メルセデス、EV「EQA250」投入で急速充電器を設置へ

【クアラルンプール】 独系メルセデス・ベンツ・マレーシアは10日、電動(EV)自動車「EQ」シリーズのエントリー・モデル「EQA250」のマレーシア市場投入を発表。同時に、年内に直流(DC)急速充電器13基を新規設置すると発表した。
「EQA250」はドイツからの輸入完成車(CBU)で、電気消費量は100キロメートルあたり17.6キロワット時、航続距離は429キロメートル。価格は27万8,201リンギ(保険料別)で、4年間の走行距離無制限保証、バッテリーについては8年もしくは走行16万キロメートルまでの保証が付属する。
DC急速充電器13基については、マレー半島のディーラー店舗を中心に設置する。「EQ」シリーズのオーナーは2023年末まで無償で利用でき、充電スポット・管理アプリ「ジョムチャージ」を利用して充電枠を予約する。また、「ジョムチャージ」の1年間利用権を提供し、すべての「ジョムチャージ」充電スポットでの半額充電が可能となる、先着1,000名限定キャンペーンも実施する。「ジョムチャージ」を運営するEVコネクションによると、現在、南北高速道路(NSE)沿いの充電スポットでは、50キロワットのDC充電器で1分あたり1.20リンギの費用がかかるという。
メルセデス・ベンツは、「2030年までに完全電化を目指す」という目標を掲げており、昨年11月には、EV用急速充電器設置に向け、国営石油会社ペトロナス子会社で、石油製品小売りのペトロナス・ダガンガンおよびEVコネクションとの間で提携に向けた覚書を交わしている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ポールタン、3月10日)

大型量販のロータスズ、旧テスコ62店舗の改装を完了

【クアラルンプール】 大型量販店「ロータスズ(Lotus’s)」を展開するタイ系ロータスズ・ストアーズ(M)は、買収済みの旧テスコ・ストアーズの62店舗について「ロータスズ」ブランドへの改装を全て完了したと明らかにした。
ロータスズ(M)は旧テスコ店舗の改装を進めると共に、2022年にはペラ州イポーとケダ州スンガイプタニに新たに店舗を開設。マレーシア国内の店舗網は64店となり、総従業員数は9,000人に及んでいる。
ロータスズ(M)は10日には、ロイヤルティプログラムとeコマースプラットフォームの両方を1つのアプリケーションに組み合わせた新しいオンラインプラットフォームを導入。またクリーンエネルギーへの取組の一環として、新たに12店舗とペラ州シンパンプライにある配送センター1カ所に太陽光パネルを設置する計画を公表した。8月までに設置を完了する。年間約1万4,461トンの炭素排出量削減を見込んでいる。
英テスコは2020年、マレーシアとタイにおける事業を106億米ドルで、タイのチャルーン・ポーカパン・グループ(CPグループ)に売却。その一環としてマレーシア事業のパートナーだったサイム・ダービーは、テスコ・ストアズ(マレーシア)の全持ち株30%を3億リンギでCPリテイル・デベロップメントに売却し、テスコ・ストアズ(マレーシア)は2021年2月に社名をロータスズ(M)に変更していた。
(マレーシアン・リザーブ、3月11日)

ランカウイで大型観光施設、「ザ・ランカスカ」をQ2にも着工

【クアラルンプール】 ランカウイ島の大型観光施設「ザ・ランカスカ」は、今年第2四半期に建設が開始される予定だ。建設・ビル管理のウィダド・ビジネス・グループ(WBG)とドバイのビン・ザイド・インターナショナル(BZI)が共同で開発する。総面積2,000エーカーで、開発総額は400億リンギ。
第1期は4年以内に完工予定で、▽国際規格のトーナメント用ゴルフコース▽ヴィラ・リゾートハウス▽ショッピングモール「デザイナーズ・ブランド・モール」▽ショッピングバザール「ザ・ランカスカ・ビレッジ」▽5つ星ホテル▽高級コンドミニアムーーなどを建設する。
WBGとBZIは、2021年3月に締結した協業契約に加え、今月7日に「ザ・ランカスカ」開発のための合弁会社(JV)を設けることで合意。WBGがJVの70%株式を、BZIが30%株式を所有する。
BZIは、ドバイを拠点に建築、エネルギー、貿易、不動産、テクノロジー、金融などに携わるコングロマリット、ビン・ザイド・グループの子会社。アブダビ王室のシェイク・ハレド氏が所有する。今後数年間でマレーシアに1,000億リンギの外国直接投資(FDI)を行なう計画だという。
(エッジ、ニュー・ストレーツ・タイムズ、3月10日)

ジェトロKL、スマート製造ワークショップを開催

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 日本貿易振興機構(ジェトロ)クアラルンプール事務所は9日、マレーシア標準工業研究所(SIRIM)との共催で、「日馬スマートマニュファクチャリングワークショップ」を開催した。

インダストリー4.0やスマートマニュファクチャリングに関連したソリューションを有する▽富士通▽日立▽KDDI▽三菱電機▽村田製作所▽NEC▽横河電機ーーの在マレーシア法人7社、マレーシアの中小製造業8社が参加し、オンラインで21件の商談を行った。

地場中小企業が、スマートマニュファクチャリングやインダストリー4.0技術導入が必要な生産工程や体制について相談し、日系企業側が導入可能性のある製品やサービスの導入のために必要なステップなど、初期段階の提案を行った。商談では今後、具体的な導入可能性を探るために工場訪問やコンサルテーションを進めていくことなどで合意した。

 ジェトロKLとSIRIMは、2019年5月から2020年2月にかけて日本企業のものづくりや生産管理システムを含む「日本式のスマートマニュファクチャリング」の理解促進を目指し、日系企業9社を講師とする10回のセミナーをマレーシア主要都市で開催し、地場製造業や製造業関連サービスなどに従事する約1,100人が参加した。 今回のワークショップは、日系企業のソリューションを実際に導入した地場中小企業の成功事例創出を目的に、関心のある地場中小企業を中心に8社を選定した。

新型コロナの感染者数は3万787人、病床使用率は69.8%

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は、10日の新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は3万787人だったと発表した。累計感染者数は374万1,986人となった。
新たに2,048人が入院。うちカテゴリー1(無症状)、カテゴリー2(軽度の症状)が1,277人、重症患者とされるカテゴリー3(肺炎の症状)、カテゴリー4(酸素吸入が必要)、カテゴリー5(人工呼吸器を装着する必要)は771人だった。
新たに2万6,457人が回復し、累計治癒者は339万3,999人となった。死者数は70人で、累計は3万3,567人。アクティブ感染者は、前日から4,260人増えて31万4,420人となった。うち96.1%が自宅、1.0%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、2.8%が医療機関、0.2%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は69.8%に下降した。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は、2,576万7,503人で、接種率は78.9%だった。ブースター接種完了者は1,520万2,158人で、接種率は46.6%に上昇した。
1人の感染者が何人に感染を広げる可能性があるかを示す基本再生産数(R0/RT)は1.04に下降。サバ州、ラブアン、ジョホール州、クランタン州以外の州・地域で1.00を上回った。
また新たに4カ所のクラスターを確認。現在感染者を出し続けているアクティブなクラスター数は419カ所に減った。