メルセデス、国内生産「A200」「A250」の改良版投入

【クアラルンプール】 メルセデス・ベンツ・マレーシア(MBM)は、ベンツAクラス「A200」および「A250AMG」の改良版を投入した。
自動車関連ポータルサイト「ポールタン」によると、MBM公式サイト上での仕様変更について確認取材をしたところ、MBMがマイナーチェンジを行ったことを認めた。エンジン、ブレーキなど基本的構造の変更はしなかったが、現地組立(CKD)を昨年開始したAクラス・セダン(V177型)「A200」は、発売からわずか4カ月で新機能や装備を追加、輸入完成車(CBU)からCKDに移行した際に廃止した64色のアンビエント照明や助手席パワーアジャスタブル・シートを復活させたという。また「A200」「A250AMG」ともに、死角に車両がいる場合注意喚起を行う「ブラインドスポット・モニター」、ワイヤレス充電やリモコンキー、車線逸脱を防止する「アクティブ・レーン・キープ・アシスト」、自動ハイビーム機能なども追加装備した。
価格は改良に伴い、「A200プログレッシブ・ライン」で22万459リンギから、「A250AMG・ライン」で24万3,858リンギから(保険なし、売上・サービス税減免適用)に値上げした。発売当初はそれぞれ21万903リンギ、23万9,858リンギだった。
(ポールタン、3月2日)

パーム油価格上昇、ウクライナ問題&原油高騰が要因=MOPB

【クアラルンプール】 パーム原油(CPO)価格が過去最高値を更新していることについて、マレーシア・パーム油委員会(MPOB)は、ロシアのウクライナへの軍事侵攻と石油輸出国機構(OPEC)による生産量の枠組み維持が影響していると分析。今後も上昇傾向が続くと予想している。
アハマド・パルビス・グラム・カディル長官は、原油価格が2月7日以降は100米ドルを超えており、2月28日に1バレルあたり103.87米ドルで取引されたブレント原油価格は3月1日は115.58米ドルに上昇したと指摘。バイオディーゼル原料としてのパーム油の魅力が高まって価格を押し上げていると分析した。また世界的な大豆油価格高騰が、食用油市場におけるパーム油需要を高めていることも価格上昇に繋がっていると指摘。2021年12月に1トンあたり1,457米ドルだった大豆油価格が、2022年1月には3.5%上昇して1,508米ドルになり、3月1日には1,804米ドルの高値で取引されたと指摘した。
また、食用油の競争相手であるひまわり油の主要生産地であるウクライナとロシアからの供給が紛争のために遅れるとみられることから、大口輸入国のインドがマレーシア産パーム油の輸入を増やす可能性があると指摘。モンスーンとアブラヤシ農園が直面している労働力不足により、生産量が2021年12月の145万トンから今年1月には125万トンに落ち込んだこともあり、価格上昇に繋がっていると分析した。
(エッジ、3月2日)

マクドナルドマレーシア、向こう5年間で205店舗新設へ

【クアラルンプール】 マクドナルド・マレーシアは2日、今後5年間の事業計画「ビジョン2026」を発表した。今後5年間で13億5千万リンギを投じ、205店舗を新規出店する計画だ。
出店先は中小地方都市を予定しており、1店舗あたり約500万-700万リンギを投資する。マクドナルドでは従来からマレーシア人完全雇用を方針としており、新規出店により5万人の雇用機会を創出する見込み。既存155店舗の改装やドライブスルー設備強化も併せて実施する。また、別途3億リンギを訓練・開発プログラムに投資し、1万5,000人の職業訓練に充てる。
アズミル・ジャーファル社長は、パンデミックの逆風の中、過去2年間で35店舗を新規出店し、2020年に4%減少した売上を2021年には15%増の32億5,000万リンギまで成長させたと述べた。今年は売上高が2桁成長する見込みだという。店舗でのファストフード販売が売上の80%を占めているが、配達サービスのマックデリバリーも昨年市場シェア35%を占め、6,000人の配達員を雇用、マックカフェも市場シェア23.5%を占め、毎月300万杯以上のコーヒーが提供されていると強調した。昨年、スマートフォンアプリに「注文&受け取り」機能を導入したことでオンライン注文も急増しているという。
アズミル社長は、最低賃金の引き上げについては、正社員の80%に対し1,500リンギ以上の基本給がすでに支給されており、残り20%の賃金調整のみが必要なため、年内に全社員の基本給が1,500リンギ以上となるだろうと述べた。
マクドナルド・マレーシアは現時点で国内で318店舗を運営し、1万5,000人以上の従業員を擁している。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、3月3日、ベルナマ通信、3月2日)

日系テクスケム、2021年通年で黒字化

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 日系テクスケム・リソーシズは、2021年通年(1ー12月期)決算を発表。売り上げは前年比6.84%増の10億8,732万リンギ、純利益は2,531万リンギで、前年の624万リンギの純損失から黒字化した。
工業部門でプロダクトミックスやコスト管理を実施し、高分子材料科学部門やベンチャービジネス部門でもコスト管理を実施したことが奏功し増収増益に貢献した。食品部門やレストラン部門は、新型コロナウイルス「Covid-19」感染拡大抑制策などの影響で売り上げが減少したものの、増益となった。
第4四半期は規制緩和により、店内飲食や社会活動ができるようになったことが、食品部門とレストラン部門の回復を押し上げ、同社の売り上げは前年同期比19.81%増、純利益が75.30%増となった。
今年の見通しについて、テクスケムは、厳しい事業環境が続くと予想を明らかにした。サプライチェーンの混乱や原材料不足、コスト上昇、為替レートの変動、輸送コストの上昇、新型コロナの感染拡大規制、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻などが不確実性を生み出すと懸念を表明。その上で、好調維持するために今後もコスト管理などを実施していくとした。

新型コロナの感染者数は2万7500人、基本再生産数は1に下降

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は、2日の新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は2万7,500人だったと発表した。累計感染者数は349万6,090人となった。
新たに1,841人が入院した。うちカテゴリー1(無症状)、カテゴリー2(軽度の症状)が1,164人、重症患者とされるカテゴリー3(肺炎の症状)、カテゴリー4(酸素吸入が必要)、カテゴリー5(人工呼吸器を装着する必要)は677人だった。
新たに2万7,557人が回復し、累計治癒者は316万9,669人となった。死者数は115人で、累計は3万2,942人。アクティブ感染者は、前日から172人減り29万3,479人となった。うち95.9%が自宅、1.2%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、2.8%が医療機関、0.2%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は68.6%に上昇した。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は、2,575万3,663人で、接種率は78.9%だった。ブースター接種完了者は1,481万832人で、接種率は45.4%となった。
1人の感染者が何人に感染を広げる可能性があるかを示す基本再生産数(R0/RT)は1.00に下降。サバ州、ジョホール州以外の州・地域で1.00を上回った。
また新たに9カ所のクラスターを確認。これまでに確認されたクラスターは6,798カ所に増え、現在感染者を出し続けているアクティブなクラスター数は475カ所で前日と変わらなかった。

クラン港とタンジョンプルパス港でコンテナ取扱量拡大へ

【クアラルンプール】 ウィー・カション運輸相は1日、セランゴール州クラン港とジョホール州タンジョン・プルパス港(PTP)でコンテナ取扱量を引き上げるために拡張工事を行っているとし、貿易拡大を下支えするとの期待を示した。
「第19回東南アジア諸国連合(ASEAN)港湾・海運展示会・会議2022」の基調演説でウィー大臣は、拡張工事によりクラン港のコンテナ取扱量は、2040年までに60%増加し、3,200万TEU(20フィートコンテナ換算)となり、PTPの取扱量は、2025年までに350万TEU増加する予定だと明らかにした。新型コロナウイルス「Covid-19」の感染拡大の影響で2020年のクラン港におけるコンテナ取扱量は2.5%減少したものの、2021年には3.6%増の1,370万TEUとなり、過去最高となったと言明。PTPのコンテナ取扱量も昨年は14%増の1,120万TEUと好調だったとした。世界中で買い物や消費パターンが変化したことで、電子商取引が成長したと言明。流通や倉庫移設の需要が高まっているとした上で、デジタル自由貿易地域などのイニシアチブは、貿易の成長を加速させると述べた。
ウィー大臣によると、世界のコンテナの取扱量ランキングで、クラン港は12位、PTPは15位となっている。
(ザ・スター、3月2日、ベルナマ通信、エッジ、3月1日)

パーム油価格、初めて8千リンギを突破

【クアラルンプール】 ロシアによるウクライナへの軍事侵攻により、両国が主要生産地となっているひまわり油の供給がストップしたことから、マレーシアのパーム油原油(CPO)価格が1日、初めて1トン当たり8,000リンギを突破した。
3月のCPO先物価格は712リンギ上がって8,163リンギに、4月は663リンギ上がって7,435リンギに、5月も463リンギ上がって6,762リンギとなった。ウクライナの生産ストップと港湾閉鎖による供給ギャップを埋めるため、バイヤーが一時的にパーム油や大豆油の買い占めに走ったことが要因とみられている。
ひまわり油はパーム油、大豆油に次いで、世界で3番目に多く取引されている植物油。ウクライナとロシアはひまわり油生産量でそれぞれ第1、2位となっており、世界全体の60%を占めている。輸出市場に関しては、両国がそれぞれ47%、29.9%を占めている。
CGS-CIMBリサーチは2月28日付けメモで、バイヤーによるCPO買い占めは、状況が改善するまで続く可能性が高いと分析。短期的にはCPO価格は高止まりする可能性が高く、1トン4,100リンギとしていた2022年の平均価格予想を上回っていると指摘した。
(エッジ、3月1日)

セランゴール州の駐車場、4月1日から電子決済へ完全移行

【ペタリンジャヤ】 セランゴール州は、4月1日からサバ・ベルナムとフル・セランゴールを除くすべての地区で、駐車料金の支払いを完全にオンライン化すると発表した。
オンライン決済の導入は今年1月より段階的に進められている。紙の駐車券やコイン式機械による手動支払いは3月31日に終了し、4月1日からスマートフォンアプリ「スマート・セランゴール・パーキング(SSP)」での支払いに一元化される。SSPには自動車登録番号の入力が必要となり、支払いはオンライン・バンキング、クレジットカード、イーウォレットのいずれかを選択する。アプリ上の決済手段を利用できない場合は、「SSP」「イークーポン販売店」の看板がある指定店舗100店舗での支払いも可能。現時点ではSSPに約200万人が登録しているという。
未使用のクーポンがある場合には、3月16日から4月30日までの期間内にSSPアプリ上で利用可能なクレジットに変換することができる。
セランゴール州はまた、今年から「2時間ゾーン」という特別な駐車ゾーンを繁華街で制定すると発表した。駐車時間を最長2時間に制限することで駐車スペース不足の緩和を図る。
(フリー・マレーシア・トゥデー、ポールタン、3月1日)

日本など30カ国の在マ外交官、ウクライナへの連帯表明

【クアラルンプール】 ロシアのウクライナ軍事侵攻に関して、日本を含む30カ国以上の在マレーシア外交官が1日、クアラルンプール(KL)市内に集まりウクライナに対する連帯を表明した。
イベントは在マレーシア・ウクライナ大使館が主催したもので、日本のほか欧州連合(EU)、英国、カナダ、韓国、シンガポール、アルゼンチン、コロンビア、ガーナなどの在マレーシア外交使節の代表が出席した。
スピーチに立ったウクライナ大使館のオレクサンデル・ネチテイロ大使は、ウクライナの主権と領土の保全に対して支持を表明した各国に対して感謝の意を示した上で、必要な防衛装備、医薬品、燃料、財源、避難所を提供してくれた人々に特に感謝すると述べた。
ネチテイロ大使はまた記者団に対し、曖昧な態度をとっているマレーシア政府に対してより明確な立場を表明するよう求めたことを公表。「ウクライナで起きていることは国連や東南アジア諸国連合(ASEAN)憲章に違反しており、マレーシアの基本的な外交政策の原則に反している」と指摘した。
■ロシア船の寄港を拒否=運輸省■
マレーシアに寄港する予定だったロシア籍の石油タンカーについて、マレーシア運輸省は1日、米国政府の制裁対象リストに掲載されていることを理由に国内港への寄港を認めないと言明した。
今月5日にクアラ・リンギ港への寄港を予定していたのはロシア船籍のオイルタンカー「リンダ号」で、イランで石油を積載し、現在はインド洋にいるという。
制裁対象となっているタンカーはプロムスヴァジバンクの子会社であるPSBリーシングが所有しているとされるが、同銀は事実関係を否定している。
(フリー・マレーシア・トゥデー、ベルナマ通信、3月1日)

新型コロナの感染者数は2万5854人、病床使用率は67.1%

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は、1日の新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は2万5,854人だったと発表した。累計感染者数は346万8,590人となった。
新たに1,754人が入院した。うちカテゴリー1(無症状)、カテゴリー2(軽度の症状)が1,179人、重症患者とされるカテゴリー3(肺炎の症状)、カテゴリー4(酸素吸入が必要)、カテゴリー5(人工呼吸器を装着する必要)は575人だった。
新たに2万5,548人が回復し、累計治癒者は314万2,112人となった。死者数は78人で、累計は3万2,827人。アクティブ感染者は、前日から228人増え29万3,651人だった。うち96.1%が自宅、1.2%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、2.6%が医療機関、0.2%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は67.1%に下降した。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は、2,575万2,136人で、接種率は78.9%だった。ブースター接種完了者は1,473万6,569人で、接種率は45.1%となった。
1人の感染者が何人に感染を広げる可能性があるかを示す基本再生産数(R0/RT)は1.02に下降。ジョホール州以外州・地域で1.00を上回り、最も高いのは、サラワク州で1.37だった。
また新たに7カ所のクラスターを確認。これまでに確認されたクラスターは6,789カ所に増え、現在感染者を出し続けているアクティブなクラスター数は475カ所に減った。