【クアラルンプール】 ロシアのウクライナ軍事侵攻に関して、日本を含む30カ国以上の在マレーシア外交官が1日、クアラルンプール(KL)市内に集まりウクライナに対する連帯を表明した。
イベントは在マレーシア・ウクライナ大使館が主催したもので、日本のほか欧州連合(EU)、英国、カナダ、韓国、シンガポール、アルゼンチン、コロンビア、ガーナなどの在マレーシア外交使節の代表が出席した。
スピーチに立ったウクライナ大使館のオレクサンデル・ネチテイロ大使は、ウクライナの主権と領土の保全に対して支持を表明した各国に対して感謝の意を示した上で、必要な防衛装備、医薬品、燃料、財源、避難所を提供してくれた人々に特に感謝すると述べた。
ネチテイロ大使はまた記者団に対し、曖昧な態度をとっているマレーシア政府に対してより明確な立場を表明するよう求めたことを公表。「ウクライナで起きていることは国連や東南アジア諸国連合(ASEAN)憲章に違反しており、マレーシアの基本的な外交政策の原則に反している」と指摘した。
■ロシア船の寄港を拒否=運輸省■
マレーシアに寄港する予定だったロシア籍の石油タンカーについて、マレーシア運輸省は1日、米国政府の制裁対象リストに掲載されていることを理由に国内港への寄港を認めないと言明した。
今月5日にクアラ・リンギ港への寄港を予定していたのはロシア船籍のオイルタンカー「リンダ号」で、イランで石油を積載し、現在はインド洋にいるという。
制裁対象となっているタンカーはプロムスヴァジバンクの子会社であるPSBリーシングが所有しているとされるが、同銀は事実関係を否定している。
(フリー・マレーシア・トゥデー、ベルナマ通信、3月1日)