新型コロナの死亡者が過去9週間で増加、死亡率は0.47%に

【クアラルンプール】 アダム・ババ保健相は5月31日、過去9週間にわたり新型コロナウイルス 「Covid-19」感染による死亡者が増加し続けており、死亡率が0.47%となっているとして懸念を表明した。
アダム大臣は、過去64日間で451人が死亡しており、1日平均で64人が亡くなっていると明らかにした。1週間前と比べても35.4%増加していると言明。感染者1万人のうち45人が死亡している計算となるとした上で、死亡者のうち71%が60歳以上の高齢者であると明らかにした。
その一方で子供や10代の間でも感染が拡大傾向にあり、新型コロナの感染拡大が始まった昨年1月25日からこれまで8万2,341人が感染した。最も感染者が多いのは13ー17歳で2万7,402人。それに▽7ー12歳(2万6,851人)▽0ー4歳(1万9,851人)▽5ー6歳(8,237人)ーーの順で多かった。
アダム大臣は自分の子供を守るためにも標準的運用手順(SOP)を守るように国民に呼びかけた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、6月1日、エッジ、5月31日)

新型コロナ重症患者が3倍増、病床ひっ迫する州も

【ペタリンジャヤ】 この数週間でカテゴリー4と5に分類される新型コロナ重症患者数が3倍に急増中だ。カテゴリー4は肺炎を生じ酸素投与が必要な状態、カテゴリー5は多臓器不全を伴う重症状態を示す。アダム・ババ保健相は、第二波までの重症患者数は全体の5%だったのに対し、現在起きている第三波の重症患者の比率は15%となっており、20—40歳の患者数も増加していると述べた。
公立病院のコロナ病床使用率も75%にのぼっており、特に首都圏クランバレー、ジョホール州、トレンガヌ州、クランタン州、サラワク州の病院では、病床使用率が最大に達している。そのため、一般病床のコロナ病床への転換や集中治療室(ICU)数の増加、軽症患者の一般病院への転院などの対策が取られているが、病床ひっ迫を防ぐために国民のステイホームへの協力が不可欠であるとアダム保健相は述べた。
保健省では、ワクチン供給アクセス保証特別委員会(JKJAV)と協議の上、ワクチン接種の義務化ないしはワクチン接種予約欠席者への罰則を検討している。
(フリー・マレーシア・トゥデー、5月27日)

コロナ禍でメンタル破壊?、昨年は1,080人が自殺未遂

【クアラルンプール】 新型コロナウイルス「Covid-19」禍が長期にわたっていることから、うつ病、不安症などメンタルヘルスを病むマレーシア人が増加している。

アダム・ババ保健相によると、昨年1年間で1,080人が自殺を試み、公立病院で治療を受けたという。メンタル面での問題の原因は失業、収入減、家庭内での衝突、人間関係の問題などに関するものだった。

ボランティア団体、マーシー・マレーシアによると、昨年3月25日以降、悩み相談のホットラインに14万5,173件の相談が寄せられた。うち85.5%が精神衛生上の問題に関する悩みで、急性ストレス、不安、うつ病、虐待、自殺願望に関するものだった。

(ザ・スター、東方日報、5月23日)

ワクチン接種予約を欠席、7州だけで5.2万人以上

【クアラルンプール】 新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチンの接種予約を取ったものの予定日時に現れなかった者が、7州だけで5万2,771人以上に上ることが明らかになった。

ウトゥサン・マレーシア紙によると、接種予約日時に欠席した者はケダ州が1万827人で最も多く、これにパハン州(1万人)、クランタン州(同)、ペラ州(9,009人)、ネグリ・センビラン州(6,323人)、ムラカ州(3,612人)、ペルリス州(3,000人)が続いた。ケダ州では予約者3万100人のうち、未接種者が約35%にものぼっている。

欠席理由については、接種日の確認忘れのほか、別の場所におり接種センターが遠くて行けない、別の種類のワクチンが希望だから、夫婦で一緒に行ないたいから、同行者がいないから——といった理由も挙げられた。また中にはギリギリになってからの日時変更依頼、保健当局からの確認電話に出ないといった例もあったという。

ワクチンは保管庫から一度取り出した後はただちに接種する必要があり、保存が効かない。予約があるにも関わらず接種に来なければ、用意されたワクチンは無駄になってしまう。

(マレー・メイル、5月27日)

人口当たりの新規感染者、マレーシアはインド上回る

【クアラルンプール】 医療・人権に関する活動を行なっている非政府組織「コードブルー」によると、マレーシアは人口当たりの新型コロナウイルス「Covid-19」新規感染者数で、深刻な事態に陥っているとされるインドを上回っている。
「Our World In Data」の数値に基づくと、マレーシアの100万人当たりの新規感染者数は5月23日には185.3人となり、インドの184.99人を上回っている。マレーシアの感染者が増加傾向にある一方、インドでは5月8日以降は減少傾向にある。
インドは4月初旬には1日の感染者数が10万人を突破し、23日までに累計感染者数が2,600万人、死亡者数が30万人を超えている。
マレーシアは過去1週間の新規感染者数の平均が5,997.29人となり、フィリピン(5,121.29人)やインドネシア(5,067.14人)を上回っている。100万人当たりの死亡率は1.53人で、これもフィリピン(0.99人)やインドネシア(0.65人)を上回っている。
(フリー・マレーシア・トゥデー、5月24日)

全国ロックダウンの再実施、73%が必要と回答=華字紙調査

【クアラルンプール】 華字紙「東方日報」が実施した新型コロナウイルス「Covid-19」対策に関する世論調査で、回答者の72.59%が昨年3月に発令された行動制限令(MCO1.0)と同様の全国的なロックダウンを再度発令する必要があると考えていることが分かった。
同調査は20日にインターネットを通じて新型コロナ対策に関する意見を聞いたもので、1万4,208人が回答した。回答者のうち22.65%はロックダウンはコロナ感染状況が深刻な州だけ行なうべきと回答。「再度のロックダウンは不要」は3.92%にとどまった。
また「経済よりコロナ対策が重要」は65.83%に上り、「経済とコロナ対策は同程度重要」との回答は32.76%にとどまった。また「経済とコロナ対策が両立できるか?」との設問には、「できない」との回答が46.69%を占め、「恐らくできる」は35.28%、「必ずできる」は10.76%だった。
過去1年間の政府のコロナ対策については、「10点満点で5点以上」が77.85%となった。
(東方日報、5月21日)

「好ましい政治家」ムヒディン首相がトップ=世論調査

【クアラルンプール】 O2マレーシアがこのほど実施したオンライン世論調査でムヒディン・ヤシン首相個人を「好ましい」と考えている有権者の比率は51.1%となり、依然として人気トップ政治家であることを伺わせる結果となった。ただ昨年6月調査での65.8%から、11月調査では52.5%、今回は51.1%と人気は下降傾向にある。
同調査は「政治とリーダーシップの問題に関するマレーシア有権者の国民感情」と題する調査で、3月26日から4月9日にかけて実施し18歳以上の1,582人から回答を得た。
二番目に「好ましい」との回答率が高かったのは汎マレーシア・イスラム党(PAS)のハディ・アワン党首(33.9%)で、民主行動党(DAP)のリム・グアンエン書記長は30.2%、人民正義党(PKR)のアンワル・イブラヒム党首は26.3%、国民信任党(Amanah)のモハマド・サブ党首は22.4%、統一マレー国民組織(UMNO)のアハマド・ザヒド党首は10.6%となった。ハディ、サブの両氏の人気派ほぼ横ばいで、リム、アンワル、ザヒドの3氏の人気はやや回復している。
また首相経験者であるマハティール・モハマド前首相は33%、ナジブ ラザク元首相は27%だったが、両氏ともに人気は上向き基調にある。
党派別の人気では、「次期総選挙での投票先」としては野党連合・希望同盟(PH)が36%と最も高く、与党連合・国民同盟(PN)の31%を上回った。このほか国民戦線(BN)は22%、サイド・サディク前青年スポーツ相が設立した新党・マレーシア統一民主同盟(MUDA)は11%だった。
(ベルナマ通信、5月19日、O2マレーシア発表資料)

首都圏のICU入院患者、2週間前から94%増加=保健省

【クアラルンプール】 保健省のノール・ヒシャム事務次官は19日、首都圏クランバレーの医療施設において、集中治療室(ICU)の入院患者が2週間前と比較して94%増加したと明らかにした。
ノール氏が行ったフェイスブックの投稿によると、セランゴール州やクアラルンプール (KL)、プトラジャヤのICUの79%に新型コロナウイルス「Covid-19」の感染者が入院している。新型コロナ患者を受け入れている病院は、増え続ける感染者のためにICUの病床を増やしたが、新型コロナの感染者以外の患者が適切な救急救命処置を受けることができなくなっているという。
ノール氏は首都圏クランバレーでは医療体制が逼迫していると言明医療従事者など最前線でコロナ危機と戦うフロントライナーの疲労も懸念していると述べた。その上で、国民に対して標準的運用手順(SOP)の順守と不要不急以外は外出しないよう呼びかけた。
(ベルナマ通信、エッジ、5月19日)

セランゴール州の企業ワクチン購入制度、3500社が関心

【シャアラム】 セランゴール州政府が実施を決めた、従業員向けの新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチンを企業単位で購入できる制度について、これまで同州内の3,500社が参加の意向を示していることが明らかになった。
同州公衆衛生・団結・女性家族開発委員会のシティ・マリア・マハムド議長が19日の会見で明らかにしたところによると、ワクチン購入制度への参加意向を示している企業に所属する従業員は約100万人。参加企業にはデポジットの支払いを求める方針で、6月の開始を見込んでいる。制度の詳細は近く発表される見通し。同州では従業員150万人に対し250万回分の接種を目指している。
これまで同州でワクチン接種を受けたのは、最前線の医療従事者や高齢者など27万5,000人程度。州総人口の5%未満にとどまっており、クアラルンプール(KL)やラブアン、パハン州よりも低いという。
シティ氏によると、連邦政府が実施する公的ワクチン接種プログラムでは無料で受けられるが、感染者が出て操業停止に追い込まれることを恐れる企業が有料であっても接種を優先したいと考えているという。

■「完全なロックダウンには反対せず」アミルディン州首相■ アミルディン・シャリ州首相は、あらゆる点を考慮した上で国家安全委員会(NSC)及び連邦政府が決定したのであれば、同州を対象とした完全なロックダウンの実施に反対しない考えを明らかにした。 先ごろアダム・ババ保健相が、感染者が急増しているセランゴール州を念頭にロックダウン実施の可能性があると示唆していた。

(東方日報、フリー・マレーシア・トゥデー、5月19日)

3度目のMCOは中所得国脱却を阻害、世銀見解

【クアラルンプール】世界銀行は、3度目の行動制限令(MCO)実施は高所得国への移行を阻害する可能性が高いとの見解を示した
世銀は3月、マレーシアは25年までには高所得国になるとの予想を示したが、パンデミック期間中、工業化の進展は遅れ、賃金にも悪影響が出たという。
新型コロナウイルスの感染再発はマレーシアに限ったことではないが、独立系シンクタンク、ガレン健康・社会政策センターのアズルル・モハマド最高責任者は「経済の中心地であるクアラルンプールとセランゴール州で感染が最も広がっているため、経済回復が損なわれている。企業は閉鎖し、人は職を失い、貧困レベルに近づいている世帯が増えている」と述べた。
民主主義・経済研究所(IDEAS)のアザム・ワン研究員は、第3次MCOがビジネス容認の姿勢をとっていることは諸刃の剣と指摘。外食業を除き経済の各部門に対する影響は最小限に抑えられるが、感染防止の効果は弱く、パンデミックが長引けば経済回復が遅れると述べた。
(マレーシアン・リザーブ、5月17日)