書店チェーンの米系ボーダーズ、8月末で国内営業を終了

【ペタリンジャヤ】 書店チェーンの米系ボーダーズ・マレーシアは、8月31日に国内営業を終了すると明らかにした。

オンライン店舗は先行して5月31日から営業を終了しており、クアラルンプール(KL)のショッピングモール「バングサ・ビレッジ2」にある店舗は7月31日で閉店する。

ボーダーズ・マレーシアは、コングロマリットのベルジャヤ・コーポレーションの子会社であるベルジャヤ・ブックスが運営し、2005年にベルジャヤ・タイムズスクエアに1号店をオープン。現在ではKL市内でバングサ・ビレッジ2の他、クイル・シティ・モール、パンタイ・ホスピタルKL、グレンイーグルス・ホスピタルKLにおいて4店舗を営業している。

ベルジャヤ・ブックスはバングサ・ビレッジ2店に掲示した「閉店のお知らせ」で、長年にわたって書店を支えてくれた顧客に感謝するとし、最後まで最高のカスタマーサービスを提供することを約束すると述べた。

なお、米国のボーダーズ・グループは2011年2月に破産申請し、米国内の全店舗を同年9月までに閉店している。
(ウィアードカヤ、6月16日、フリー・マレーシア・トゥデー、6月15日)

三菱モーターズマレーシア、出張サービスを開始

【クアラルンプール】 三菱モーターズ・マレーシア(MMM)は、出張サービスを行う新たなアフターセールス・サービス「三菱自動車モバイル・サービス・ユニット」の活動を開始した。

「三菱自動車モバイル・サービス・ユニット」は、ピックアップトラック「トライトン」を改造したものを利用し、整備士が顧客の自宅などに出張して修理・整備するサービス。「トライトン」には車両診断スキャナー、スタンド付き油圧ジャッキ、エアコンプレッサー、道具セットが装備されており、オイルフィルターなどのスペアパーツや、潤滑油などのメンテナンス製品を積載するスペースも完備している。予約は電話(1800ー18ー8161)で受け付けている。
(ポールタン、6月18日)

CCS共同スタディにJFEスチールが参加

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 石油資源開発(本社・東京都千代田区、JAPEX)、日揮ホールディングス(本社・神奈川県横浜市)、川崎汽船(本社・東京都千代田区)の3社、ならびにJFEスチール(本社・東京都千代田区)は、マレーシアの国営石油会社ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)と進めているマレーシアにおける二酸化炭素(CO2)回収・貯留(CCS)に係る共同スタディと連携した、日本を起点とするCCSバリューチェーン構築を目指す共同検討の実施について合意し、19日付けで4社による覚書を締結したと発表した。

JAPEX、日揮グループの海外設計・調達・建設(EPC)事業会社である日揮グローバル、川崎汽船の3社は、マレーシア国内におけるCO2地中貯留に関する適地調査や技術的検討、ならびにサラワク州ビントゥル地区にあるペトロナスのLNG基地からのCO2の回収・輸送や、日本を含むマレーシア国外からの将来的なCO2受け入れの可能性検討などを、ペトロナスと共同で進めている。この一環で、3社が、日本からのCO2受け入れを想定した調査や候補先との対話を進めた結果、自社事業におけるCO2実質排出量削減を検討するJFEスチールと今後の方向性が一致したことから、4社での本共同検討の実施に合意した。

4社は今後、JFEスチールの日本国内の製鉄所で排出されるCO2の分離・回収およびマレーシアまでの液化CO2の海上輸送と受け入れまでのCCSバリューチェーン構築について、必要な設備やコストなどを含めた検討を行う。また、同共同検討は、ペトロナスとの本共同スタディにおける、マレーシア国内におけるCO2の受入・貯留に係る検討とも適宜連携する。

4社は、本共同検討を通じた国際的CCSバリューチェーン構築により「アジア・エネルギー・トランジション・イニシアティブ」が目指すアジア地域の脱炭素社会の実現をはじめとした、2050年カーボンニュートラル社会実現へ貢献していく方針だ。

日本ペイントとペトロナス、協業でグラフェン配合塗料発売へ

【ペタリンジャヤ】 日本ペイント・マレーシアは、国営石油会社ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)子会社のペトロナス・テクノロジー・ベンチャーズ(PTVSB)と協業し、石油・ガス(O&G)業界向けの保護塗料を発売すると発表した。

新製品「9049GR」は、ペトロナスが開発した鉄骨構造用の塗装添加剤「プロシールド・プラス」を配合している。炭素原子のシート状物質「グラフェン」を導入することで、厳しい気象下での腐食保護機能を強化し、塗装した鉄の平均寿命を最長16年まで伸ばすことが可能となっている。

ペトロナスのアードリン・アズリ技術・商業化担当副社長は、今回の提携は、両社の持続可能性追求における重要な第一歩であり、画期的なグラフェン活用製品「プロシールド・プラス」の普及において日本ペイントと協力できることを嬉しく思うと述べた。

日本ペイントのヨー・センヘン社長は、ペトロナスの協力に感謝するとし、新市場への参入は、「B2B(企業間取引)セグメントにおける市場シェアを今年42%、2025年までに60%に引き上げる」という同社の目標に沿ったものだと述べた。
(ザ・サン、6月19日、ビジネストゥデイ、6月16日)

自動車開発のフヂイ、UniMAPとEVの研究・商業化で協力へ

【クアラルンプール】 車両開発のフヂイ・エンヂ二アリング(本社・三重県鈴鹿市)とマレーシア・ペルリス大学(UniMAP)は、電気自動車(EV)研究・商業化における協力関係構築に向け、覚書を締結した。

6月9ー11日にクアラルンプールで開催されたカスタムカー・ショー「東京オートサロン」のマレーシア版「東京オートサロンKL2023(TASKL2023)」で覚書を締結。UniMAPの学生をフヂイ・エンヂ二アリングに派遣し、産業訓練プログラムを強化する。

フヂイの藤井充代表取締役は、日本とマレーシアの協力関係を通じ、より競争力のあるEVを作りたいと考えているとし、UniMAPと協力し、両国のエンジニアの交流と技術開発を促進していくと述べた。

UniMAPのザリマン・サウリ副総長は、フヂイとのEVの共同開発・商品化は同校の自動車技術開発の取り組みに沿ったものだとし、UniMAPではモータースポーツなど、様々な自動車分野での技術開発を行っていると述べた。

TASKL2023はマレーシア国際貿易展示センター(MITEC)で開催され、13万平方フィートの展示会場で日本やマレーシアのカスタムカーを展示。3日間の来場者数は9万1,000人に達した。
(ポールタン、6月16日)