電子部品受託製造のEG、ヤマハ発動機と提携で無人ライン導入へ

【クアラルンプール】 電子機器受託製造サービス(EMS)のEGインダストリーズ(EIB)は、ヤマハ発動機(本社・静岡県磐田市)と提携し、ペナン州バトゥ・カワン工業団地に建設中のスマート工場に5G自動インテリジェント表面実装技術(SMT)製造ラインを設置すると発表した。

EIBの声明によると、EIB子会社であるSMTテクノロジーズ、ヤマハ、ヤマハのマレーシア国内販売代理店であるプレムトロニックの3社間で提携契約を締結した。ヤマハの自動化に関する専門知識とEIBの最先端5G接続モジュールを活用して製造工程を無人化し、遠隔管理を行う。2024年前半の稼働開始を目指す。EIBは自動化ラインの導入・試運転に向け、2年間で8,000万リンギを段階的に投資する計画だ。ヤマハは、日本や東南アジアで製造工程の自動化を行ってきたが、マレーシアでは初の試みとなる。

EIBのアレックス・カン最高経営責任者(CEO)は、ヤマハの先端技術の活用により、無停止・無欠陥で効率的な生産プロセスを実装できるとし、EIBはスマート工場の稼働により世界最大級のEMS企業としての評価を得られると述べた。

EIBにとり初の自動化工場となるバトゥ・カワン工場は、既存のケダ州スンガイ・ペタニ工場を補完するもので、面積は2万2,500平方メートル。オフィスビルや倉庫も併設する。バトゥ・カワン工場完成後には、同社の総工場面積は45%増の8万平方メートルとなる見込み。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、マレーシアン・リザーブ、エッジ、5月22日)

来年6月から売上1億リンギ以上の企業に電子請求書を義務化

【クアラルンプール】 内国歳入庁(IRB)は22日、来年6月から年間売上高1億リンギ以上の企業に対して、電子請求書の導入を義務化すると明らかにした。

モハマド・ニゾム・サイリ最高責任者(CEO)は、現在、電子請求書の仕組みを開発中で、来年6月に年間売上高が1億リンギ以上の企業を対象に試験導入を開始する予定だと述べた。対象企業数は約4,000社になる見込み。2025年1月から年間売上高5,000万リンギ以上に、2026年から2,500万リンギ以上に対象を広げ、2027年からは全企業に義務づける計画だ。

今回導入される電子請求書は、取引企業間で互いの取引文書を提示・監視し、取引契約の条件が満たされていることを確認するためのもの。ビジネス運営や税務管理の効率化を図り、脱税や非公式な経済活動をなくすことを目的としている。

モハマド・ニゾムCEOは現時点で脱税や申告漏れなどによる納税不足額が歳入の20ー30%を占めると推定されており、また、国内総生産(GDP)の約18%を税収が占めていると説明。今後は企業間取引(B2B)に電子請求書を適用し、その後、企業対個人間取引(B2C)についても導入を検討するとし、電子請求書の導入は、ビジネスの効率化やコスト削減に加え、税制を公正なものにする前向きな取り組みだと述べた。

テンク・ザフルル元財務相(現・投資貿易産業相)が昨年10月に発表した2023年度予算案にも、電子請求書の段階的導入が組み込まれていた。
(ザ・スター、ニュー・ストレーツ・タイムズ、5月23日、エッジ、5月22日)

高所得者層への電力料金補助金、廃止の方針=アンワル首相

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 アンワル・イブラヒム首相は、電力補助金や巡礼資金援助について、上位20%を占める高所得者層(T20)は将来的に受けられなくなると明らかにした。T20への補助をなくすことで、支援を必要としている層にターゲットを絞って効果的に配分するのが狙い。

財務相を兼任するアンワル首相は22日に行われた下院議会質疑の中で、年内に完成予定の世帯社会経済データベース「パンカラン・データ・ウタマ(パドゥ)」の導入を通じて所得階層に応じた補助金の配分を調整すると言明。一般家庭、中小企業、農業生産者向けの電力料金を維持するため、政府が2023年上半期に目標を定めた料金制度を開始したと指摘した上で、これに基づきT20以外の層に対しては電気料金の値上げは行わないと述べた。

アンワル首相は、「扇風機3台とエアコン4台を使用している世帯などは消費にかかる実費を負担すべき」と述べて、消費電力に応じた電力料金負担を負うべきという考えを示した上で、「9割の国民は値上げの影響を受けないが、電力を過剰に使用している場合には値上げがあることを理解する必要がある」と述べた。

3月初旬、ニック・ナズミ天然資源環境気候変動相は、一般家庭や小規模事業者向け低電圧カテゴリーの電気料金補助に政府が107億6,000万リンギを割り当てたと発表していた。

アンワル首相はこのほか巡礼資金の政府援助についても言及し、裕福な高所得者層は全額自己負担すべきだとしてT20には今後支援を行わない考えを示した。

手足口病の感染が拡大、警戒レベルに=保健省

【プトラジャヤ】 保健省は20日、2023年19週(5月7ー13日)の手足口病(HFMD)の感染者数が1,150人を超え、警戒レベルを超えたと発表した。

ムハマド・ラジ事務次官によると、19週目までに確認されたHFMDの感染者数は累計9,822人で、前年同期の3万1,622人よりは少ないが、第18週(4月30日ー5月6日)の増加率は、前年を上回った。9,822人のうち、セランゴール州では全体の24.9%となる2,443人の感染を確認。その他、サバ州(1,505人)、クアラルンプール・プトラジャヤ(977人)、ジョホール州(915人)、サラワク州(750人)でも700人を超えている。死者は出ていない。

ムハマド・ラジ事務次官は、主に6歳以下の子供達間で感染が拡大しており、全体の87.4%を占めていると指摘。子供達が集まる施設は清潔が保たれていないことが多く、保育所や幼稚園などですでにクラスターが発生しているとして、HFMDの疑いがある場合は、公共の場や学校、保育権、幼稚園、託児所などに子供を連れて行かないよう注意を喚起した。またクラスターとなり得る施設の雇用主や管理人にも施設を清潔に保つように求めた。
(ベルナマ通信、ボルネオ・ポスト、5月21日)

新複合開発「キングスパーク」、ゲンティン高原で建設へ

【クアラルンプール】 ハイランズ・パーク・シティとユック・トゥン・グループは、パハン州ゲンティン・ハイランドにおいて、複合開発「キングス・パーク」を6月24日に正式スタートすると発表した。総開発価値(GDV)は10億リンギ以上。

両社が13日に発表した声明によると、「キングス・パーク」は、両社が開発中の「ハイランズ・パーク・シティ」(推定GDV100億リンギ)の第1期として、「アワナ・ゲンティン・ハイランド・ゴルフ・アンド・カントリ・リゾート」や「ゲンティン・プレミアム・アウトレット」の隣接地で開発される商業・レジャー施設で、面積は21エーカー。完成は2026年を予定している。

商業部分は、植民地時代やビンテージをテーマとした設計になっており、全長2キロメートルの歩行者専用道路に沿って小売店舗が立ち並び、2階建て小売店12ブロックに360店舗が入居する予定だ。

レジャー部分では、アバターの世界観をモチーフとした世界初の「テラリウム」、エコスポーツや、マウンテン・バイク・トレイルなど屋外アクティビティ施設を建設する。

また、「キングス・パーク」には、5つ星ホテルの「スイスホテル」もオープンする予定となっており、ネオンやレーザー光で彩られたアジアを体感できる「トゥルーリー・アジア・カルチュラル・ストリート」を整備する他、国際的なハラル(イスラムの戒律に則った)小売拠点や高級ブティック・ホテルの開発も計画されている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、5月20日、エッジ、5月19日)

日系テクスケム、第1四半期決算で赤字転落

【クアラルンプール】 日系テクスケム・リソーシズは、第1四半期(1ー3月)に24万2,000リンギの純損失を計上したと発表した。前年同期は1,308万リンギの純利益を計上していた。

テクスケムが19日付けでブルサ・マレーシア(マレーシア証券取引所)に宛てた声明によると、投入コストの上昇、市場需要の低下、税負担の増加の影響で赤字に転落した。売上高も工業部門および高分子材料科学部門が需要減少の影響を受け、前年同期の3億749万リンギから12.7%減の2億6,850万リンギにとどまっている。

テクスケムの創業者で会長の小西史彦氏は声明で、市場の不確実性が続く中で現在のビジネス運営環境が厳しく、特に、ハードディスク・ドライブ(HDD)や半導体の需要が鈍化していることから、それらの部品・包装材を製造する高分子材料科学部門が課題に直面していると言明。一方、新規事業の開発に継続的に取り組んでおり、レストラン部門も上昇し続ける投入コストを積極的に管理していると述べた。事業全体としては、多角化を行い、また中核事業部門全体で強固な基礎を築いているため、長期的な成長を確信しているとした。今後も、インフレ、利上げ、ウクライナ戦争などの影響で、世界経済の低迷が予想されるが、厳しい運営環境を乗り切るためにコスト削減やキャッシュフロー管理を戦略的に行っていくと述べた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、5月19日)

トーヨータイヤ、高性能タイヤ「プロクセススポーツツー」を発表

【ペタリンジャヤ】 トーヨータイヤ・マレーシア(TTM)は、最新技術により設計され、優れたパフォーマンス、安全性、耐久性を有する高性能タイヤ「プロクセス・スポーツ・ツー」を発表した。

「プロクセス・スポーツ・ツー」は湿潤路・乾燥路いずれの場合にも適応する非対称デザイン・パターンを備えるスポーツタイヤ。正確なハンドリング性能によりコーナーリングを容易にし、濡れた路面でも優れた制動力を発揮し、厳しい気象条件の中でも最高の安全性と安定性を確保している。

タン・ソンチャイ社長は、「プロクセス・スポーツ・ツー」は高トルク・パワートレインに最適化され、スポーティーな走りを実現するとし、高性能タイヤを求める顧客に選ばれる製品になると確信していると述べた。

TTMでは、横方向の溝を増やして、厳しい条件下でもオフロードの制動力を向上させた全地形型タイヤである「オープンカントリー・エーティー・スリー」も発売した。オンロードとオフロードの両方に対応し、様々な地形や気象環境で高い走破性を発揮できるとしている。

オートバックスセブン、中古車販売のエコシステムを構築

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 オートバックスセブン(本社・東京都江東区)は19日、マレーシア全国協同組合中央会(ANGKASA)傘下の信用協同組合であるコペラシ・アル・ファラー・マレーシア(KOPFALAH)と、2つのプロジェクトにおいて基本合意書(MOU)を締結したと発表した。

1つ目のプロジェクトでは、ANGKASAの協同組合員である公務員が、日本の輸入中古車を購入する際に、KOPFALAHより融資を受け、公務員給与からの天引きで車の購入が可能となる。オートバックスセブンはこの仕組みを活用することで、組合員の自動車購入ハードルを大幅に下げることができると考え、順次台数の拡大を図る方針だ。

2つ目のプロジェクトでは、オートバックスセブンのマレーシア子会社、オートバックス・カー・サービス・マレーシアが推進する「オーソライズド・ディーラー・ネットワーク」を、KOPFALAHと提携する地元自動車整備業者へ展開する。認定店としてオートバックス・オリジナルのエンジンオイルなどメンテナンス商品を優先的に販売することで、輸入中古車の購入からメンテナンスまでのトータルエコシステムを、同組合員に向けて構築する。

ANGKASAに加盟する自動車整備業者は現在約150店舗あり、プロジェクト開始3年後には、全店舗を「オーソライズド・ディーラー店」とし、同時にKOPFALAHが提供する融資プログラムを利用できる工場を、同店舗数まで拡大する計画だ。

オートバックスセブンは、これら2つのプロジェクトを通し、マレーシア本土における日本からの輸入中古車の、流通チャネルおよびアフターサービス拠点の整備と、活性化を図るべく展開していく方針だ。

生命保険業は年5.2%のペースで拡大、グローバルデータ予想

【クアラルンプール】 データ分析の英グローバルデータは、マレーシアの生命保険業は保険料(掛け金)収入で見て、今年の575億リンギから年率5.2%のペースで拡大し、27年には703億リンギになるとの見通しを示した。

今年は2.4%拡大する見通しで、健康、ファイナンシャルプランニングに対する意識の高まりが増加の背景にあるという。21年は9.3%拡大したが、22年は1.2%の拡大にとどまった。パンデミックを経て国民の可処分所得が減少したことと、必需品以外の物への関心が低下したことが影響したという。

保険料収入のうち最大のものは養老保険(特定の期間後または死亡時に一時金を支払うよう設計された保険)で、今年は全体の77.2%を占めるという。投資型保険である点が強みで、財産形成の手段として利用されている。

第2位は定期死亡保険(保障される期間が10年、20年、あるいは65歳まで、というように定められている保険)で、今年は4.6%を占めると予想される。

従業員積立基金(EPF)加入者が購入できる手ごろな掛け金の商品が販売されているため、定期死亡保険は27年まで年6.7%のペースで拡大するという。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、5月19日)

4月の自動車販売が前年比19.1%の大幅減、前月からの反動で

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 マレーシア自動車協会(MAA)の発表によると、会員企業による2023年4月の自動車販売台数は4万6,583台となった。前年同月比で19.1%の大幅マイナスとなり、前月比でも41%減となった。

4月の販売は乗用車が4万1,389台で前年同月比19.1%減、商用車は5,194台で同19.6%減となった。生産台数は前年同月比24.8%減の4万1,160台となった。乗用車は24.0%減の3万8,575台、商用車は35.5%減の2,585台だった。

MAAは4月の販売台数が大幅減となったことについて、▽売上税減免の期限を前に納車がスピードアップした前月(3月)からの反動▽ハリラヤ(断食月明け大祭)連休により営業日が少なかったことーーが影響したと分析。5月については、サプライチェーン問題の改善や営業日が多いことから4月実績を上回ると予想している。
1ー4月の販売台数は23万9,183台で、前年同期比10.0%増となった。乗用車は11.3%増の21万3,344台、商用車は0.5%増の2万5,839台だった。生産台数は14.7%増の23万9,554台となった。