【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 マレーシア汚職摘発委員会(MACC)は、国民同盟(PN)率いる前政権時代の6,000億リンギの公金横領疑惑に関連して、当時のムヒディン・ヤシン首相、テンク・ザフルル財務相、カイリー・ジャマルディン保健相の3人を呼んで事情聴取を行う模様だ。情報筋の話として英字紙「ニュー・ストレーツ・タイムズ」などが報じた。

アンワル・イブラヒム首相率いる与党連合・希望同盟(PH)は、総選挙で勝利した際には前政権の公金横領に関する疑惑を追求する考えを示していた。国民信任党(Amanah)のサニー・ハムザン議員は横領が2020年3月から2021年8月にかけてのムヒディン内閣時代に行われたと主張して警察に告発。MACCから要請があれば収集している証拠を提出する用意があると述べていた。

一方、ムヒディン氏は横領の疑惑を否定した上で、問題となっている6,000億リンギの数字の出所がおそらく総額5,300億リンギの8件の経済刺激策だろうが、直接の管轄権のない自分が私的に流用することは不可能だと主張。仮に自身の銀行口座に入金されれば、会計監査で指摘されたはずだと述べた。