JALとANAの日マ間の航空燃油サーチャージ、8月より値下げ

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 日本航空(本社・東京都品川区、JAL)と全日本空輸(本社・東京都港区、ANA)は、日本ーマレーシア間の8ー9月発券分の燃油特別付加運賃(サーチャージ)を発表。両社とも国土交通省に申請中だが、認可された場合には片道2,000円程度の値下げとなる見込みだ。

JALの日本発着区間設定額(旅行開始国が日本、片道)は、6ー7月の1万7,900円から8ー9月には1万5,000円に値下げする。旅行開始国が日本以外の場合、6ー7月の121米ドルから8ー9月は102米ドルとなる。日本ータイ、シンガポール、ブルネイ、ロシアも同額となる。

ANAの8ー9月の日本発着区間設定額(旅行開始国が日本、片道)は1万3,000円で、6ー7月の1万5,500円から引き下げる。旅行開始国が日本以外の場合、6ー7月の105米ドルから8ー9月は80米ドルとなる(欧州、英国以外で購入の場合)。日本ータイ、シンガポール、ミャンマー、カンボジアも同額。

燃油サーチャージは、ジェット燃料価格に応じて国際線の運賃に上乗せする特別料金。2カ月ごとに見直しされており、2022年には燃料価格の高騰や円安の影響を受け、両社とも過去最高額となっていた。

宿泊料値上げや米ドル決済を検討すべき=ホテル協会

【クアラルンプール】 マレーシア・ホテル・オーナー協会(MAHO)は、同協会に加盟するホテルに対して、最低賃金の引き上げ、残業代の増加、電気代上昇によるコスト増の影響を軽減させるために、宿泊料金の値上げや、外国人観光客に対する米ドル決済を検討するよう呼びかけた。

テオ・チェンホン会長は、観光業とホテル業は新型コロナウイルス感染拡大に伴い打撃を受けたが、完全に回復しておらず、コロナ流行時に宿泊料金を30ー40%引き下げたままの状態で、料金を元に戻していないと言明。運営コストが非常に高くなっていることから、ホテルは収益を上げるために対策を取る必要があるとした。稼働率も45ー55%程度にとどまっており、回復していないという。

テオ会長によると、2022年5月に最低賃金が1,200リンギから1,500リンギに引き上げられたことで、人件費は最大で40%上昇し、2022年9月より週の労働時間が48時間から45時間に短縮されたことで、残業代も増加した。また一般家庭以外の電気料金が引き上げられたことで、電力コストも35ー50%上昇したという。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、6月21日)

銀聯とペイネットが業務提携、QRコード決済を相互に受け入れ

【ペタリンジャヤ】 中国の銀聯国際は、マレーシアの電子決済機関ペイメント・ネットワーク・マレーシア(ペイネット)と、互いのQRコードを受け入れる業務提携で合意した。銀聯国際はユニオンペイ(銀聯)の国際事業を手掛ける子会社。

9月からユニオンペイのカードを所有する中国人旅行者はマレーシア全土で、ペイネットのドゥイットナウQRコードを受け入れる商店で電子決済ができる。
後の段階で、ドゥイットナウQRコードでの決済が可能なイーウォレットの所有者は、中国およびユニオンペイが利用されている国の加盟商店での決済が可能になる。

銀聯国際の蔡剣波代表は声明で「外国旅行が徐々に回復する中での意義ある提携だ。ユニオンペイのカードで中国人旅行者は、ATM(現金自動預け払い機)やPOS(販売時点情報管理)端末での取引だけでなく、モバイル決済ができるようになる」と語った。

ユニオンペイがQRコードの相互受け入れで合意したのは東南アジアでマレーシアが初めて。マレーシアはキャッシュレス決済の割合で東南アジア2位。イーウォレット所有者は26年には2,500万人になると推定されている。
(ザ・サン、6月21日)

世界競争力ランク、マレーシアは27位に5ランクアップ

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 スイスのビジネススクール、国際経営開発研究所(IMD)が発表した「2023年世界競争力年鑑(WCR)」によると、マレーシアは調査対象64カ国・地域中27位となり、昨年の32位から5ランクアップした。

同ランキングは、世界の57の連携機関と協力して収集した統計データや、ビジネスコミュニティ、政府機関、専門学者からのフィードバックなどに基づき、4つの指標を柱に336項目で評価し、ランク付けしたもの。

4つの指標において、マレーシアは経済パフォーマンスでは12位から7位に、政府の効率性は38位から29位に、ビジネスの効率性では38位から32位に、インフラでは37位から35位となり全指標でランクアップした。

総合トップは昨年に続きデンマーク。2位以下は▽アイルランド▽スイス▽シンガポール▽オランダーーの順となった。最下位の64位はベネズエラ。 日本は35位で、昨年から1ランクダウンとなった。

東南アジア諸国連合(ASEAN)からは、タイが3ランク上がって30位、インドネシアが10ランクアップの34位となったが、フィリピンは4ランク下降して52位となった。

日本デザイナー学院マレーシア校、3Dアニメーション学科が開設

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 マレーシア初の日本のカレッジである日本デザイナー学院マレーシア校で、新設学科である3Dアニメーション学科が6月に正式に開講した。

同カレッジは呉学園グループが2022年6月にセランゴール州スバン・ジャヤのショッピングモール「サンウェイ・ジオ・アベニュー」に開校したもので、マンガやアニメ、イラストなど、日本発のクリエイティブに関して実践的な教育を行う高等教育機関。同分野で世界を舞台に活躍できる国際的なクリエイターの育成を目標としている。

3Dアニメーション学科は、アニメーション制作会社と共同で開発された実践的なカリキュラムに重点を置いており、先進的なアニメーション業界のニーズを理解し、技術的・芸術的スキルに基づいたストーリーテリングで才能を育成することを方針としている。卒業後の主な進路としては、CGI映画、テレビ番組、広告、ゲーム業界、エクステンデッドリアリティの分野での就職が見込まれている。また、3Dアニメーション学科設置にあわせて、公式キャラクターとして「富ちゃん」も発表された。