181のSOPを1つに簡素化、4月1日のエンデミック移行で

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 イスマイル・サブリ・ヤアコブ首相が4月1日より新型コロナウイルス「Covid-19」のステータスがエンデミック(風土病)の段階に移行すると発表したことを受け、ヒシャムディン・フセイン上級相(国防相兼任)は9日、181に及んでいた標準的運用手順(SOP)を1つに簡素化すると発表した。
残る1つには「1988年感染症予防および管理法(法律第342号)」に基づき▽公共の場所でのマスク着用▽営業時間は許可証・ライセンスに準じる▽手指の消毒▽国家戦略に基づく感染テスト推進▽感染が疑わしいあるいは陽性の場合は保健省のガイドラインに基づく▽施設入場の際の「MySejahtera」及び「MySJTrace」使用▽1メートルの社会的距離の確保▽換気の徹底▽施設の清掃・清潔維持▽特定の活動におけるワクチン接種規定の順守ーーの10項目が盛り込まれる。
またSOP簡素化に合わせ、▽交通・旅行▽教育▽小売・飲食▽閉鎖された職場▽開放的な職場▽イベント・式典・観光アトラクション▽宿泊施設▽宗教イベント冠婚葬祭▽スポーツ・娯楽・レジャーーーの9項目に関して、義務ではないが推奨されるガイドラインを近くウエブサイト上で詳細を発表する。
■ワクチン未接種の入国者は5日間の隔離■
4月1日より国境が再開されることに関連して、カイリー・ジャマルディン保健相は海外からマレーシアに到着するワクチン未接種者にはマレーシア国内のルールが適用されるとし、入国時の5日間の隔離が求められるほか、飲食店での店内飲食が禁じられると述べた。また許可証・ライセンスに準じる営業が認められるようになることに関連して、ナイトクラブのみは感染リスクが高いとの理由で4月1日以降も営業再開を認めないと述べた。

タイ・カンボジアとの空路VTL、15日に開始=運輸相

【プトラジャヤ】 ウィー・カション運輸相は5日、新型コロナウイルス「Covid-19」のワクチン接種を完了した者を対象に隔離なしで出入国を認める「ワクチン接種完了者向けトラベル・レーン(VTL)」について、マレーシア、タイ、カンボジア間で3月15日に空路VTLを開始すると明らかにした
ウィー運輸相によると、タイとの間では、指定航空会社がクアラルンプール-バンコク間で毎日6便、クアラルンプール-プーケット間で毎日4便を運航する。カンボジアとの間では、指定航空会社がクアラルンプール-プノンペン間を1日2便運航する。タイ、カンボジアとの合意の上で追加便も検討する。標準的運用手順(SOP)や衛生規約についてはまもなく発表される予定だという。
ウィー運輸相は、他の近隣諸国とも安全に往来を再開するための協議を継続すると述べた。
マレーシアはシンガポールと空路・陸路VTL協定を結んでおり、これまでクアラルンプール-シンガポール間のみだった空路VTLが、16日からペナン-シンガポール間に拡大される。ブルネイとの間でもVTL協定を結ぶことで原則合意している。
(ベルナマ通信、フリー・マレーシア・トゥデー、3月5日)

シンガポール系アスコット、宿泊施設3カ所開設へ

【ジョージタウン】 シンガポール系キャピタランド・インベストメントの完全子会社であり宿泊事業に携わるアスコットは、今年第3四半期までにクアラルンプールとペナンで、宿泊施設3カ所をオープンする予定だと明らかにした。
先行して3日、高級サービスアパート「アスコット・ガーニー・ペナン」をペナン州ジョージタウンに開設した。「アスコット・ガーニー・ペナン」は、旧ガー二ー・リゾートホテル&レジデンスを改装したもので、不動産開発の上場企業プレニチュードが所有し、アスコットが管理する。スタジオタイプから1ー2ベッドルームまでの37階建、全271室で、洗濯機・乾燥機なども完備。ジョージタウン中心部の海沿いに位置し、インフィニティープール、ジム、子供用プレイルームなどの共用施設を備え、ビジネスやレジャーでの長期滞在に対応している。
アスコットは昨年11月に同じくペナンでサービスアパート「スカイ・レジデンス・プライ」をオープンしており、1室あたり39平方メートル以上という広さ、ブキメルタジャムの工業地帯に近いという立地、プールやジムなどの共用施設が充実していることから法人客や家族連れから支持を集めている。「スカイ・レジデンス・プライ」は、スタジオタイプから2ベッドルームまでの全168室で、最長で9カ月間の滞在が可能。11月のオープン当初の稼働率は20%程度だったが、12月には60%まで急上昇したという。
(ベルナマ通信、ニュー・ストレーツ・タイムズ、3月3日)

プロトンの2月の販売台数が大幅増、生産回復で

【クアラルンプール】 国民車メーカー、プロトン・ホールディングスは3日、2月の販売台数が前月比107%増の9,225台だったと発表した。
プロトンによると、2月の販売ランキングで2位に返り咲き、市場シェアは20.2%。1ー2月の累積市場シェアは15.9%となった。昨年末の大規模洪水で被災した部品メーカーが復旧し、セランゴール州シャアラムとペラ州タンジョン・マリムにある組立工場での生産が全面的に再開したことが好調に寄与した。また、1ー2月の市場総需要量(TIV)は前年同期比11.4%増と推定されるとした。
一方、Aセグメント「サガ」は、生産・販売活動の回復が遅れたため、販売台数は通常の月平均を下回る2,951台にとどまった。完全な回復には数カ月を要するという。他モデルの販売は好調で、SUV「X50」は3,002台、SUV「X70」は1,119台を販売し、各セグメントで首位の座を維持した。
国内販売台数はまだ昨年を下回っているが、輸出は上昇傾向にあり、1ー2月の輸出台数は、前年の187台に比べ72.8%増の323台だった。
今後、プロトンは販売・サービス網を拡充する予定だ。3S(販売、サービス、部品交換)/4S(販売、サービス、部品交換、板金塗装)の店舗数を増やすことで、アフターサービスの質を向上させる。部品不足により修理の待ち時間が長くなっている問題を解決するために、頻繁に使用される部品22種類については全販売店で3カ月分の在庫を持つことが義務付けられたという。
(エッジ、ベルナマ通信、ニュー・ストレーツ・タイムズ、3月3日)

ファイアフライ、ペナンとJBやクチン結ぶ路線を4月に運航へ

【クアラルンプール】 マレーシア航空グループ(MAG)子会社で、格安航空のファイアフライは4月11日より、ペナンとジョホールバル、クチン、コタキナバルを結ぶ路線の運航を開始する。3月1日よりウェブサイト、アプリ、予約オフィス、旅行代理店での予約・販売を開始した。
3日に開催されたメディア向けイベントでフィリップ・シー最高経営責任者(CEO)が明らかにしたところによると、使用機材は、昨年投入したナローボディ・ジェット、ボーイングB737ー800機で、路線のチケットは69リンギから販売する。ペナンージョホールバル線は1日2往復、ペナンからクチンおよびコタキナバルの路線は1日1往復をそれぞれ運航。4月25日からはペナンージョホールバル線を1日3往復、ペナンからクチン、コタキナバルへは1日2往復に増便し、ハリラヤ(断食月明け大祭)に向けた渡航需要に応えるという。
ファイアフライは、外国人観光客の受け入れが再開されるまで、国内外の観光客に人気のサバ州に注力する計画で、国内観光を促進するため向こう6カ月は割引キャンペーンなどを実施する予定だ。一方で国際線については、親会社のマレーシア航空が運航していた東京や台湾線の再開に向けて検討している。中国線に関しては新型コロナ「Covid-19」感染症への規制が厳しいため、2023年になる見込みだという。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、3月4日、ベルナマ通信、3月3日)

メルセデス、国内生産「A200」「A250」の改良版投入

【クアラルンプール】 メルセデス・ベンツ・マレーシア(MBM)は、ベンツAクラス「A200」および「A250AMG」の改良版を投入した。
自動車関連ポータルサイト「ポールタン」によると、MBM公式サイト上での仕様変更について確認取材をしたところ、MBMがマイナーチェンジを行ったことを認めた。エンジン、ブレーキなど基本的構造の変更はしなかったが、現地組立(CKD)を昨年開始したAクラス・セダン(V177型)「A200」は、発売からわずか4カ月で新機能や装備を追加、輸入完成車(CBU)からCKDに移行した際に廃止した64色のアンビエント照明や助手席パワーアジャスタブル・シートを復活させたという。また「A200」「A250AMG」ともに、死角に車両がいる場合注意喚起を行う「ブラインドスポット・モニター」、ワイヤレス充電やリモコンキー、車線逸脱を防止する「アクティブ・レーン・キープ・アシスト」、自動ハイビーム機能なども追加装備した。
価格は改良に伴い、「A200プログレッシブ・ライン」で22万459リンギから、「A250AMG・ライン」で24万3,858リンギから(保険なし、売上・サービス税減免適用)に値上げした。発売当初はそれぞれ21万903リンギ、23万9,858リンギだった。
(ポールタン、3月2日)

マクドナルドマレーシア、向こう5年間で205店舗新設へ

【クアラルンプール】 マクドナルド・マレーシアは2日、今後5年間の事業計画「ビジョン2026」を発表した。今後5年間で13億5千万リンギを投じ、205店舗を新規出店する計画だ。
出店先は中小地方都市を予定しており、1店舗あたり約500万-700万リンギを投資する。マクドナルドでは従来からマレーシア人完全雇用を方針としており、新規出店により5万人の雇用機会を創出する見込み。既存155店舗の改装やドライブスルー設備強化も併せて実施する。また、別途3億リンギを訓練・開発プログラムに投資し、1万5,000人の職業訓練に充てる。
アズミル・ジャーファル社長は、パンデミックの逆風の中、過去2年間で35店舗を新規出店し、2020年に4%減少した売上を2021年には15%増の32億5,000万リンギまで成長させたと述べた。今年は売上高が2桁成長する見込みだという。店舗でのファストフード販売が売上の80%を占めているが、配達サービスのマックデリバリーも昨年市場シェア35%を占め、6,000人の配達員を雇用、マックカフェも市場シェア23.5%を占め、毎月300万杯以上のコーヒーが提供されていると強調した。昨年、スマートフォンアプリに「注文&受け取り」機能を導入したことでオンライン注文も急増しているという。
アズミル社長は、最低賃金の引き上げについては、正社員の80%に対し1,500リンギ以上の基本給がすでに支給されており、残り20%の賃金調整のみが必要なため、年内に全社員の基本給が1,500リンギ以上となるだろうと述べた。
マクドナルド・マレーシアは現時点で国内で318店舗を運営し、1万5,000人以上の従業員を擁している。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、3月3日、ベルナマ通信、3月2日)

セランゴール州の駐車場、4月1日から電子決済へ完全移行

【ペタリンジャヤ】 セランゴール州は、4月1日からサバ・ベルナムとフル・セランゴールを除くすべての地区で、駐車料金の支払いを完全にオンライン化すると発表した。
オンライン決済の導入は今年1月より段階的に進められている。紙の駐車券やコイン式機械による手動支払いは3月31日に終了し、4月1日からスマートフォンアプリ「スマート・セランゴール・パーキング(SSP)」での支払いに一元化される。SSPには自動車登録番号の入力が必要となり、支払いはオンライン・バンキング、クレジットカード、イーウォレットのいずれかを選択する。アプリ上の決済手段を利用できない場合は、「SSP」「イークーポン販売店」の看板がある指定店舗100店舗での支払いも可能。現時点ではSSPに約200万人が登録しているという。
未使用のクーポンがある場合には、3月16日から4月30日までの期間内にSSPアプリ上で利用可能なクレジットに変換することができる。
セランゴール州はまた、今年から「2時間ゾーン」という特別な駐車ゾーンを繁華街で制定すると発表した。駐車時間を最長2時間に制限することで駐車スペース不足の緩和を図る。
(フリー・マレーシア・トゥデー、ポールタン、3月1日)

「7カフェ」がシャアラムにオープン、首都圏で7店舗に

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 セブン・イレブン・マレーシアは24日、セランゴール州シャアラムで、淹れたてのコーヒーやホットスナックを提供する「7カフェ」を併設した「ジャラン・クリスタル店」をオープンした。
「7カフェ」はこれまで、クアラルンプールの「メナラTAワン店」、「デサ・スリ・ハルタマス店」、「トゥン・H.S.リー店」、セランゴール州の「ブキ・アンタラバングサ店」、「サウジャナKLIA店」、「エコ・アーデンス店」、「ジャラン・ワリサン店」の7店舗で展開しており、今回で8店舗となった。

「7カフェ」では、「アメリカン」、「ラテ」、「カプチーノ」などの淹れたてのコーヒーの他、「ホット・チョコレート」、「クリームソーダ」、「ピンク・レモネード」などのドリンクを提供。「フライドポテト」や「ナチョス」「ポップコーンチキン」、「チキンフィンガーズ」、「クロッフル」、「ピザ」などのホットスナックに加え、「ソフトクリーム」やシャーベット状になったソフトドリンク「スラーピーフロート」なども販売する。その他、輸入の菓子などの食品や飲料も幅広く取り扱っており、店内には写真映えするようにデザインされたイートインスペースも併設されている。
セブン・イレブン・マレーシアのマーケティング担当のチン・ホーウェイ氏は、国内最大のコンビニエンスストア・チェーンとして、若年層の顧客満足度を向上させるために革新的な商品やサービスを取り入れることで、コンビニ市場での地位を強化したいと言明。「7カフェ」では、高級な食品や飲料を提供していくと述べた。

韓国・現代自動車、3Sセンターをマラッカにオープン

【クアラルンプール】 韓国ヒュンダイ(現代)自動車を販売するヒュンダイ・サイムダービー (HSDM)は、3S(販売、サービス、部品交換)センターをマラッカにオープンしたと発表した。
ヒュンダイ3Sセンターは、ディーラーのシンクン・プレミアムが運営するもので、ショールーム、スペアパーツ部門、サービスセンターで構成されている。クイックサービス用ベイ2基を含むサービスベイ5基を備え、1日50台に対応する。無料Wifiを備えたラウンジ、子供向け遊び場、小型クロスオーバーSUV「コナ」電気自動車(EV)向けEV充電ステーションも設置している。
HSDMのロー・ユアンロン社長は、シンクンがヒュンダイのディーラーに加わったことを嬉しく思うと表明。シンクンの販売とアフターサービスにおける経験がヒュンダイの顧客満足度を向上させ、既存の販売・サービスネットワークにさらに価値を加えることになるだろうと述べた。
ショールームの営業時間は月ー土は午前9時から午後6時、日・祝は午前10時から午後5時。サービスセンターの営業時間は、月ー土8時30分から17時30分(日・祝は休業)。
(ポールタン、チャリカーズ、2月21日)