【クチン】  サラワク州初となる国産クラフトビール「1602クラフトビール」が9日、正式発売された。「ウィート」、「ペールエール」、「エクストラダーク」、「ラガー」の4種類を用意する。

「1602クラフトビール」という名称は、最古と言われるボルネオ島地図が1602年に出版されたことにちなんでいる。サラワク州が独自のビールを生産できることを証明し、ボルネオ島を再び世界に紹介する。「ペールエール」「エクストラダーク」はイギリスやアイルランド風、「ラガー」はドイツ風で、発酵には伝統的な酵母を使用しているという。

醸造業を営むビンセント・リー氏が工場でのビール大量生産を試みたが、香りや味の点から品質が劣ると判断し、手作りのクラフトビールへと方向転換。マレーシア人のランディ・リュー氏とドイツ・バイエルン出身のハンス・ゲルナー氏の2人に声を掛け、クラフトビール製造に至った。リュー氏の醸造所コンサルタントとしての経験や1308年から代々ビール醸造に携わってきたゲルナー氏の経験が「1602クラフトビール」製造に活かされている。

「1602クラフトビール」は、現在クチンとシブの飲食店や娯楽施設、ミニマートなどで販売されている。ミリやコタキナバル、インドネシアの西カリマンタン州でも近日販売開始される予定だ。
(ボルネオポスト、2月8日)