー州議会議員によると、マレーシア人と結婚したあるベトナム籍女性からも同様に接種を拒否されたとの訴えを受けており、接種センターに尋ねたところ結婚証明書があれば接種できると言われた。張さんの件については拒否の理由について回答はなかったという。

(東方日報、8月1日)

イオンとMCMC、零細企業の経営者を支援へ

【クアラルンプール】 イオン・カンパニー(M)とマレーシア通信マルチメディア委員会(MCMC)は、「小規模企業デジタル化プログラム(PUPUK)@イオン2021」の下で零細企業の経営者100人を支援するために協力すると明らかにした。
イオンのシャフィー・シャムスディン社長兼最高経営責任者(CEO)は3日に行われたオンライン説明会において、同プログラムは年末まで実施すると言明。参加費は無料で、熱意や成功への意欲を持っている全ての経営者を対象にしていると述べた。イオンは経営者が事業をスタートするのに必要な許可取得を支援すると説明。商品を販売できる場をオンラインおよびオフライン両方で提供する他、配送の面でもサポートし、一人当たりの5万リンギ相当の支援を無償で提供するとした。
MCMCのファドルラ・スハイミ・アブドル・マレク委員長は、イオンと共にインターネットなどのスキルを習得できる職業訓練を提供すると言明。自宅にインターネット環境がない場合も、自宅からインターネットが使えるように支援すると明らかにした。
PUPUKは、ムヒディン・ヤシン首相が6月28日に発表した政策で、2億リンギを零細・小企業(MSME)に、1億リンギを中小企業(SME)に割り当てている。
(ザ・スター、8月4日)

首都圏人口の71.2%、1回以上ワクチン接種済

【クアラルンプール】 ワクチン供給アクセス保証特別委員会(JKJAV)は、8月2日現在、首都圏(クアラルンプール、プトラジャヤ、セランゴール州)人口の71.2%にあたる約600万人が新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチンを少なくとも1回接種したと発表した。
600万人のうち、243万人(人口の28.8%)は2回目の接種まで完了している。2回目接種を完了している割合が最も高い州・地域はラブアンで56.5%、次いでサラワク州(48.6%)、ペルリス州(30.7%)となっている。全国では、人口の44.2%にあたる1,447万人が1回目の接種を、22%にあたる720万人が2回目接種まで完了している。
8月2日には合計46万8,526回のワクチン接種が行なわれ、そのうち22万3,479回が1回目接種、24万5,047回が2回目の接種だった。1回目の接種を受けた人の数が最も多かったのはジョホール州で3万7,837人、次いで▽サバ州(3万2,594人)▽セランゴール州(2万5,904人)▽クランタン州(2万722人)▽ペナン州(1万7,966人)ーーとなっている。2回目の接種については、セランゴール州が7万1,100人と最も多く、次いで▽クアラルンプール(4万2,368人)▽サラワク州(2万6,805人)▽ペラ州(1万8,060人)▽ネグリ・センビラン州(1万5,032人)ーーとなっている。
(エッジ、8月3日)

9月の国会で自らの信任投票を実施=ムヒディン首相

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 与野党からこれまでで最大の辞任圧力に晒されているムヒディン・ヤシン首相は4日午後にテレビ演説を行ない、9月の国会で自身に対する信任投票を行なうと言明した上で、それまでは首相の地位にとどまる考えを明らかにした。
永らく下院議会における支持が過半数を割り込んでいると指摘されていながら、これまで審議延期や不信任案審議の無視によって躱してきたムヒディン内閣だが、ついに信任投票を受け入れるまで追いつめられた格好だ。
他の閣僚らと共にテレビ画面に登場したムヒディン首相は、演説に先駆けて面会したアブドラ国王から、統一マレー国民組織(UMNO)所属の下院議員8人が署名した「政権を支持しない」との内容の宣誓供述書を見せられたが、自身もそれを上回る多数の「政権を支持する」との内容の宣誓供述書を受け取っており、いまだに下院議会で過半数の支持を維持していると改めて強調。いま起きている政治的混乱は、困難な状況を利用しようとする一部の政党によって意図的に引き起こされたものだと指摘した。
その上でムヒディン首相は、過半数の支持獲得に関して疑義がもたれていることは自身も重々承知しているとし、アブドラ国王に9月の国会再開の際に自身の信任投票を行なうことを提案。国王から同意を得たと述べた。
ムヒディン政権に対しては、新型コロナウイルス「Covid-19」対策における不手際に対する政権批判に加え、非常事態宣言中に出された緊急令についてアブドラ国王の承認なしに破棄すると発表したことへの批判が強まっていた。
これを受けてムヒディン首相は3日、9月の国会で改めて審議を行なった上で緊急令破棄の判断が妥当だったか明らかにする考えを表明したが、野党側は2日に抗議集会を開いてムヒディン首相退陣を要求。ムヒディン政権を支援していた側のUMNOのアハマド・ザヒド・ハミディ総裁(元副首相)も、政権支持を打ち切ると言明し、UMNO所属の閣僚を含めた議員の動向、ムヒディン首相の対応に注目が集まっていた。

新型コロナの感染者数は1万9819人、初めて1万9千人を突破

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は4日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数が1万9,819人となったと発表した。初めて1万9,000人を超え、過去最高を更新した。アクティブ感染者数は21万522人で、累計感染者数は118万3,110人となった。

州・地域別の感染者数はセランゴール州が最も多く8,377人だった。それに▽クアラルンプール(KL、2,467人)▽ケダ州(1,371人)▽ジョホール州(1,162人)▽クランタン州(1,003人)▽サバ州(949人)▽ペナン州(867人)▽ネグリ・センビラン州(800人)▽ペラ州(662人)▽パハン州(558人)▽サラワク州(552人)▽マラッカ州(508人)▽トレンガヌ州(481人)▽プトラジャヤ(46人)▽ペルリス州(11人)▽ラブアン(5人)ーーが続いた。1万2,704人が新たに回復し、累計治癒者は96万2,733人となった。死者数は過去最多となる257人で、累計で9,855人となった。

保健省によると、3日に確認された感染者のうちカテゴリー1(無症状)が48.3%、カテゴリー2(軽度の症状)が49.8%、カテゴリー3(肺炎の症状)が0.8%、カテゴリー4(酸素吸入が必要)が0.5%、カテゴリー5(人工呼吸器を装着する必要)が0.6%だった。

また同日確認されたクラスターは、30カ所。職場で14カ所、コミュニティで14カ所、残りは医療機関、ホームレス一時滞在施設でクラスターが発生した。地域別ではクランタン州とセランゴール州がそれぞれ6カ所と最多となった。