ブミプトラ6万人以上がフードデリバリー配達員に、パンデミックで

【クアラルンプール】 ブミプトラ・アジェンダ振興局(TERAJU)の調査によると、新型コロナウイルス「Covid-19」の感染拡大により6万5,660人以上のブミプトラ(マレー人と先住民の総称)がフードデリバリーサービスの配達員となった。

TERAJUは、4月26日―5月21日に「Covidー19パンデミック下におけるブミプトラのフードデリバリーサービス就業調査」を実施。フードデリバリーサービス就業者7万人のうち、▽若年層▽独身・イスラム教徒のマレー人▽サバ・サラワク州のブミプトラ▽先住少数民族オラン・アスリーーが93.8%を占めるという結果となった。また、首都圏の503人を対象にした質問では、就業時期について「初回の行動制限令(MCO1.0)時」が51.7%、「MCO2.0時」が20.5%、「MCO3.0時」が18.5%だった。

配達による収入について、「副収入」との回答が77%、「主要収入源」が23%となった。主要収入源と回答した大部分が自営業者、学生、民間企業の従業員だった。就業動機として最も多かったのは「時間があったため」であり、それに「収入を得るため」、「生存のため」、「経済的な理由」、「運転免許があるため」が続いた。就業者の学歴は、72%が高校卒、27%が大学卒、1%が大学院卒だった。

70%以上が「事故に巻き込まれ負傷した経験がある」と回答したが、そのうち保険加入者は半数に満たず、86.4%が「事故や怪我の場合でも会社からは何の援助も受けられない」と回答。従業員積立基金(EPF)や社会保障機構(SOCSO)への拠出金、医療保険、病気休暇、死亡手当などを会社が提供することを強く求めると回答した。

(ベルナマ通信、11月11日)

来年度予算案、86.48%が不満=華字紙調査

【クアラルンプール】 華字紙「東方日報」が実施した2022年度予算案に関する世論調査で、回答者の86.48%が不満を感じていることが分かった。
同調査は回答者が318人と少なく、民族別の比率も明らかにされていないが、華字紙の調査であることからみて、一般華人の意見が反映されたものとみられる。
来年度予算案に「満足」と答えたのは4.4%にとどまり、「分からない」が9.12%となった。また最も恩恵を被るグループについては「B40」(低所得者の下から40%)が36.48%と最も多かったが、これに「公務員」が32.39%と迫った。政府が強調していた「全国民」との回答は1.57%、「障害者」はわずか0.63%だった。また来年度予算案が経済発展に寄与するかどうか聞いたところ、76.10%が「いいえ」と回答。「はい」は6.29%にとどまった。
新型コロナウイルス「Covid-19」パンデミック後の国民生活に対する圧力の軽減に予算が役立つかとの質問に対しては、52.2%が「助けにならない」と回答。逆に「負担が増加する」との答えも26.10%に上った。
また課税収入が1億リンギを超える企業に1回限りで9%の繁栄税(Cukai Makmur)を所得税に上乗せして課すという政府の発表に関しては、50.63%が「投資家の投資意欲に影響を与えるため不合理」と回答。37.42%は「メリットとデメリットがある」と答え、「財源が増えるため合理的」との答えは11.95%にとどまった。
このほか好意的な意見が多かった政策は、「電子タバコへの物品税課税」、「自費で3回目のワクチン接種を受ける人への税控除」、「1,000リンギを上限とした国内旅行支出の税控除の延長」で、「従業員積立基金(EPF)拠出率の引き下げ措置延長」は否定的意見が多く、「来年9月から女性役員を1人以上置くことを義務付け」については意見が分かれた。
(東方日報、11月11日)

マレーシア、ワクチン接種率で世界10位に

【ペタリンジャヤ】 ニューヨーク・タイムズ紙の新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチン接種トラッカーによると、8日時点でマレーシアは全人口の77%がワクチン接種を完了しており、ワクチン接種率では世界第10位にランクインしている。
ワクチン接種率世界第1位はアラブ首長国連邦で、人口の89%が接種済。次いで、▽ポルトガル(87%)▽マルタ(85%)▽シンガポール(82%)▽チリ(81%)▽カンボジア(80%)▽スペイン(79%)▽カタール(78%)▽アイスランド(77%)ーーが続いている。他の主要国の順位は▽韓国(12位)▽日本(18位)▽イギリス(26位)▽オーストラリア(28位)▽米国(55位)ーー。
マレーシアでは、2月24日に全国ワクチン接種プログラムを開始、医療従事者や最前線で働く治安維持関係者から接種が始まった。
(ザ・スター、ザ・サン電子版、11月8日)

10.7%が新規採用を実施せず=人材紹介会社調査

【クアラルンプール】 人材紹介のアイスリング・グループとリーダー育成サービスのリーダーオノミクスが共同で実施した調査によると、新規採用を実施しなかったとの回答が10.7%となり、多くの企業で昨年から今年にかけて採用活動が行われていたことがわかった。
アイスリングの創設者であるメリッサ・ノルマン社長によると、同調査は、ITや製造、電子機器、銀行、金融産業を対象に行ったもので、61人より有効回答を得た。回答者の95%以上が昨年、新規採用を行ったと答え、50%が今年25人以上の採用を行ったと答えた。
新型コロナウイルス「Covid-19」の流行が、人材の確保や戦略に影響を与えなかったとの回答は26.8%となった。また83.33%が行動制限令中(MCO)はオンラインで面接を行ったと回答した。
一方で人材育成に関しては、86.89%が人材育成やスキルアップを実施していると回答。主な分野としてはITが31.8%、ソフトスキルが20%、ビジネスが12.9%、サプライチェーンが12.9%、分析が8.2%となった。
(フリー・マレーシア・トゥデー、10月28日)

第3四半期の求人数、前年比2.5倍に=JACリクルートメント

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ジェイエイシー(JAC)リクルートメントは26日、2021年7ー9月の「アジア各国のホワイトカラー人材紹介市場の動向」を発表した。マレーシアの求人数は前年同期に比べ2.5倍となったが、前期比では5%減少した。
段階的な規制緩和とともに、各社の採用意欲も少しずつ回復している状況がうかがえた。特に外資系の求人数に関しては、前期比、前年同期比、コロナ禍前の2019年の同期比で見ても増加しており、各社の積極な姿勢が見られた。一方で日系企業の求人は、2019年同期比で8割弱程度と新型コロナ発生前の状態までには至らないものの、一部新規採用を凍結していた企業も交代要員の採用を中心に、採用意欲が回復。特にフェーズ3に入った9月半ばから、日系企業の中でも特に電気・電子部品メーカー、商社、建築業を中心に採用活動が活発化している。
業界全体を俯瞰し2019年第1ー3四半期と今年の同時期の求人数を比較した場合、ヘルスケア・製薬(355%増)、ペイメントソリューションを含む金融(227%増)、ICT(54%増)が伸展著しい業界となっている。また、日系・非日系を問わず、マレーシアへの新規参入・新規投資(セミコンダクター・メディカルが中心)と共に、政府の積極誘致政策もあり、スタートアップ企業からの求人需要も増えており、コロナ禍以前との大きな違いが出ている。
求職者の動向としては、日本での緊急事態宣言解除と共に、転職活動を再開する求職者が増えている。一方、就労ビザ発給については、今までの未処理案件の累積により依然として遅延傾向が続いているものの、新フェーズ移行にともない徐々に解消されつつありる。
マレーシア人の求職者は、まだ慎重姿勢を崩していないが、キャリアパス、安定性、基本給の15ー20%増が見込める求人に対しては積極的に応募をしている。IT人材については引き続き需給が逼迫しており30%、時には50%増の給与レベルを提示する企業も出ている。またリモートワークが長期化し浸透する中で、柔軟な勤務形態を求める求職者が増えているのも最近の傾向となっているという。

コロナで保険意識高まるも加入率は38%=チューリッヒ調査

【クアラルンプール】 保険大手のチューリッヒ・マレーシアが実施した調査で、新型コロナウイルス「Covid-19」パンデミックが国民の保険に対する意識を高めることになったものの、保険料負担がネックとなって加入率が38%にとどまっていることが分かった。
新型コロナが国民の保険に対する意識に与えた影響に関する調査は9月下旬に実施したもので、1,201人から回答を得た。84%が新型コロナによって保険加入の必要性に対する認識が高まったと回答。72%は余裕があれば最大200リンギを保険に充てたいと答えた。
一方で62%は新型コロナが保険商品の購買力に影響を及ぼしたと回答。38%がいまだ個人向け生命保険に加入しておらず、そのうち60%が金銭的理由を挙げた。加入する余裕がないと答えた率は全体の23%に上った。
ただ非加入の理由については、保険に関する情報が乏しいとの回答も29%あり、不要と思うとの回答も23%、保険業に対するネガティブ感情を理由に挙げた率も10%あった。また雇用者が加入している保険があるから不要との回答も12%あった。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ボルネオ・ポスト、エッジ、10月26日)

第2四半期のオンライン求人数、4四半期連続増加=統計局

【ペタリンジャヤ】 統計局の発表によると、今年第2四半期のオンライン求人情報数は4四半期連続で増加の9万502件となり、第1四半期の9万218件からは0.3%(284件)増加した。
国内で最も求人数が多いのは広告・マーケティング分野で、現在7,000件以上の求人がある。その他の職種では、▽事務系専門職(5,653件)▽取締役・最高経営責任者(4,112件)▽会計士・監査役(3,675件)▽ソフトウェア開発者(3,296件)ーーなどの求人が多くなっている。専門職の求人が50.8%で、次いで技術者および準専門職(19.2%)、管理職(18.4%)。求人の多い業種は、▽科学技術▽製造業▽卸売・小売業▽自動車・オートバイ修理業▽金融・保険▽宿泊・飲食サービス業ーーなど。州・地域で見ると、クアラルンプールがトップで4万2,163件、これに▽セランゴール州(1万7,696件)▽ジョホール州(6,403件)▽ペナン州(5,598件)▽ペラ州(1,237件)ーーが続いた。
求人の63%が技術職業教育訓練(TVET)関連の職種で、次いで科学技術・工学・数学(STEM)関連が27%。STEMカテゴリーでは、ソフトウェアエンジニアの求人が850件でトップとなり、▽プロジェクトマネージャー(754件)▽グラフィックデザイナー(725件)▽技術者(723件)▽エンジニア(490件)ーーと続いた。
今年8月の失業率は、7月に比べて0.2ポイント減少の4.6%。失業者数も前月比で3.8%減少し、6月と7月に増加した後初めての減少となった。統計局は、国内経済が回復するにつれ、労働市場も回復傾向にあると指摘。感染状況の見通しの不透明さが今後数ヶ月間の労働市場にも影響を与える可能性があるが、国家復興計画(NRP)により経済を安全に再開したことで経済も徐々に回復していくと予想した。
(ザ・スター、10月26日)

消費者信頼感指数は大幅上昇、経済V字回復へ=MIER

【クアラルンプール】 独立系シンクタンクのマレーシア経済研究所(MIER)の調査によると、2021年第3四半期の消費者信頼感指数(CSI)は101.7ポイントと大幅上昇した。CSIが100以上となったのは、2018年第3四半期以来。
MIERは、新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチン接種完了者を対象に移動制限が緩和されたことにより、消費者に安心感がもたらされ購入意欲が高まっているとし、今後数カ月間、耐久消費財への支出も促進されると分析した。
2021年の実質国内総生産(GDP)成長率も4.0%と予想。パンデミック前の平均の4.9%は下回るが、経済が順調にV字回復しているとした。内需拡大、輸出の継続的な成長、中央銀行バンク・ネガラ(BNM)の外貨準備高増加、外国投資の増加などの兆候が見られるという。経済が再開し、輸入も増加していることから、民間消費・民間投資は今後数四半期にわたり継続的に好調を維持すると予想。一方、遅行指標である不良債権の増加、就職率の低下、不動産の供給過剰、金融市場状況など、成長を鈍化させる要素についても今後注視していく必要があるとした。
経済全体の改善が見込まれる反面、政府の財政赤字は拡大すると予想。6月末時点での債務残高は9,584億リンギとGDPの61.1%に上っているため、今後、物品・サービス税(GST)の再導入が考えられるとした。
(エッジ、ベルナマ通信、10月22日)

消費回復は22年になってから、フィッチ見通し

【クアラルンプール】 フィッチ・ソリューションズは、家計・個人消費がパンデミック以前の水準を取り戻すのは2022年になってからとの見通しを示した。同社は格付け会社フィッチ・レーティングスの調査部門。
20日公表した22年の消費見通し報告でフィッチ・ソリューションズは、22年上半期にかけワクチン接種が加速し、小売業に対する制限も解除されるため、経済、消費が回復するとの予想を示した。
パンデミック発生前の19年の消費支出は9,050億リンギで、22年についてフィッチは9,150億リンギを予想している。
20年、21年の消費が低迷したのは移動制限などの規制が敷かれたためで、特に小売業販売額の60%を占める首都圏クランバレーでは厳しい規制が行われた。
フィッチによると、ワクチン接種は加速しているが、年内の集団免疫獲得は困難で、年末の消費急増はほとんど期待できないという。
(ザ・サン、10月22日、エッジ、マレー・メイル、10月21日)

日系企業の景況感が悪化もコロナ前の水準維持=JACTIM

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 マレーシア日本人商工会議所(JACTIM)は21日、JACTIM会員企業を対象に実施した2021年下期の景気動向調査を発表。「良好」から「悪化」を引いたDI値がマイナス20.4となり、大きく持ち直した前期から8.6ポイント悪化したものの、新型コロナウイルス「Covid-19」以前の同等水準は維持した。  同調査は半年に1度行なっているもので、72回目となる今回は2021年9月1日から9月30日にかけて会員企業552社を対象に実施し、191社(製造業120社、非製造業71社)から回答を得た。長期間の行動規制による経済低迷や操業率低下を要因とする声が多かった。来期についてはプラス3.1への改善が予測されている。  従業員数DIはマイナス15.2と、3期ぶりに不足に転じた前回よりさらに13.4ポイント悪化。不足傾向が強まっており、来期予測値もマイナス20.4とさらに悪化する見込みとなった。  業界の需給判断DIはプラス15.7と、需要超過が鮮明化。来期は1.1ポイントの小幅増予測と上昇の一服が見込まれるも、需要超過状態が継続される見込み。  業績に影響を与える要因については、回答企業のうち86.9%が新型コロナによる影響を挙げたほか、66.5%が規制変動を挙げた。一方、米国、欧州、東南アジア諸国連合(ASEAN)、中国の経済動向や米中貿易摩擦等他国の経済動向による影響との回答は減少を示した。