マレーシア初のVRテーマパーク、ランカウイ島にオープン

【ランカウイ=マレーシアBIZナビ】 RFKテクノロジーズは、マレーシア初の仮想現実(VR)・拡張現実(AR)が体験できるテーマパーク「VRユニーバサル・ランカウイ(VRUL)をケダ州ランカウイ島にオープンした。
VRULがオープンしたのは「オリエンタル・ビレッジ」内。世界で3カ所目となる360度回転する座席でVR映像を楽しむアトラクション「GYRO VR」や、カーレース「ファンキーレーシング」、音楽ゲーム「ビートセイバー」などを含む12のアトラクションが楽しめる他、ガンシューティングゲーム「モータル・ブリッツ」など100以上のゲームコンテンツをプレイすることができる。入場料金は身分証カード「MyKad」保有者は60リンギから、それ以外は88リンギからとなる。
RFKテクノロジーズは、ランカウイにVRULをオープンすることで、国内のみならず海外からも観光客を惹きつけることができると期待している。2022年半ばには、起業家開発共同組合省(MEDAC)などと協力の下、クアラルンプール(KL)に「VRユニバーサル・フレンズ・パーク」をオープンする予定だ。

飲食店への酒類販売ライセンス義務化、一転して撤回へ

【クアラルンプール】 連邦政府は、ビールを提供するコーヒーショップや飲食店に対して来年1月1日付けで酒類販売ライセンス取得を義務付ける先の通達を撤回することを決めた。
7日にウィー・カション運輸相が明らかにしたところによると、通知があったことを知ったウィー氏がシンガポール出張中のテンク・ザフルル財務相に連絡して、通達の取り消しを要請。同財務相は取り消しに同意し、王立関税局にその旨を指示することを約束したという。飲食店における酒類販売ライセンス取得は「1976年物品税法」と「1977年物品税規則」に規定されているが、実施が見送られてきた経緯がある。
酒類販売ライセンスの取得費用は年間最低840リンギ、最高1,320リンギかかる。税関局から業界へ通達があったのは年末まで1カ月足らずとなった11月中旬になってからで、新型コロナウイルス「Covid-19」でダメージを受けた非ムスリム飲食業界からは、さらなる重荷となるとの不満の声が上がったほか、華人野党・団体などから非ムスリム文化・習慣への配慮がないといった批判の声が上がっていた。
(フリー・マレーシア・トゥデー、東方日報、12月7日)

スタークルーズ、22日よりペナン発着で運航再開

【ペナン】 客船事業のゲンティン・クルーズ・ラインズは、国内クルーズの「スター・クルーズ」について、国家安全委員会(NSC)から12月22日付けで運航再開の承認を受けたと発表した。
22日より、ペナン発着の1泊コース「マラッカ海峡」クルーズ、2泊コース「ランカウイ・エスケープ」クルーズを毎週5便運行する。価格は199リンギから。12月中旬に予約を開始する予定だ。マレーシア人に加え、長期滞在ビザ保持者、隔離期間を終えた外国人観光客の利用も可能だが、新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチンの接種完了者のみが対象。乗船当日に客船ターミナルで抗原迅速検査(ART)を受け、検査結果が陰性である必要がある。運航開始から当面は、定員の50%で運航する。
ゲンティン・クルーズ・ラインズは、香港証券取引所上場企業ゲンティン香港の子会社であり、昨年7月には台湾、シンガポール、香港で「ドリーム・クルーズ」の運航を再開している。近い将来、プーケットなどの寄港地を増やし、クルーズ観光産業のさらなる活性化を目指す方針だ。
(マレーシアン・リザーブ、12月6日、エッジ、12月4日、ゲンティン・クルーズ・ラインズ発表資料)

アディダス、サンウェイのブランドセンターを拡張

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 独系スポーツ用品メーカーのアディダスは1日、セランゴール州サンウェイ・ピラミッドにブランドセンターをリニューアルオープンした。2019年の新規オープン時には1,328平方メートルの面積を有する国内最大の直営店だったが、1,575平方メートル、2フロアに拡張したことで東南アジアで最大の直営店となった。
ランニング、トレーニング、アスリージャー(スポーツウェアと普段着を兼ねたファッション)、フットボール、テニス、ゴルフ、ウォータースポーツなどのカテゴリーでスポーツウェアやシューズを豊富に取り揃え、自分好みに商品をカスタマイズできるカスタマイズゾーンや、走り方を分析の上、自分に合った靴を選べるサービスも用意。また、有名グラフィックデザイナーのバレン・リム氏を起用し、マレーシア文化を表現するデザインを取り入れた。サステナビリティ・ゾーンには、アディダスの持続可能性への取り組みを示す、再生木材や再生糸を使用した構造物も設置されている。
アディダス・マレーシアのカントリーマネージャーであるシャーミン・フォトグラファー氏は、アディダス・ブランドセンターは、あらゆる年齢層のニーズに応えられるように設計されており、ブランドの幅広さと深さがわかるとし、ブランドが提供する最高のものを体験しにぜひ来てほしいと述べた

飲食店にビール販売免許取得義務付け、業界は反発

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 マレーシア王立税関局が来年1月1日付けで、ビールを提供するコーヒーショップや飲食店に対して酒類販売ライセンス取得を義務付ける通達を出していたことが分かり、業界から反発の声が上がっている。

ライセンス申請費用は午後10時までの営業で年間840リンギ、深夜零時までの営業で1,320リンギもの負担となるため、セランゴール州ペタリンジャヤ・カフェ・バー・レストラン協会は半数が申請を断念しビール販売を中止することになると懸念を示している。

財務省は今年3月に税関局に通達を出した模様だが、同協会に連絡があったのは施行までわずか3週間前だった。同協会は年内にライセンス手続きが完了できるか疑問だとした上で、新型コロナウイルス「Covid-19」のため会員の20-30%が営業を閉じる中、販売店の苦境を考えない不当な決定だと反発している。

小規模店ではビールとタバコが収入の10-15%、大規模店だと30%を占めるとされるが、営業許可のほか看板のライセンス、たばこ販売ライセンスなど多くのライセンスを取得する必要がある

華人系野党・民主行動党(DAP)のリム・グアンエン書記長は、連邦政府が非ムスリムのライフスタイルと商慣行に干渉していると非難。クアラルンプール市政府(DBKL)が食料品店・雑貨店・コンビニでのハードリカー販売を禁止したこと、ペルリス州でカフェにおけるビール販売を4カートンに制限していることを挙げた。

ペナンの「サンウェイカーニバルモール」、5億リンギ投じて拡張

【ペタリンジャヤ】 ショッピングモール運営のサンウェイ・モールズは2日、ペナン州セベランプライの「サンウェイ・カーニバル・モール」で5億リンギを投じた売り場の拡張を実施しており、小売スペースは2倍に拡大すると明らかにした。拡張部分は2022年4月1日のオープンを予定している。
 拡張工事により小売スペースは100万平方フィートに拡大し、店舗数は220店舗から350店舗に60%増える予定だ。サンウェイは1,500人分の雇用機会創出、1,200万人の年間来客数を見込んでいる。
 小売スペースの95%は入居テナントが決まっており、2022年年末までに100%に達する見通しだ。これまでに入居が決まったのは▽ジャヤ・グローサー▽JDスポーツ▽バス&ボディ・ワークス▽イニスフリー▽ラネージュ▽ビクトリアシークレットーーなどの国内および海外ブランド。また映画館としてGSCシネマが入居する予定。スクリーン数は13で、マレー半島北部で最大級の映画館となる予定だ。
 サンウェイ・モールズは、小売市場の長期的な見通しを楽観視している。11月時点の来客数は、新型コロナウイルス「Covid-19」流行前の2019年と比較して80%、売り上げは90%程度に回復してきていることから、年末の祝祭シーズンに向けてこの水準を維持することができると予想している。
(ザ・サン、12月3日、エッジ、12月2日)

ドンキホーテ2号店、10日にトロピカナガーデンズで開業

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)は1日、パン・パシフィック・リテールマネジメント(マレーシア)が、10日にマレーシア2号店となる「JONETZ by DON DON DONKI トロピカナガーデンズモール」をオープンすると発表した。
今回オープンする2号店は「ワクワク・ドキドキの日本探訪」をコンセプトとし、電車で日本を旅行しているような気分を味わえるよう「日本グルメ旅」をテーマに、大阪のたこ焼きや北海道のいか焼きなどの各地の名物を駅を模した屋台風の売り場で提供する。イートインスペースを170席設置し、テナントとして買物の合間に気軽に立ち寄れるクレープ屋も入居。シンガポール店で顧客からの支持を得た果物コーナー「ふるふる」を導入し、福岡県や佐賀県産のいちごなどを展開。専門知識を持つフルーツコンシェルジュが日本の新鮮な旬の果物の魅力を伝える。
イスラム教徒の顧客も安心して買物できるよう、精肉においては牛肉を専門に取り扱う。高品質な近江牛や飛騨のブランド和牛など、ハラル(イスラム教の戒律を満たした)認証を受けた食肉処理施設で加工した和牛を種類豊富に取りそろえる。日本のコスメも種類豊富に取り扱い、専任コンシェルジュが商品の魅力や使用方法を提案する。
今後もPPIHグループは、国際競争力を持った新たな流通を創造し、マレーシアにおける店舗開発を着実に進めるとともに、日本の農畜水産物などを積極的に展開することで、日本国外におけるジャパンブランド商品のさらなる認知向上と消費拡大に寄与していく方針だ。
トロピカーナ・ガーデンズ・モールはセランゴール州ペタリンジャヤにあり、7フロアに約300店が入居、MRTスリアン駅に直結している。

シンガポールとのVTL、陸空路ともスタート

【シンガポール】 シンガポールとの間で、隔離なしで両国間移動を可能にする「ワクチン接種完了者向けトラベル・レーン(VTL)」が29日、空路・陸路ともにスタートした。
空路VTL(VTL-AIR)では、VTL初便であるジェットスター・アジア航空3K683便がクアラルンプール新国際空港の格安航空専用ターミナル(KLIA2)に到着後、到着ロビーで再会を喜ぶ家族や恋人の姿が多く見られた。VTLでは隔離期間は不要となる一方、到着時にPCR検査を受ける必要があるが、初日のためか検査過程に若干の遅れや混乱が見られたという。
陸路VTL(VTL-LAND)では、20カ月ぶりの陸路の再開を祝し、シンガポールを訪問中のイスマイル・サブリ・ヤアコブ首相が約1キロメートルのジョホール・シンガポール・コーズウェイ(連絡道)を渡り、シンガポールのリー・シェンロン首相の歓迎を受けるというパフォーマンスを実施。29日は約1,440人が指定バスを利用してシンガポールに入国した。
指定バスは、シンガポールのトランスファー・トラベルとマレーシアのハンダル・インダーの2社が1日合計64便の運行を開始。1回の運行につき定員は45人。VTL-LANDの初期段階ではバス輸送に限定し、1日最大1,500人までとされているが、他の陸上交通機関も段階的に導入し、1日あたりの利用者数も週ごとに増やしていく予定。列車移動についても検討されているが、自家用車の利用については、しばらく時間がかかる見込みだ。
97年の歴史を持つコーズウェイだが、新型コロナウイルス「Covid-19」の感染拡大を防ぐため、2020年3月中旬から通行禁止となっていた。
(ザ・スター、11月30日、フリー・マレーシア・トゥデー、チャンネル・ニュースアジア、11月29日)

シンガポールとの陸路VTL、バス移動で1日1500人限定

【クアラルンプール】 首相府は24日、29日より開始されるシンガポールとの「ワクチン接種完了者向けトラベル・レーン(VTL)」について、VTL-LAND(陸路VTL)は「バス移動のみ、1日1,500人限定」という形でスタートすると発表した。
他の交通手段は段階的に加えられ、人数も1週間ごとに増員する。陸路VTLの対象となるのはマレーシア、シンガポールの国民および永住権保持者、あるいはマレーシアおよびシンガポールの長期滞在パスの保有者で、ワクチン接種を完了していることが条件となる。指定バスの乗降場所は、マレーシア側はラーキン・セントラル・バスターミナル、シンガポール側はクイーン・ストリート・ターミナル。
陸路VTLを利用してシンガポールからマレーシアに入国する場合、マイセーフトラベル( https://mysafetravel.gov.my/ )、マレーシアからシンガポールに入国する場合、セーフトラベル( https://go.gov.sg/vtl-portal )に登録する必要がある。さらなる詳細は、通産省(MITI)サイト(https://www.miti.gov.my/から確認できる。
VTLはワクチン接種を完了した者を対象に隔離なしで双方の出入国を認める制度で、シンガポールとの間で空路・陸路ともに実施すると発表されていた。インドネシアとの間でも2022年初めまでにVTLを開始することで合意している。
(フリー・マレーシア・トゥデー、エッジ、ザ・スター、11月24日)

ワクチン追加接種、18歳以上の全員が対象に

【クアラルンプール】 カイリー・ジャマルディン保健相は24日、新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチンの追加(ブースター)接種について、18歳以上の人すべてに拡大すると発表した。
カイリー大臣は、追加接種用ワクチンとして新たに中国・科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)とアストラゼネカ製のワクチンを承認したと明らかにした。これまで追加接種はファイザー製のみが認められていた。
今後は、シノバック製ワクチンで2回目の接種を終えて、3カ月後から同じシノバックでの追加接種が可能となる。シノファームの場合も3カ月後だが、ファイザーとアストラゼネカの場合は6カ月後、ジョンソン・エンド・ジョンソンの単回接種ワクチンの場合は2カ月後となる。
新型コロナワクチン追加接種作業部会(CITF-B)は、▽40歳以上▽医療・治安・国防の最前線従事者▽基礎疾患のある人▽妊婦▽海外に行く必要のある人ーーを優先の上、18歳以上の全員に対して追加接種を速やかに受けるよう推奨している。
(マレー・メイル、11月24日)