【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 近江牛の製造・販売を手がけている大吉商店(本社・滋賀県高島市)によると、マレーシアへの高級和牛の6月の輸出額の伸び率は前年同月比385%となった。
高級和牛の輸出額はマレーシアのみならず、アジア太平洋域全体で伸びて、台湾が175%、シンガポールが140%、フィリピンが220%、タイが110%、オーストリアが167%となった。

日本国内では、円安により、牛の飼料代が急騰、昨年と比べて2倍近い価格となっており、飼料代を販売価格に転嫁することも簡単ではないため、国内では多くの牛肉製造業者が利益を出せずにいるが、円安による苦境のなかで、海外で和牛を好む「富裕層」により輸出は好調で、サーロイン、リブロース、ひれといった「価格の高い部位」から売れているという。

大吉商店は、円安の前から、「販路のプレミアム化」「商品のプレミアム化」「生産者自身のプレミアム化」に取り組んできたことが奏功している。今後も近江牛の価値にこだわり、その素晴らしさを国内、そして海外に広めていくことにこれからも全力を注いでいく方針だ