ミタチ産業、マレーシア子会社を設立へ

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ミタチ産業(本社・愛知県名古屋市中区)は20日、マレーシアに子会社、ミタチ・インターナショナル(マレーシア)を設立することを決定したと明らかにした。
ミタチ産業は、マレーシアにおけるエレクトロニクス市場の顧客ニーズに対応するため、100万リンギを出資してセランゴール州のスバンジャヤに子会社を2021年2月に設立する。マレーシア子会社では、半導体・電子部品などの販売、EMSサービスを行い、マレーシアの日系企業および現地企業に向けて拡販を図る。代表には沖久和氏が就任し、子会社設立時の従業員数は3人になる予定だ。

経済はU字回復の見込み、感染者再び増加で=アズミン上級相

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 アズミン・アリ通産相(上級相)はブルームバーグテレビとの会見で、経済の回復見通しについてV字型を見込んでいたが、新型コロナウイルス「Covid-19」の感染者が増加していることから、回復まで時間がかかるU字型になるとの予想を示した。

新規感染者が4桁となる日が多く、感染拡大を食い止めるために一部に行動制限令を実施していることで、経済の回復に遅れが出る可能性があると明らかにした。

一方で総選挙については、連立政府与党としていつでも臨む用意があり、過去8カ月の政権実績から今以上の過半数を確信していると述べた。しかし現時点ではウイルス禍のため選挙は行えないという。

アズミン氏は、現政権が総選挙を経てではなく、前政権の崩壊で誕生したものである以上、国民の信託を問うため早期に解散総選挙に踏み切るべきだったと述べた。国民の信を問い、強固な政権を構築して初めて、経済再建に注力できるという。

来年度予算案の採決が26日に行われるが、政権の信が試されることになる。否決は政権に対する不信任を意味するからだ。

アズミン氏は「議員が予算案に反対する理由はない。予算はマレーシア人民、経済活動のためのものだからだ」と語った。

マレーシアからシンガポールへの入国、待機期間が2週間に

【シンガポール】 マレーシアと日本で新型コロナウイルスの流行が拡大したことから、シンガポール当局は両国に滞在していた者がシンガポールに入国した場合、特定施設での2週間の待機を義務付ける。乗り継ぎを含め過去14日間にマレーシアに滞在したことのある人の、22日午後11時59分かそれ以降の入国に適用する。
9月1日以降、マレーシアは低リスク国とみなされていたため、サバ州を除くマレーシアからシンガポールへの入国者は1週間の自宅待機でよかった。日本からシンガポールへの入国者も自宅待機が認められていた。
マレーシアからシンガポールへの入国の新規則は、シンガポールで働くマレーシア人向け「周期 的通勤取り決め」の対象者、グリーンレーン取り決めの対象者であるシンガポールを拠点とする人にも適用される。
シンガポール国民、永住者以外の者で過去14日間にマレーシアに滞在したことのある旅行者は、27日午後11時59分以降のシンガポール入国では出発72時間以内のPCR検査が必要。
(トゥデー、11月21日)

新型コロナの新規感染者数、過去最多の1884人

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は23日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数が前日から1,884人増加し、過去最高となったと発表した。アクティブ感染者数は1万3,842人で、累計感染者数は5万6,659人となった。

州・地域別の感染者数はセランゴール州が最も多く1,203人となった。それに▽サバ州(289人)▽クアラルンプール(KL、196人)▽ペラ州(81人)▽ネグリ・センビラン州(41人)▽ケダ州(36人)▽ジョホール州(16人)▽ペナン州(12人)▽クランタン州(9人)▽ペルリス(1人)▽プトラジャヤ(1人)ーーとなった。ラブアン、マラッカ州、トレンガヌ州、サラワク州、パハン州はゼロだった。新たに883人が退院し、累計治癒者は4万2,480人となった。死者数は2人増えて累計337人となった。

保健省のノール・ヒシャム事務次官は22日、セランゴール州で感染者が急増したことについて、職場でのクラスターが原因になったと言及。「テラタイ」クラスターでは全体の83.3%を占める502人の感染を確認したと述べた。一方で新たに半島部で3つのクラスターを確認したと発表した。

ペナン州のバラト・ダヤとペラ州ケリアン、クアラ・カンサー、キンタで発生した「ペンカラン・バラト」クラスターでは19人、ネグリ・センビラン州セレンバンの刑務所で出た「バトキ」クラスターでは16人、ケダ州クリムとクアラ・ムダの「バヤム・インダ」クラスターでは10人にそれぞれ陽性反応が出た。

トップグローブで感染拡大、1067人から陽性反応

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 セランゴール州にあるゴム手袋最大手、トップ・グローブの従業員の間で新型コロナウイルス「Covid-19」感染が拡大しており、23日だけで従業員1,067人の感染が新たに確認された。保健省はこれまでクラスターが発生している同社の従業員5,794人を対象に感染検査を実施し、1,889人から陽性反応が出ていた。

イスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相(兼国防相)は23日、の感染検査を実施するためトップ・グローブの工場28カ所を段階的に閉鎖すると発表した。また国家安全委員会(NSC)はトップ・グローブの従業員宿舎を対象に発令していた強化行動制限令(EMCO)を延長することを決めた。

モハマド・レズアン・ユソフ首相府相(特別任務担当)は23日の下院議会質疑の中で、新型コロナウイルス「Covid-19」感染拡大が続く場合、12月6日までとなっている条件付き行動制限令(CMCO)を年末まで延長する可能性について政府内で検討していることを明らかにした。

■外国人配偶者の入国を容認へ■

サブリ上級相は20日、現在国外にいるマレーシア人と結婚した外国人配偶者について、全面的にマレーシア入国を認めると発表した。マレーシア政府は9月、感染者が多い米国、英国、フランス、イタリア、スペイン、インドネシア、インドなど23カ国を対象に感染拡大のの懸念から入国を禁じていた。ただしマレーシア入国後に全隔離費用を負担しなければならず、標準的運用手順(SOP)を遵守することが求められる。