LRTバンダラヤ駅の線路補修工事に7カ月要=運輸相

【クアラルンプール】 アンソニー・ローク運輸相は22日、軽便鉄道(LRT)アンパン線バンダラヤ駅付近で起きた線路損傷について、修理に最長7カ月を要するため、9月頃までバンダラヤーマスジット・ジャメ間の運行を休止すると明らかにした。

公共輸送機関を管轄するプラサラナ・マレーシアがコンサル企業アルプ・ペルンディンに依頼した調査の結果、バンダラヤ駅付近の高架橋や橋脚構造の損傷度が深刻だと判明し、近くの44階建て高層ビル工事現場からの飛散物が原因であることも再確認された。構造強化に向けた工事を3月初旬に開始し、2カ月で一時的な修繕を、残りの5カ月で総合的な修繕工事を行う。

ローク運輸相は、高層ビルの工事が公共陸運局(APAD)の許可なく開始されたため、開発業者に対して法的措置を検討しているとし、近隣住民に対し、通勤・通学に長期間支障をきたすことを謝罪すると述べた。運休期間中は代替シャトルバスを配備し、また、首都圏大量高速輸送(MRT)プトラジャヤ線の3月の全線開通後には代替ルートとして利用できるとしている。
(ザ・サン、ザ・スター、ニュー・ストレーツ・タイムズ、2月23日、ポールタン、ベルナマ通信、2月22日)

ネスレマレーシア、栄養食品のワイスを1.65億リンギで買収

【ペタリンジャヤ】 ネスレ(マレーシア)は、国内栄養食品事業の拡大に向けて、完全子会社ネスレ・プロダクツを通じ、栄養食品のワイス・ニュートリション(M)の100%株式をワイス(香港)ホールディングから1億6,500万リンギで取得する条件付株式売買契約を締結した。

ネスレ(マレーシア)が22日付けでブルサ・マレーシア(マレーシア証券取引所)に宛てた声明によると、ワイス・ニュートリション(M)の事業や販売網を活用し、栄養食品分野の市場シェア拡大を目指す。ネスレ・マレーシアの72.61%株式を所有するソシエテ・デ・プロデュイ・ネスレSAは、ワイス(香港)の直接持株会社でもあるため、今回の買収は関連当事者取引とみなされるという。

ワイス・ニュートリション(M)は2013年に設立。幼児、妊娠中・授乳中の母親、高齢者を対象としたプレミアム栄養製品である「S-26」、「S-26ゴールド」、「アシェンダ」、「プロママ」、「エナーカル・プラス」などを販売している。
(ザ・スター、2月23日、エッジ、2月22日)

イオン(M)、22年通期は増収増益

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 イオン・カンパニー(M)は22日、2022年通期(2022年1月ー12月)決算を発表。売り上げは前年比14.1%増の41億4,109万リンギとなり、税引き前利益は2億1,147万リンギで、61.4%の大幅増となった。

小売り事業の売り上げは、祝祭時期や年末年始の商機に支えられ、9億370万リンギとなり、前年から5.8%アップした。またショッピングモールへの客足回復に伴いテナントの入居率が上昇したことで、不動産管理サービス事業の売り上げも前年比14.6%増加し1億5,801万リンギとなった。

大野惠司社長は、増収増益となったことについて、経済活動が再開されたことが直接的な要因だと説明。また祭事シーズンの消費に支えられたことも相まって、世界的なインフレ圧力やサプライチェーンの課題にも関わらず、新型コロナ流行前の水準まで収益を回復させることができたとした。またこれまでは顧客のニーズを満たすことに注力してきたが、今後はサステナビリティ計画を推進し、長期的に株主や顧客、従業員に対して価値を創出していきたいと言明。今後も太陽光発電や廃棄物管理システムの導入を進めていくと述べた。

今年の州議会選挙、6月下旬の同時開催で6州首相が合意

【クアラルンプール】 今年州議会の任期が満期を迎える▽セランゴール▽ペナン▽クランタン▽トレンガヌ▽ケダ▽ネグリ・センビランーーの6州が、6月下旬に州議会選挙を同時開催する方向で基本合意した。

セランゴール州のアミルディン・シャリ州首相とペナン州のチョウ・コンヨウ州首相がソーシャルネット上で明らかにした。今後は各州の与党内で州議会解散時期について話し合われることになる。なお選挙日程は最終的に選挙委員会(EC)が決定する。

アミルディン氏とチョウ氏によると、22日に開催された統治者会議のオブザーバーとしてクアラルンプール(KL)を訪れた他の4州の首相と話し合いを行い、州議会選挙の同時開催を検討する方向で合意。実施時期については、基本的に6月の第4週、もしくは第5週の線で検討することを決めた。余計な選挙コストをかけないためで、決定に当たっては各州の利害関係者で調整した上で、州スルタンもしくは知事の同意を得ることが必要となる。

州議会が解散されると、60日以内に選挙を実施しなければならない。各州の任期はセランゴール州が6月26日、ネグリ・センビラン州が7月2日、ケダ州が7月3日、ペナン州が8月3日、クランタン州が8月28日、トレンガヌ州が9月1日となっている。ただしネグリ・センビラン州議会は今年は議会が招集されないため、最後に開催された議会から6カ月後の6月2日に自動解散することになる。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ザ・スター、2月23日)

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【クアラルンプール】 今年州議会の任期が満期を迎える▽セランゴール▽ペナン▽クランタン▽トレンガヌ▽ケダ▽ネグリ・センビランーーの6州が、6月下旬に州議会選挙を同時開催する方向で基本合意した。

新型コロナの感染者数は229人、4日ぶりの200人台

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省の総合情報提供サイト「KKMNOW」によると、22日の新型コロナウイルス「Covid-19」感染症の新規感染者数は229人となり、累計感染者数は504万1,587人となった。
新たに227人が回復し、累計は499万5,306人、死者数は2日連続のゼロとなり、累計は3万6,957人を維持した。アクティブ感染者は、前日から2人増えて9,324人。そのうち96.5%が自宅、3.4%が医療機関、0.1%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は76.6%、ICU病床使用率は62.6%、人工呼吸器使用率は36.6%となった。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は2,754万1,159人となり、接種率は84.3%。1回目のブースター接種完了者は1,631万1,412人で、接種率は49.9%、2回目が80万6,088人となり、2.5%だった。

プラサラナとシャトルバス配車「クムプール」、試験運行を開始

【クアラルンプール】 アンソニー・ローク運輸相は21日の下院質疑で、公共輸送機関を管轄するプラサラナ・マレーシアとシャトルバスの配車・予約サービス「クムプール」が、自宅と公共交通機関の駅を結ぶシャトルバスを地域限定で試験運行していると明らかにした。

公共交通機関の利用促進に向けた取り組みについて質問を受けたローク運輸相が明らかにしたところによると、試験中の利用料金は1回につき1リンギ。対象地域は、クアラルンプールのワンサ・マジュ地区とセランゴール州シャアラムのアラム・メガ地区だが、地域をさらに増やす計画もある。

またローク運輸相は、同じ目的地に向かう別の乗客と相乗りする「ライドシェア」制度の導入についても検討を行っていると説明。複数の配車サービス企業と可能性を協議しているとし、実現した場合は利用料金を直接下げることができると述べた。
(ザ・サン、ザ・スター、2月22日、ベルナマ通信、2月21日)

第2四半期に12万リンギの中国製EVを発売予定=通産省

【クアラルンプール】 通産省(MITI)によると、第2四半期に低価格の電気自動車(EV)モデルが投入される見通しだ。

MITIのノラズマン・アユブ副事務局長によると、MITIでは中国からの低価格EV輸入を奨励しており、第2四半期に12万リンギのEVモデルが投入される見込み。国内で購入可能なEVのうち現状最も低価格なのは、中国・長城汽車の小型EV「オラ・グッド・キャット(欧拉好猫)」のベースモデル「400プロ」で、保険なし価格は13万9,800リンギ。他に15万リンギ以下なのは、中国BYD(比亜迪汽車)「アット3」で14万9,800リンギ。

ノラズマン氏は、「2025年までに1万基の公共EV充電施設を設置」という目標について改めて言及し、高速道路運営のプラス・マレーシアとも協力し、充電施設を設立していくと述べた。充電施設に投資する投資家も募る予定だという。

テンク・ザフルル通産相が昨年12月、通産省の電気自動車(EV)導入目標について発表しており、EVおよびハイブリッド車が市場総需要量(TIV)に占める割合を2030年までに15%、2040年までに38%にするとしている。
(ポールタン、2月21日、ベルナマ通信、2月18日)

JR貨物がマレー鉄道に貨物輸送に関する技術供与

【クアラルンプール】 マレー鉄道(KTMB)は、日本貨物鉄道(JR貨物)から貨物輸送に関する技術移転を受けたと明らかにした。今年半ばのゲマスージョホールバル間での複線路線の運行開始により貨物列車の輸送量が倍増するため、日本の経営・技術知識を活用するという。

KTMBのオペレーションコントロール担当シニアマネージャー代理のサリム・ミスディ氏は、KTMBの運営スタッフがJR貨物の貨物鉄道輸送の専門家から鉄道輸送ロジスティクスを効率的かつ最適に取り扱うためのトレーニングを受けたとし、列車数を現在の15両から25両まで増やし、クラン港との往復などの貨物需要増に対応する予定だと述べた。

KTMBカーゴ・サービスのマネージャーであるユスリ・アフマド氏は、行動規制令(MCO)の終了後、貨物量は毎月10ー15%ずつ増加しており、コンテナの海外輸送も扱っているとし、JR貨物の技術やシステムは、KTMBの効率向上に役立つと述べた。

JR貨物の西村公司海外事業部長は、ポートクラン駅に近いイポーやニライをマレーシアとタイ、中国、ラオスとの間の輸送拠点にすること、クアラルンプール市街地周辺に国内貨物駅を建設し、国内需要を喚起することなどを提案しているとし、貨物鉄道運営で重要なのは、トラック輸送から鉄道輸送への切り替えによるコストダウン、サービス品質の向上、安全性、定時性、頻度、ラストワンマイル輸送でのスムーズな集配、貨物輸送業者との協力などだと言明。ゲマスージョホールバル間の電化複線路線では、特別な顧客や大口顧客だけに焦点を当てるのではなく、小口顧客にも貨物サービスを提供すべきだとし、これにより貨物量も大きく増加するとした。また、KTMBのインフラ整備は、鉄道貨物事業、特に長距離輸送を効率化し、マレーシアがタイ、中国、ラオスへの貨物輸送の地域的なハブとなる道を開く可能性があると述べた。

JR貨物は2年前にも同様の技術移転プログラムを実施し、KTMBの鉄道システムの評価と改良を行っている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ベルナマ通信、2月21日)

ニトリがスリアKLCC店をオープン、国内7カ所目

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ニトリホールディングス(本社・北海道札幌市)は、23日にマレーシア7号店をクアラルンプールのショッピングモール「スリアKLCC」内にオープンする。

ニトリグループとしては894店舗目となる。店舗名は「ニトリ・スリアKLCC店」。4階に位置し、売り場面積は約308坪。営業時間は午前10時から午後10時00分。

同社はマレーシア国内において、これまでクアラルンプール(KL)の「ららぽーとブキ・ビンタンシティセンター」、「パビリオン・ブキジャリル」、セランゴール州プトラジャヤの「IOIシティモール」、ペタリンジャヤの「ワンウタマ・ショッピングセンター」と首都圏に出店してきたが、昨年12月に5号店をジョホールバルの「ミッドバレー・サウスキー」に地方初出店し、今年1月にも6号店を同じくジョホールで「トッペン・ショッピングセンター」にオープンしていた。

ニトリは、「住まいの豊かさを世界の人々に提供する」という同社のロマンを実現するため、今後も積極的に海外展開を進めていく方針だ。

新型コロナの感染者数は184人、3日連続で200人台

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省の総合情報提供サイト「KKMNOW」によると、21日の新型コロナウイルス「Covid-19」感染症の新規感染者数は184人となり、累計感染者数は504万1,358人となった。
新たに192人が回復し、累計は499万5,079人、死者数は4日連ぶりにゼロとなり、累計は3万6,957人を維持した。アクティブ感染者は、前日から8人減って9,322人。そのうち96.4%が自宅、3.5%が医療機関、0.1%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。病床使用率は75.8%、ICU病床使用率は64.0%、人工呼吸器使用率は38.0%となった。
同日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は2,754万1,073人となり、接種率は84.3%。1回目のブースター接種完了者は1,631万1,175人で、接種率は49.9%、2回目が80万5,663人となり、2.5%だった。